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2009年11月 7日 (土)

自省するマスコミ業界 その効果は果たして?

先日とある新聞にこういう記事が出ていました。

洛書き帳:ある民放テレビ番組でキャスターが… /京都(2009年10月23日毎日新聞)

 ある民放テレビ番組でキャスターが「鳩山内閣の支持率が○○%となったことが調査で明らかになりました」と述べた。ちょっと待て。おたくが世論調査をしたら、その数字だったんだろ▼ある公共放送では、独裁政権を倒した革命後、米国による経済封鎖で困窮するキューバについてキャスターが「貧しさを分かち合う平等でした」と一言。そうじゃない。できる限り分かち合おうとしてきたのに邪魔され、仕方なく貧しいんじゃないか▼どちらも言葉の使い方を誤っただけだろうが、社会や物事のとらえ方そのものがおかしいとも受けとられる。報道に携わる者の一人として、あきれつつも気をつけよう。【太田裕之】

何の仕事であれ人間関係が重要である以上、言葉の使い方に気をつけるべきなのは言うまでもないことですが、ましてや言葉を売りにして飯を食っているマスコミ関係者が言葉をおろそかにするなどということは決してあってはならないことです。
うどん屋が小麦粉にこだわり、寿司屋が魚にこだわるのと全く同様に、一語一句であっても十分に考え、言葉を吟味して使うというのが当たり前に求められる職業的態度というものであって、これを怠るようではプロフェッショナルとして求められる水準を満たしていないということにもなりかねません。
さて、同じ新聞に数日後に掲載された別な記事にこういうものがありました。

泉:もう一度、初心に戻りたい /山梨(2009年10月27日毎日新聞)

 今月上旬、学生時代の友人や東京本社で働く同期数人に久しぶりに会った。全員に言われた言葉が「強くなったね」。どうやら「神経がずぶとくなった」ということらしい。

 記者になって7カ月。確かに自分でも思い当たることはある。ある事件の加害者について、近所の住宅一軒一軒に「どのような暮らしぶりだったのか」など聞いて回った。すると60代くらいの男性から、こう言われ、そのままドアを閉められた。「あんたは人の不幸を楽しんでいる顔をしている

 そんな気持ちは全くなかったが、「マスコミ」に対する世間一般の厳しい見方を感じ、その言葉がしばらく胸に刺さって抜けなかった。

 だが、次々に起こる事件や事故の取材をするうち、そのショックは次第に薄れていった。記者になったばかりのころは、毎日県内のどこかで事故が起き、誰かが逮捕されていることに驚き、人々の人生に思いをはせていた。どこかに「慣れ」が出ていないか。「ずぶとい」という友人たちの言葉をきっかけに、もう一度初心に戻りたい。【甲府支局・山口香織】

山口香織氏曰く新聞記者になると「神経がずぶとくなる」んだそうですが、世間ではもう少し別な見方をしているようにも感じられるところなんですけれどもね。
試みにネット界隈での評を見てみますと、こんな感じに見えるようです。

569 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 14:12:16.51 ID:nWcr3PZ90
>>567
そのスレでもきっと指摘されてると思うけど……

「あんた」に言ったんだよね、その60台くらいの男性は。
「マスコミ」に対してじゃなくてね。

想像力が無く、すり替えや責任転嫁しかできないのが変態記者クオリティ。

570 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 14:22:55.61 ID:zYXCFvJ+0
(略)
>>569
どんな顔か見てみたいなw

この山口香織って、つい最近も見たような記憶があって調べたら・・・
オクで女性の服を購入した男が、それを着たチ●コ写真をメールで送った件を嬉々として書いていた記者だたw

<わいせつ容疑>落札した服着て下半身露出 出品者にメール
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091020-00000135-mai-soci

581 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 16:27:37.20 ID:2dmr2bJu0
>>567
男性にこう言えば良かった
「私たちはプロの野次馬です 誇りを持ってやってるんです!><」

582 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 16:38:49.37 ID:FuhciJV8O
>>581
つ  忘れ物【パンツから爆弾まで幅広い泥棒稼業もやってます】

いずれにしても彼らマスコミ業界もようやく「世間の厳しい見方」なるものを自覚するようにはなってきたという話ですが、問題は自覚した結果その行動がどう変わるかということですよね。
先日も驚くような人権感覚で世間を賑わせたTBSですが、残念ながらその後も相変わらずという状況は続いているようです。
ギネスブック男のみのもんた氏がまたまたやってくれましたが、このパターンももはやお約束という感じなんでしょうかね?

「朝ズバ」で重大な放送倫理違反 BPO、TBSに勧告(2009年10月31日J-CASTニュース)

   放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は、TBSの報道番組「みのもんたの朝ズバッ!」で「重大な放送倫理違反」があったとして、同テレビ局に2009年10月30日に勧告した。

   問題の番組は08年2月13日に放送されたもの。1999年に東京都杉並区で割りばしがのどに刺さり死亡した男児を診察した医師に過失はなかったとした民事訴訟の判決について、司会のみのもんたさんが「素人でも、脳に損傷はないのかな、と考えますよね」などと述べた。医師は「名誉棄損に当たる」と訴え、謝罪放送などを求めてBPOに審理を申し立てていた。BPOは、みのさんの発言が「医師の社会的評価を低下させた」と指摘した。


「朝ズバ!」BPO勧告でTBS社長が再発防止徹底を指示(2009年11月2日産経新聞)

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会から重大な放送倫理違反があったとして勧告を受けたTBS「みのもんたの朝ズバッ!」について、TBSの石原俊爾社長は2日の定例会見で「勧告を真摯(しんし)に受け止め、今後の番組づくりに生かしていかなければいけない」と述べた。

 同番組で司会のみのもんたさんが不適切な発言をしたことについては「事前の打ち合わせ、事実関係の精査をきちんとやった上で、プロデューサーが(裁判の争点をコメンテーターらに伝えるという)一連の流れがうまくいっていなかった」と釈明。「(裁判の)判断を正確に伝えるため、コメンテーターに事前によく説明し、その上で発言してもらうようにしなくてはいけない」とし、再発防止を図るよう、制作現場に指示したことを明かした。

 TBSは昨年2月13日の同番組で、割りばしがのどに刺さった男児が死亡した事故の民事裁判の一審判決の内容を放送。司会のみのさんが「素人でも脳に損傷がないかを考える」などとコメントした。

 BPOは同番組について「放送構成、判決要旨のまとめ方において不正確、不公正な報道で重大な放送倫理違反がある」と判断し、10月30日、今回の決定内容を放送するよう同局に勧告した。

みのが番組で謝罪「真摯に受け止めます」(2009年11月2日日刊スポーツ)

 タレントみのもんたが2日朝、司会を務めるTBS系テレビ「みのもんたの朝ズバッ!」の放送中に謝罪した。

 同番組は先日、NHKと民放でつくる放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会で、昨年2月、99年に割りばしがのどに刺さって男児が死亡した事故を報じた際、重大な放送倫理違反があったとして、制作者が十分な事前準備をすることなどの勧告を受けた

 番組ではBPOから勧告を受けたことを説明。みのは「BPOの勧告を真摯(しんし)に受け止め、今後の番組に臨んで参りたいと思います」と謝罪した。

さあ皆さんご一緒に、「またTBSか!」
みのもんた氏の「朝ズバ」と言えば以前にも杏林割り箸事件の報道で「報道とはとても言えない、ただのお涙頂戴のショー」「ショーどころか偏向番組」とさんざんな言われようだったり、撮影を拒む一般市民を無許可で全国放送して裁判所から損害賠償を命じられてみたりと、当ぐり研でも非常にお世話になっているほどその内容・質には定評のある番組です。
何を言われようが意に介さないというのもまた問題ですが、毎回毎回反省しているかのような口ぶりを繰り返しながら一向に改善がなされているようには見えないところを見ると、どうも彼らの考えるところの番組の問題点というもの自体が一般人の考えているそれとは大幅に異なっているのではないかとも思われるところですね。
昨今はスポンサーも視聴者の意向に敏感だと言いますけれども、こういうことを体質的に繰り返す組織というのはそれは各方面からそっぽを向かれるのも仕方がないのかなという気がします。

TBSが初の赤字 視聴率低迷で「おくりびと」効果も帳消し(2009年11月4日産経新聞)

 TBSホールディングスが4日発表した平成21年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比1.5%減の1757億円、最終損益は9000万円の赤字(前年同期は46億円の黒字)だった。中間決算の公表を始めた12年以降、最終赤字は初めて。

 本業の放送事業は広告収入の激減に加え、視聴率がNHKを含む在京キー局で6社中5位に低迷し、39億円の営業赤字を計上した。米アカデミー賞受賞作の邦画「おくりびと」のロングラン上映があった映像・文化事業や「赤坂サカス」などの不動産事業は予想より堅調に推移したが、赤字を埋めきれなかった。

 22年3月期の通期予想では、売上高が前期比5.5%減の3520億円、最終損益が29億円の赤字(前期は16億円の黒字)を見込んでいる。

そもそも今回のBPOの勧告もよく見てみれば、これは医師に対する名誉毀損でもなければ、家族に対する精神的圧迫も社会通念上許されない範囲でもない、ただ放送するならもう少しよく準備して放送しなさいねと言っているだけなのですよね。
これではあまりに市民感覚とかけ離れていると言いますか、業界の自主規制団体なるものの存在それ自体に何の実効性があるのかはなはだ疑問と言わざるを得ない話です。

このBPOという組織に関して言えば、最近では予算不足もあってテレビ業界も番組の質的低下が著しいなどともささやかれていますけれども、特に槍玉に挙がりやすいのがバラエティー番組のジャンルであって、「低劣、俗悪、悪趣味」と今の業界体質を体現するかのような番組が並んでいるのをさすがに何とかしろと各局に提言するという話になっているようですね。
もともと外部からの規制を嫌う放送業界が自主規制しますという名目で行っているものという側面が強い組織ですけれども、こうした提言への反応と言うものによっても自主規制の実効性が評価されるのではないかなという気がします。

バラエティー番組、民放連が指針づくりを BPO提言へ(2009年10月30日朝日新聞)

 NHKと民放でつくる放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は30日、バラエティー番組制作にあたって制作者が留意すべき実務的な指針をつくるよう日本民間放送連盟に提言することを決めた。規範や倫理からの逸脱が特徴の一つであるバラエティー番組に倫理上のルールを求めるのは異例だ。

 委員会の中にも「表現の自由」の観点から慎重論が根強くあった。だが、性的表現やいじめ、差別と受け取れる表現などに視聴者の抗議が相次いでいることを重視し、指針を求めることに踏み切った。

 民放の多くは、民放連の倫理規定「放送基準」に従って番組をつくっている。だが、この「放送基準」には、報道番組には1章をあてて規定を設けているものの、バラエティー番組に関してはまとまった規定がなかった

 委員会は、放送基準とは別に、バラエティー番組に特化した新たな指針をつくるよう来月半ばまでに求める。川端和治委員長は「バラエティー番組が表現の自由の幅を広げてきたことは生かしつつ、厳しい指摘に対応することが必要」と話した。(赤田康和)

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