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2009年11月21日 (土)

かの業界も今や資金難の時代なんだそうですが

先日は毎日新聞地方版にこういう記事が載っていたようです。

多趣閑言:メールは気持ちを伝えられるか /静岡(2009年11月17日毎日新聞)

 送ったメールの真意が伝わらず、的外れの返信を受けることが度々ある。高校生の娘や息子からそんな返事をもらった時に送信メールを見返し、「こんな表現が誤解を生んだのか」と反省する。

 そんなことを繰り返し「誤解のない文を」と考えて長時間を要したり、文章が長くなったりするから、何のためのメールか、とふがいなく思ってしまう。

 メールは携帯での通話より料金は安く、早いレスポンスを相手に求める必要のない時には好都合だ。一方で、誤解を生じる危険性もあると感じていたところ、そんな問題意識を共有できる行事に出席する機会があった。

 函南町内で14日開かれた「青少年健全育成強調月間県大会」だ。教育関係者らが集う年1回の大会で、今回テーマは「青少年とのコミュニケーションについて考える」だった。

 コーディネーター役の研修企画運営会社社長の須見庸子氏によると、若者のコミュニケーション手段は対面からメールへ変わりつつある。大会で活動内容などを発表した中高校生に、須見氏が大事なことを伝える方法を尋ねたところ、対面とメールが半々だった。

 対面派は「言葉だけでなく、表情や声で伝えることができ、誤解も少ない」、メール派は「よく考えた文を送れる」「面と向かって言えないことも伝えやすい」とそれぞれの利点を説明していた。

 やり取りを見て考えたのは、メールにおける絵文字の存在だ。私と子どもたちが送るメールの決定的な違いは、そこにある。子どもたちからのメールを見直すと、絵文字で感情を表現するなど誤解を生まない仕掛けになっていることに気付く。絵文字がメールに対面型の長所も取り入れているというわけだ。

 ただ、記号では微妙なニュアンスは伝わらない。どんな時代でも「コミュニケーションの基本は対面」と改めて思った。【静岡支局長・照山哲史】

文章のプロが書いたメールでもこんなに度々誤解を受けることはあるんだから新聞も度々誤解を受けるのは仕方がないとでも言いたいのかと、何やら若干裏読みしたくなるような話ですけれども、実際にまじめに書いたつもりが冗談で返されたり、軽く言ったつもりが妙に深刻に受け取られたりといった経験は誰しもあるところだと思います。
メールやネット上でのコミュニケーションというのはいまだにそのフォーマットが確立されつつある最中といったところだけにある程度は試行錯誤せざるを得ない部分はありますけれども、数十年の歴史と伝統を誇りながら未だにということであれば、やはり何がしかの改善策は取っていかざるを得ないのは当然の話ですよね。
以前ならばメジャーマスコミに対抗する一部週刊誌あたりの定番ネタだったものが最近ようやく一般紙でも取り上げられるようになってきたということなのか、このところ例のBPO勧告絡みでこの手の記事が紙面を飾るようになってきました。

「イジメ、バカ騒ぎは視聴者不快」民放連に意見書(2009年11月17日読売新聞)

 バラエティー番組の下品な表現への苦情が相次いだのを受け、放送倫理・番組向上機構(BPO)は17日、日本民間放送連盟(民放連)に番組制作の指針作りなどを求める意見書を送った。

 意見書では、BPOに寄せられた26件の苦情を、「イジメや差別」「内輪話や仲間内でのバカ騒ぎ」など5項目に分類し、「多くの視聴者が不快に感じている」と指摘している。

 これに対し、民放連の広瀬道貞会長は同日、記者会見を開き、「趣旨と正面から向き合い、制作者レベルまで広げて議論を深めたい」と語った。

放送界全体で議論を バラエティー番組(2009年11月18日東京新聞)

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会(川端和治委員長)は十七日、テレビのバラエティー番組について意見書をまとめ、民放連に提出した。現状を「視聴者意見を見ると、相当数が不快感を持っている」としつつも、機械的な倫理基準を適用すれば「もっともテレビらしいジャンルを窒息させる」として、放送界全体で議論・検討することなどを訴えている。 (高橋知子)

 近年、バラエティー番組の内容について、視聴者から多数の不快感や嫌悪感を趣旨とする意見が同委員会に寄せられており、九カ月にわたって討議・審議を重ねていた

 意見書は、イラストを添え「よーく考えてください」などと砕けた表現でまとめられた。「バラエティーが『嫌われる』五つの瞬間」=表参照=として視聴者の声を分類し、放送局・番組名を伏せ二十六の具体例を掲載。視聴者の反発を招いた要因として、制作者側との意識のズレなどを挙げた

 また「放送倫理として放送表現に課せられた枠組みを四角四面に適用したのでは、バラエティーという表現形態の特性を殺してしまう」と理解を示した上で、シンポジウムの開催をはじめ、民放連の放送基準にバラエティーに関した項目を設定したり、放送基準とは別にバラエティーについての実効的な指針を作ったりすることが適切な場合もあると言及。ただ「意見をたたき台に現場の制作者に考えてほしい」としてそれ以上は踏み込まなかった

    ◇

 「意見書を受け“べからず集”を作るのでは意味がない」。この日の会見で、川端委員長はこう話し「現場がより自由な表現ができるものを考えてほしい」と促した。

 放送の質向上・倫理について考える委員会が、個々の番組ではなく、バラエティー全体に対して意見することについて、漫画家の里中満智子委員は「バラエティーに対して抱いていた危惧(きぐ)が現実的なものになって、本来の役割とはちょっと違うが、こういう立場にいる責任感もあり意見をまとめることになった」と説明。「どの現場も大変だと分かる。仕事に誇りを持って頑張ってもらうためのエールと思って意見書を読んでほしい」と話した。

 また、作家の吉岡忍委員は、「視聴者もあるワンシーンだけを見て意見している場合もあり、意見のすべてが正しいとはいえない」と視聴スタイルや受け止め方の変化にも触れ、「視聴者に対しても『寛容さを持つ』という一言を意見書に入れた」と説明した。

 意見を受け会見した民放連の広瀬道貞会長は「バラエティーの意義を高く考えていただき、良いバラエティーを作るよう激励されたと受け止めた。放送基準審議会や小委員会、制作者レベルまで範囲を広げて議論を深めたい」と語った。

まあしかし、こうしてみるとBPOという組織もやはり身内の団体という感じなんでしょうね。
一方でこの一連の報道で注目すべきは近年バラエティー番組を見た視聴者のうち「相当数が不快感を持」つようになったことではなくて、以前から誰しも感じていただろうことに関してそうした事実が存在することをメディアの側が公に認めるようになったということなんじゃないかと思いますね。

もちろん表現の自由などと大上段に振りかぶらずともモンティ・パイソンは面白いしシンプソンズも(絵はいささかアレですが)全然ありだと思う、しかしああいうものはあくまでちょっと外れたところから主流派を皮肉って見せるから面白いのであって、たけしがゴールデンタイムに文化人面したところで毒も何もないだろうって話ですよ。
その意味ではバラエティーが俗悪であることが必ずしも問題なのではなく、どのチャンネルを回しても俗悪なバラエティーばかりしかやっていないということの方が問題なんだと思うのですが、どうも最近は金がない、予算がないということでこの種の安上がり番組量産やむなし、と正当化するような態度が見え隠れしているのは気になります。
NHKが番組ごとの製作費というものを公開していて、これを見ると確かにまともな番組は金がかかるのは理解できるんですが、安上がりであることと質が低いことは全く違う問題であるということも認識しておいてもらわなければならないでしょうね。

資金難と言えば最近新聞もテレビも収益悪化の一方だと言いますけれども、ちょうどこの時期は国とマスコミの関わり方というものも見直しの時期に来ているようです。
民主党政権になれば例の原口氏の「電波料を思いっきり下げますから」発言に見られるようにマスコミへの恩返しには事欠かないだろうとは言われていたところですけれども、例の仕分け作業などの件もあってか実際には「飴と鞭」という感じになってきているようで、これは全面支援をしてきたはずのマスコミにしてもいささか当てが外れて大慌て、ということになるのでしょうか?

地方テレビ局:総務省が新法で支援へ 資本参加規制を緩和(2009年11月12日毎日新聞)

 総務省は11日、景気悪化が続き業績悪化が深刻化している地方のテレビ局の経営をテコ入れするため、外部の資本参加の規制を緩和する新たな法律を策定する検討に入った。

 民放連会員全201社のうち108社が、08年度決算の純損益で赤字を計上した。景気の悪化による地方局のCM収入の落ち込みは深刻で、地デジへの設備移行の費用負担も経営を圧迫している。

 地方局への資本参画については、メディアの多様性、地域性を確保する「マスメディア集中排除原則」により、持ち株会社でない場合はキー局からの出資は2割未満であるほか、原則地元資本などの規制がかけられている。そのため地方局は広く出資を求められず、経営体力が強化しにくかった。総務省はキー局からの出資緩和や地元外の出資を可能にするため通常国会で、新法制定する方向で検討を始めた。【望月麻紀】

【事業仕分け】「本当にいいのか」民放連会長が地デジ予算半減に懸念(2009年11月19日産経新聞)

 民放連の広瀬道貞会長は19日、政府の行政刷新会議による事業仕分け作業で、地上デジタル放送の普及促進事業が「半額に縮減」と判定されたことについて、「(受信できる人とできない人の)情報格差になる心配がある。本当にいいんですかと話していきたい」と判定に懸念を示した。

 議論で効果が疑問視された高齢者や障害者への説明会についても、「もともとドブ板的なもので、集まりにくい人を対象にしていた。集まる人数が少ないことを理由に削られるのでは筋が通らない」と話した。

ちなみにドブ板(活動)というと元々選挙運動などで使われてきた言葉で、ドブ板を踏みしめて裏通りの一軒一軒まで回って支持を訴えるといった程度の意味合いがありますが、今時テレビを見ている視聴者を対象にするならテレビ上で説明をすれば事足りる話で、それも見ない人はもともとテレビを見る意思がないと考えるべきなんじゃないでしょうか。
地上波をいっせいに切り替えるのもすでに各方面で賛否両論出尽くした感がありますけれども、どうしても広報活動が不安だというなら一軒一軒回るというような非効率なことをするよりも例えば切り替え後も暫定的にアナログを残し、一日中草薙氏のCMだけリピートしている方がよほど効果がありそうですしね。

どうも民放連としては国民全てテレビを見ているという建前なんでしょうが、その結果国民すべてがテレビに関して熟知していなければならないという妙な自縄自縛にとらわれているような気がします(あるいはあんなことこんなことのために頑張っているのか、とも勘ぐってしまいますが)。
政府公報などもテレビや新聞を通じて流しているという建前ですから、全ての国民が何かしらのマスメディアと接点がなければならないというのはその通りなのでしょうが、今時そうまで情報をシャットアウトしている人間は逆に選挙にもいかない、国のやっていることなど関心がないというようなタイプの人なのではないかなという気もします。
原理原則をあまりに突き進めてしまうと加速度的にコストがかさんでしまうのは当然ですから、ほどほどのところに納めておいてその分の予算は「なんだ!急にテレビが映らなくなったぞ!」と大騒ぎしている人に素早くサポートできるような体制の構築に回した方がよさそうに思うのですけれどもね。

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コメント

■函館市長、市事業助成「廃止」を批判 職員向けメルマガで-本当は私たちは、財政ゾンビの手のひらで操られ遊ばされているだけだ!!

こんにちは。事業仕分けいろいろと軋轢を生んでいますね。これが、プラスの軋轢なら良いのですが、どうも実際にはそうでもないようです。こちら函館では、函館市長が事業仕分けのやり方について、「無礼」だとまで言っています。しかし、問題の本質はもっと別のところにあります。おそらく、今回の事業仕分け、私の考えではほとんど効果が出ないと思います。かといって、函館市長が擁護する函館市が推進する事業もうまくはいかないでしょう。多くの人は、本質を見失っています。実は、本丸は、私が財政ゾンビと呼んでいる、似非財政民主主義を信奉する財務省の高級官僚たち、および彼らの構築したインフラ、システムです。これを何とかしない限り、事業仕分けの委員や、函館市長も、結局は、財政ゾンビの手のひらで操られもて遊ばれているだけに等しいです。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

投稿: yutakarlson | 2009年11月21日 (土) 14時10分

予算の類はある程度今までのつながりがありますから、いきなり切られると大変だろうなとは思うんですけど、見ている分には面白いですよ(笑)。
「こんなに切られちゃ立ち行かない!」って言ってた人たちの中で、実際に立ち行かなくなるのがどことどこなのか、そうそう何度もはできない社会実験になると思いますね。

投稿: 管理人nobu | 2009年11月21日 (土) 16時59分

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