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2009年11月25日 (水)

いつの間にそうなったのか話がまとまりつつありますが

診療報酬改定の議論が進んでいるようですが、今のところは原則総額引き下げ、最大限良くて横ばいといったところで、引き上げという話はついぞ聞こえてこないようですね。
官僚、政治家、支払い側そして患者と、およそ医療を行う側以外は国を挙げて一致団結しての結論ということであればこれはやはり既定の路線と考えるべきなのでしょう。
しかし官僚はともかく政権与党の政治家さん達は、総選挙の頃には引き上げ肯定論で医師会組織を切り崩したり、医師偏在ではなく医師不足だと熱心に主張されていたような気がしていたのですが、あれは結局何だったのでしょうか?(苦笑)。
まずはこちら、財務省および財務大臣・副大臣らの方針を拝聴してみましょう。

次期報酬改定の本体部分「原則引き下げ」―財務省が方針提示(2009年11月20日CBニュース)

財務省は11月19日に記者会見を開き、年末にかけての来年度予算編成に向け、医療予算についての査定の方針を明らかにした。医師不足問題に対応するため、診療報酬本体部分の配分を抜本的に見直すほか、国民負担軽減のために先発品の薬価の引き下げを目指すとしている。同省によると、本体部分は引き上げの環境にはなく、増減率は「最大で0%」としており、原則引き下げの方針を示している。

査定の方針では、▽官民の人件費カットやデフレ傾向の反映▽収入が高い診療科の報酬を見直す▽開業医の報酬を勤務医と公平になるように見直す―の3点を論点として提示している。
収入や医師数については、診療科によって偏りがあると指摘。収入の高い診療科の報酬は見直し、医師不足が深刻化している産科や小児科、外科などに重点的に配分する方針を示した。また、開業医の年収(約2500万円)と病院勤務医の年収(約1500万円)との間に1.7倍の格差があるとのデータを示した上で、診療所に対する報酬を見直すべきなどとしている。

薬価については、先発品と後発品の間に数倍の価格差があると指摘。後発品のある先発品の薬価を後発品の水準まで下げることで、8000億円程度の医療費の削減につながるという。

診療報酬の配分をめぐっては、11月11日に行われた事業仕分けでも、「見直しを行う」との評価が下されており、見直しの例として「収入が高い診療科の見直し」「開業医・勤務医の平準化」が挙げられている。

■医療の偏在と薬価が問題―藤井財務相
藤井裕久財務相は11月20日、閣議後の記者会見で、19日に財務省が示した医療予算の査定方針に関連し、診療報酬には2つの問題が焦点として挙げられると指摘。診療報酬については「医療の中の偏在」があるとした上で、「(こうした点が)小児科や産婦人科のなり手がいなくなっている問題と関連している」との認識を示した。また、薬価の問題については、後発品の使用を促進すべきと述べた。

「医師だけ高止まり」 診療報酬引き下げ、予算に反映へ(2009年11月20日朝日新聞)

 財務省の野田佳彦副大臣は記者会見で、10年度に改定時期を迎える診療報酬を引き下げる方向で予算編成に臨む意向を明らかにした。予算編成の過程を公開する試みの一環として、財務省の主張をインターネット上のホームページでも同日公開。ほかの主な事業についても毎週、考え方を公表するという。

 野田氏は、医師らの人件費や物件費について「民間給料が伸び悩み、(公務員給与を左右する)人事院の勧告もマイナス2.4%。ドクターだけが高止まりでいいのか」と指摘した。

 記者会見やネット上では、病院の勤務医より開業医の年収が1.7倍も多いことを示すグラフを提示。全体として報酬を引き下げても、不足している勤務医や産婦人科などには手厚く配分するよう厚生労働省に求める方針を示した。

 また、診療報酬の一部を占める薬価についても、成分が同じ後発品がある先発品の薬価を引き下げることで、数%のマイナス改定を要求する。

 厚労省は診療報酬の引き上げを主張しており、財務省は今後、両論をネット上で公開する考え。野田氏は「(予算の)議論の経過とともに、(査定に関する情報)内容が厚くなっていくようにしたい」と話した。

この「両論をネット上で公開」という下りに留意しておいていただきたいと思います。
ちなみにこの野田副大臣の引き下げ発言に対してはおひざ元の千葉から医療政策集団「医療構想・千葉」が抗議文を送りつけたという話ですけれども、国民の信任を得て圧倒的多数を確保している現政権が今更その程度のことで大騒ぎするはずもなさそうです。
しかし民主党というところは官僚と対決姿勢を示す決意といったふうに聞いていた気もするのですけれども、どうもこうまで官僚の作文通りといった感じのコメントがそろってしまうと何やらキモチワルイですかね。

それでもこのあたりは財務省だからこんなものかという感じではあるのですけれども、先日もご紹介しましたようにその財務省にも噛みつこうかという勢いだった中医協の方でも医療側委員あ相変わらず孤立しているということで、何のことはない日医を外そうが別に何の変りもないんじゃないかという様子を呈しているようですね。
しかしこうして見ますと今や医療費というもの、この財政難の時代にあっては財政的にも国の行方をも左右しかねないくらいに大きな存在感を発揮するような規模のものとなってきたのかと、医療亡国論とまでは言いませんが何やらそれなりに感慨深いものがあります。

中医協総会 診療側「診療報酬引き上げを」、支払側「引き上げ反対」(2009年11月19日ミクスオンライン)

中医協総会が11月18日に開かれ、10年4月の次期診療報酬改定について診療側と支払い側がスタンスを明確に示した。診療側はこれ以上医療崩壊が進まないためにも診療報酬の引き上げが必要と訴える一方、支払い側は賃金・物価が下がり、失業率も高い社会環境の中で国民負担増、保険者負担増につながる診療報酬の引き上げに反対と表明した。新メンバーとなった中医協でも、改定前の恒例のやり取りが繰り広げられた。

厚労省はこの日の総会に、改定率の決定にあたって参考にする賃金・物価の動向を示した。人事院勧告を基にした賃金動向は08年度、09年度の2年間でマイナス2.4%、消費者物価を基にした物価動向は同マイナス0.5%で、賃金・物価ともマイナス基調。前回08年度改定(全体マイナス0.82%、診療報酬本体プラス0.38%、薬価等マイナス1.2%)では賃金がプラス0.7%、物価がプラス0.6%だった。

総会では診療報酬の上げ下げに関して、診療側の鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事)が、医療従事者は専門職であり、その確保も難しく、中小医療機関は公立機関に比べ賃金も低いことを挙げ「(引き下げを)おいそれとはできない」と口火を切った。これに支払い側の白川修二委員(健保連常務理事)が、賃金・物価動向、高い失業率、経済成長の低迷といった社会環境の中で「診療報酬だけを上げるのに我々は反対の立場だ」と表明した。

その後も各側が応酬。診療側は安達秀樹委員(京都府医師会副会長)が「看護師、理学療法士、医師らを雇用しようとすると赤字基調。病院でこの基調が強い」、嘉山孝正委員(山形大学医学部長)は「現場を預かっている我々の仕事は、国民の求める医療をいかに担保するかということ。(診療報酬引き下げとなると)国民に対して医療の質を保証できるか不安」と述べた。西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)は、「国民に医療や介護を提供したくても人が集まらない。もう少し報酬を上げて職員の処遇を改善しないと日本の医療介護は崩壊する」と声を荒げ、全病院が算定する入院基本料の大幅増額を求めた。

一方、支払い側は北村光一委員(日本経団連社会保障委員会部会長代理)が「医療で是正すべきところはしないといけないが、賃金物価の低下や失業問題の中で負担は患者や健保。ここも大変厳しいことも念頭においてほしい」と診療報酬引き上げに難色を示した。中島圭子委員(連合総合政策局長)や伊藤文郎委員(愛知県津島市長)は、人材確保が困難な医療現場の現状に理解を示しながら、「全てを診療報酬だけで解決できるのか。地域間格差の問題もある」(中島委員)として、診療報酬と補助金のあり方を検討すべきと指摘した。遠藤会長は、補助金は中医協のテーマでないとしたものの、「地域の事情を反映した診療報酬のあり方」の議論には関心を示した。

これもお互いそれぞれの背負って立つ立場がありますし、何しろ今の時代ですと銭金のことに関してはどこも余裕などないですから必死なんでしょうが、いずれにしても金を出す側はもうこれ以上は出す気がないということで、これもすっかり話がまとまっているようですよね。
そうなりますと医療の受益者たる国民世論の動向というものが気になってきますが、これもこの懐具合の厳しい折、やはり誰も金など出したくないというのが正直なところなんだろうなと思いますが、注目すべきはその理由の部分です。

「報酬引き上げ」に医師はYes! 患者はNo!(2009年11月18日日経メディカル)

 「診療報酬は引き上げるべき?」に対する、たくさんの投票とコメントありがとうございました。

 今回のテーマについては、日経メディカルオンライン(NMO)と日経ビジネスオンライン(NBO)の投票結果に、はっきりとした差が出ました。NMO(医師)では、「診療報酬は引き上げるべき?」との問いかけに対して、「Yes」が94%と圧倒的多数を占めました。一方、NBO(患者)では、「Yes」が42%で「No」が58%。一転して、「No」が多数派です。

 ただし、コメントを見る限り、「No」を支持する理由には、NMOとNBOでそれほど大きな違いはないようです。その主張は大きく分けて2つあり、1つは「削れる部分もまだまだあるはずで、必ずしも全体的に引き上げる必要はない」というもの。もう1つが、「報酬を引き上げても経営者の懐が暖かくなるだけで、勤務医には回らないから無意味」という見方です。

「まだまだ削る部分はあるはず」との声が多数

 前者の意見の背景には、「高い」と言われる開業医の報酬への疑問、経営に“ムダ”が多いと言われる自治体立病院への批判などがあるようで、これらの声は、NMO、NBOの双方から聞かれました。一方、後者は主にNMOの読者からの意見です。この問題に関しては以前から、医師に直接報酬を支払う方式(ドクターフィー方式)を求める声があり、診療報酬改定を話し合う場である厚生労働省の中央社会保険医療協議会でも議論の対象となりましたが、実現はなかなか難しそうです。

 このほかでは、「診療報酬の不正請求で不当な利益を得ている医療機関がある以上、それらの存在を無視して“引き上げ”を支持するのはいかがなものか?」「診療報酬を引き上げても、医薬品や医療機器メーカーの利益になるだけ」といった声も聞かれました。

 また、今回のNBOの結果を見ると、景気の影響も否定できない気もします。国民医療費は年々増加し、2006年には34兆円を超えました。一方で、世界同時不況の出口は見えず、新聞では最近、冬のボーナスは大幅減と報じられました。寄せられたコメントには窓口負担の増加を懸念する声はほとんどありませんでしたが、診療報酬の引き上げを納得してもらうのが難しいのは当然かもしれません。

 ここで1点だけ、前回の記事に対する補足をさせていただきます。診療報酬の改定率は、国民医療費の伸び率(もしくは減少率)とイコールではありません。同じ患者数と同じ医療行為を前提に、改定により国全体の医療費がどれだけ増減するかを試算したものです。つまり、高齢化などによる医療需要の伸びなどは加味されていません。その点は、誤解されませんようお願いいたします。

救急や小児科、産科などへの重点評価には異論なし

 以前にもこのコラムで取り上げましたが、開業医の報酬の適切性を判断するのは非常に難しいのが現実です。そもそも、開業医は中小企業のオーナーと同じで、また、開業の際に多額の借り入れをしている例も多く、同列には論じにくいからです。なお、開業医の間でも診療科目間格差があると言われますが、その点は次期改定に向けた議論の俎上に載る可能性はあるかもしれません。

 また、自治体立病院の経営に関しては、診療報酬改定とは分けて話し合うべきではないでしょうか。公立病院の“ムダ”を前提に診療報酬のあり方を議論すれば当然引き下げの方向になってしまい、その結果、ほかの多くの病院に大きなダメージを与えてしまうことになりかねません。

 ちなみに、救急や小児科、産科など、医療崩壊が深刻化していると言われる分野への評価を引き下げるべきという意見は見られませんでした。そう考えると、「Yes」と「No」は、上記以外の分野への評価をどう考えるかで分かれたのかもしれません。多くの医師は他分野も現状は厳しく、全体的に引き下げるべきじゃないと考えており、一方のNBOの読者は、まだまだ引き下げの余地はあると感じているのでしょう。

 ただし、「救急、小児科、産科などは重点評価すべき」という点で同意見であるならば、「Yes」と「No」の間の“距離”は、それほど離れていないとも言えそうです。その距離を縮めるためにも、医療従事者と国民、行政が、さらに深く話し合うことが必要だと感じます。
(略)

非常に興味深いなと思ったのが、先に挙げました財務省筋のコメントと照らし合わせて上記国民の声にあるところの「まだまだ削れるもの」というものを見た場合に、どうやら財務省の広報は非常にうまくいっているんじゃないかという印象を受けるところです。
開業医はもうけ過ぎ、製薬会社はぼったくり過ぎ、だから奴らから金を取り上げて勤務医に回せば医療問題なんて即解決!といったシナリオを思い描いている現場勤務医の先生というのも自分の知る限りあまり多数派ではないように思うのですけれども、当事者が予想も期待もしていない対策で問題が解消されると考える根拠が一体どこにあるのかと、むしろそちらの方が不思議なのは自分だけでしょうか?
となると、この一連の非常に統一感のあるシナリオを描いたのが誰かという話になってくるわけですが、色々な意味で政権奪取後ドタバタの混乱ぶりが続いている民主党ら政権与党の皆さんがお得意の「政治主導」でこんなことをやっていたと考えるのも無理がありますよね(苦笑)。

いずれにしてもただでさえ医療行政を厚労省以上に仕切ってきた感があった財務省が、今また例の仕分け作業などという願ってもない後押しを得た訳ですから、今まで以上に医療行政との関わりを密接なものにしていくだろうことは想像に難くありません。
この財務省と医療という関わり合いという話に関して言えば、先日11月7日に開かれた「現場からの医療改革推進協議会」における財務官僚の松田学氏の講演内容をロハス・メディカルさんが文字起こししてくださっているのですけれども、これがなかなかに面白いので御参照いただければと思いますね。

【参考】財務官僚の提唱する新しい医療提供の形 ~『現場協議会より』(2009年11月19日ロハス・メディカル)

雑多なメモ書きからの文字起こしですので元記事を参照していただければと思うのですが、興味深いなと思ったのが「問題は医療費を増やすのを国民負担で増やすのかどうか。それが、本当に可能なのかどうか」「財源投入の解とは財政投入なのか」という文言でしょうか。
要するに他国に類を見ない高齢化が進行している日本は元々社会保障の前提条件が悪く、たとえ中福祉を選択したとこころで国民には高負担となる、加えて先進諸国随一の財政状況で国は金を出せないどころか今後はどんどん福祉から手を引いていくことになりかねない、さらに国民に負担を求めると言ってもこれも現実的に無理であろう、となれば何をどうすればいいかという話なんですね。

ここから先は未整理で非常に雑然としていますけれども、個人的に要約してみますと国が社会保障として等しく国民に提供する部分はどんどん縮小しよう、その最低限の社会保障の上にビジネスとしての医療産業を上乗せする形にしようと、こんな感じになるのでしょうか。
ま、要するに混合診療導入と民間企業参入といういつもの話に戻ってくるのかということなんですけれども、こうした制度が受け入れられるためには国民が医療というものを「最善を保障されたもの」から「最低限のみ保障されたもの」へと価値転換できるかどうかということなんでしょうか。

いずれは医療の需要側を規制するという方向性にいかなければ医療はもたないと考えられますから、こういう話も今後遠からずどこかで出てこざるを得なくなるんだと思いますが、今の仕分け作業の混乱の陰でいつの間にやらこんな話が既定の方針にされつつあるのだとしたら、国民にしろ政治家にしろそのうちのどれほどの人が承知し納得しているものなんですかね?
ネットの片隅などではよく「また糞馬鹿役人が」なんてことを言う人がいますけれども、さすが高学歴を誇るだけあって彼らは決して馬鹿ではないだろうし、そうであるからこそ時として余計に始末に負えないんだとも思いますね。

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コメント

やっぱりね 「労働基準法を守れ!」キャンペーンをまず前面に押し出しておくべきだったんだよ。
政府が「医者は足りている」と言っている時にやったら効果的だったかも、と後から考えても仕方ないけど。

医者:「労働基準法を守れ!」

その他:「それは無理!」「患者がいつでも診てもらえなくなる!」

医者:「労働基準法を守れ!」

その他:「患者が死んでも良いのか?!」

医者:「労働基準法を守れ!」

その他:「だからそれは無理だって!」
    「それじゃぁ、賃金の値上げをするからそれで我慢して、ね、お願い…」

って持っていったら違ったかも…
少なくとも、余計なぐたぐたは少なくなってたかもしれんね。

投稿: ばあば | 2009年11月25日 (水) 12時21分

私たちが基本的に「ネットで吠えているだけ」になってるのも労働時間が長すぎることに大きな原因があると思います。逆に逃散してしまうとわざわざ待遇改善の運動をしようというincentiveが大幅に減ってしまうんでしょうしね。

それにしても官僚は本当に機を逃さないですね。また小泉・竹中路線に戻そうとしてますね。「政治主導」も大分旗色が悪くなってきましたが、民主党もすぐにあきらめず粘り強くやっていってほしいものですね。

投稿: 通りすがり | 2009年11月25日 (水) 14時03分

>私たちが基本的に「ネットで吠えているだけ」になってるのも労働時間が長すぎることに大きな原因があると思います。逆に逃散してしまうとわざわざ待遇改善の運動をしようというincentiveが大幅に減ってしまうんでしょうしね。

それは仕方がない面が大いにあるわけで...
逃散しただけですぐに色々な面で楽になるわけではないですし。

だからこそ各種団体が喚くべきだったんですよねぇ、患者側に配慮しないで。
だって「労働基準法を守れ」は、日本の誰もが頷くしかない まさに「正論」ですもの。
今からだって遅くはないと思います。
穏やかに、でも断固として「労働基準法を守れ」と言い続けるべきだと、私は思いますです。

投稿: ばあば | 2009年11月25日 (水) 15時09分

医師が言うべき言葉は「労働基準法を守れ」だけで、それに付随する各種の問題は医師の問題ではなく、その他の人々が考えるべき問題なのです。

投稿: ばあば | 2009年11月25日 (水) 15時11分

>ばあば様

決して逃散した方がもっと行動しろなんて訴えているわけではありません。
むしろ過労死するまで我慢して働くよりも勇気のある行動だと思います。

ただ仕事に人生の大半の時間を奪われていることで、勤務医がまとまって
行動するというただでさえ大変困難なことが、ほぼ不可能なレベルに達して
しまっていると感じております。

ばあば様の言われるとおり、私も主張は「労働基準法遵守」に絞るべき
だと思います。金のことを言うと、財務省の手下のマスコミによって
全部悪いイメージに変えられてしまいますからね。

投稿: | 2009年11月25日 (水) 16時56分

通りすがり様、

>決して逃散した方がもっと行動しろなんて訴えているわけではありません。

もちろん、よく判っておりますです。

逃散するまでのご苦労がいかほどのことなのか、私は自分がプチ燃え尽き症候群に陥って数年 未だあがいているので、ある程度ではありますが感覚的に察しています。

だからこそ、誰か(個人・団体にかかわらず、公式・私的にかかわらず)に聞かれたときには、「労働基準法を守って下さい」とその事のみを、医師の方々全てが言っていけばいいのではないかしらん、個人的には。

そもそもは、各種団体が「労働基準法を守れ!」と言って回らないから駄目なんだと、歯がゆく思うのですよ。

投稿: ばあば | 2009年11月25日 (水) 18時08分

今回は選挙戦の頃からの経緯を振り向いて「そう落としてきたか」と、正直やられたという感じでしたね。
すでに負け戦の気配が濃厚に漂ってきていますけれども、そうであるからこそ下手な抽象論、観念論などに逃げ込まず法律遵守の原理原則で押し切るのが一番かとも思います。

投稿: 管理人nobu | 2009年11月25日 (水) 19時19分

医師になろうって人は、変な自己犠牲精神を持ってる率が高いんですよ。
環境を整えることに努力するより、劣悪環境下で頑張ることを尊ぶ。
労働環境を整えることが未来の医療を支えるって事がわからないんですね。
賢い人は医療に進むのをやめ、言葉は悪いですが「熱血馬鹿」の世界になりかねない。
昔なにかの漫画で読んだ、「人はいいが腕の悪い大工に、家作りを頼むのかい?、それとも人は悪いが腕のいい大工に頼むのかい?」って台詞が思い出されます。
ま、”ほんとにもう限界だとおもってるなら他人への配慮なんてすっ飛ばして、自分が生きていくことだけに必死になるのが当たり前という時代なんですから、何も一部の方々だけが不当な自己犠牲を強要されるいわれもないはずですよ。”

投稿: REX | 2009年11月25日 (水) 22時40分

REXさま
>変な自己犠牲精神を持ってる率が高いんですよ。
 パターナリズムの残滓です。世間様はかつてはそれを期待していたし、尊重もしていたんです。

 医者主導の社会改革、するなら、パターナリズムが尊重されているうちにするべきだったのです。一部看護系の連中がパターナリズムを叩きはじめ、最後はマスゴミも尻馬に乗りまくってくださって、ここ10年で医療は「単なるサービス」になったですから、医療者主導の改革の目はもうありません。(患者が賢くないところで、パターナリズムをやめると、モンペが噴出し防衛医療が拡がります。)
 新研修医制度で育った先生方は、もはや医療パターナリズムを知らないです。継承の手段も失われているようですし、方向はすでに決定しています。

 粛々と契約の上ICを遂行すればよろしいのです。違法な契約には強制力がありませんから、労基法も法の一つとして遵守するだけです。
 患者が子供になりたい(医療コミュニケーション 藁)のなら、別料金でセラピストの前で子供にでもなんにでもなっていただけばよい。医者は患者の親じゃないのですから。
 

投稿: おじゃまむし | 2009年11月26日 (木) 18時02分

今、世間の人々の頭の中には「勤務医は労働基準法で守られていない」という事実を、ほとんど知らないでいます。
激務ではあろうけど、まさか労働基準法を完全無視で働かされているなどとは、毛ほども思っていません。

私はある医療問題を考える市民団体に時々顔を出します。
そこではいろいろな立場の人々の講演があって、主に医療の立場からの話しがあるのですが、
その団体の主催者でも「医師が労働基準法無視で働かされている」
ということをよく知らないでいるのです。

まぁ、医師側の人々も露骨に「労働基準法が守られていない」という話をされないのですから
無理もないのですけど。

だからこそ、来る焼け野原の時代に、「この状態は、医者を労働基準法無視で働かせたせいなのだ」と、
世間に知らしめる必要があると思うのです。
でないと、まともな再建ができません。

投稿: ばあば | 2009年11月26日 (木) 21時50分

ばあばさま
>だからこそ、来る焼け野原の時代に、「この状態は、医者を労働基準法無視で働かせたせいなのだ」と、
世間に知らしめる必要があると思うのです。

 知らしめる??? これまたパターナリズムの残滓にみえますね。

 世間なんてものには、みづからが見たいと思うものシカ、見えることはあえりません。 体験にすら学ばない。 
 少数の物のわかる人たちが理解します。私どもにできることは、そういう人たちを大切にすること、くらいですよ。そしてそれを継続するためにも、身を守らなくてはなりません。

>でないと、まともな再建ができません。

 どのような再建になるのかを決めるのは、医療者ではありません。

 

投稿: 御邪魔無視 | 2009年11月27日 (金) 21時49分

>知らしめる??? これまたパターナリズムの残滓にみえますね。

御邪魔無視さま、
それはそうなんですけど....とりあえずでもいいので布石は打っていただきたいなぁ と思うのです。

まぁ、崖から落ちないとわからない人々もたんといますけど。
崖から落ちるさまを見ていたいという気持ちもあるのですけど。

>>でないと、まともな再建ができません。
>どのような再建になるのかを決めるのは、医療者ではありません。

それはそうです。
ただ、今のままだと「諸悪の根源は医者!」なんてことになる可能性は高いし、それが正直頭にくるのです。
そして、あらぬ方向に再建されると孫の代が思いやられるし...


投稿: ばあば | 2009年11月28日 (土) 10時44分

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