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2009年11月14日 (土)

もはやそれは伝統芸の領域に?

先日こういう記事が出ていましたが、報道したメディアといい内容といいなかなか興味深い話ですよね。

【ネット】鳩山内閣の高支持率の背景に、拡大する「情報源の世代間ギャップ」(2009年11月10日朝日新聞)

 鳩山内閣発足を受けた新聞社・テレビ局の世論調査では、内閣支持率が軒並み70%を超えた。小泉内閣に次ぐ「歴代2位」という見出しがあふれ、その報道をみて多くの国民や政治家も圧倒的な期待と支持があるように感じたことだろう。

 一方、前回(2009年8月号)のコラムでもとりあげたニコニコ動画上で実施されたアンケートでは、支持25%、不支持36%と、全く異なる結果になっている。

 新内閣が発足した翌日夜11時にすべての動画をストップして回答協力を要請するという方法で、約3分間に約6万人が回答した。マスメディアで結果が報道されることはなかったが、ブログやツイッターなどで一気に広がった。特徴的だったのは支持・不支持について「どちらともいえない」が約4割を占めたことだ。新聞・テレビの熱狂的な報道の中で冷静な対応をみせるネットユーザーの姿が浮かぶ。9割が支持・不支持の態度を明確にしている大手メディアの世論調査の方がむしろ不自然に思えてくる。

 この調査で注目されたのは、「政治に関する情報をどの媒体から多く入手しているか」という設問への回答別支持状況に無視できない違いがあるという分析だ。結果は次の通り。

・「新聞報道」から入手

 →支持37%〉不支持25%

・「TV報道」から入手

 →支持38%〉不支持14%

・「インターネット」から入手

 →支持14%〈不支持56%

 深夜にニコニコ動画を見ているようなネットユーザーでも、政治に関する情報源として新聞・テレビの報道を主にする人と、ネットを主にする人になぜこれほどの大きな違いが出るのかを考えることは価値があろう。

 例えば内閣発足の翌日、ブログ論壇では、鳩山首相が以前から、政権をとったら首相記者会見をフリージャーナリストやネットメディアにも開放すると言っていた約束が実現されなかったことに対して、「最初の公約破り」であるとの批判があふれた。私も当日、ツイッターで「民主党」のリアルタイム検索を行ったが、膨大なエントリーがこの問題に言及していた。個別の閣僚に関しても、期待も失望も、絶賛も酷評も、ごった煮のように流通していた。

 ネットの政治情報も新聞記事が元になっているケースは多い。同時に、ネットでは新聞などの報道内容に対する他人の反応も判断材料になる。それはアルファブロガーとよばれるネット論壇の著名人たちの投稿だったり、ミクシィやツイッターに流れる友人の日記だったりする。ネットのコミュニケーション空間では、新聞やテレビの情報をそのまま信じるのではなく、批判的にみるというフレームが自然に形成されており、それが態度保留という反応をもたらしているのではないだろうか。

 多くの新聞愛読者は購読している1紙しか読まないだろうし、そこに書いてあることが本当と思っている人は多い。新聞は信頼性の高いメディアであるとよくいわれるが、それが批評的に読む力を削いでいるとしたら皮肉である。

 テレビ報道もまた時代の主流に沿った情緒的なムードを増幅する機能がある。読売新聞の継続的な研究では、テレビ視聴時間が長い人ほど、郵政民営化を争点に自民党が大勝した前回の総選挙では自民を支持し、政権交代が争点の今回の総選挙では民主を支持する傾向がみられたそうだ。

◆若年層と高齢層との情報ギャップの顕在化

 情報源の変化についてはさまざまな調査で検証されている。カタカナ言葉の浸透や慣用句の意味の取り違いなどを毎年調査している文化庁「国語に関する世論調査」では、メディアの影響も継続的に測定している。9月に発表された最新の調査レポートでは、「毎日の生活に必要な情報を何から得ているか」という設問について、01年と08年のデータが比較されていた。掲載した図は、01年と08年の比較を年齢別にみたもので、ネットが上昇するのは当然としても、新聞の減少ボリュームがネットの増加分のボリュームと同じくらい大きい。若年層ではその変動がより大きいため、結果的に01年時点よりも情報源に関する世代間ギャップが拡大している。

 新聞記者出身のジャーナリスト佐々木俊尚氏は近著『2011年 新聞・テレビ消滅』(文春新書)のなかで、新聞の抱える問題を「どんどん読者が高齢化し、紙面もそれにあわせて高齢者向けになり、それがさらに若い読者の離反を招くという縮小再生産のスパイラル」と指摘した。文化庁の調査結果をみても、新聞読者は急速に高齢化しているのが現実だろう。若年層は新聞に何が書かれているかわからず、高齢層はネットで何が議論になっているかがわからないというケースが、今後さらに顕在化するだろう。

 電話世論調査(RDD調査)という手法はどうしても高齢者やテレビ・新聞接触率が高い層の構成比が高くなる。鳩山内閣の高支持率は、情報を批評的に読めるネット上のリテラシーの高いグループを把握できていないためではないだろうか。ネットアンケートに表れたような、民主党政権に対して厳しくチェックする人たちの動向も継続的に把握していくべきだろう。(「ジャーナリズム」09年11月号掲載)

   ◇

萩原雅之(はぎはら・まさし)

トランスコスモス株式会社エグゼクティブリサーチャー。

1961年宮崎県生まれ。84年東京大学教育学部卒。日経リサーチなどを経て、99年から約10年間ネットレイティングス代表取締役社長を務める。2009年8月より現職。

格差拡大に貢献してきた側であるところの一般紙にもついにこういう認識が広がってきたということなんでしょうか、しかしそれだったら状況を改善するために黙って努力しろという話なんですけれどもね(苦笑)。
何の情報であれ知っているかどうかだけで人間の出す結論が大いに変わってくるということは大いにあり得る話ですが、逆に情報を持つ側からすればその出し方を操作するだけで容易に他人の考えを支配できるということにつながります。
他人に支配されっぱなしでも不愉快なのでせめて彼らが隠蔽しようとするものを掘り出して白日の下にさらしてみるわけという人々が多いのがネットの世界ですが、これが始めてみますともう出るわ出るわでネタには不自由しないのは良いことですね(苦笑)。

先日9月8日にはマスコミにも大人気の有名医師が五億円の申告漏れ!という記事を毎日新聞が掲載しましたが、わざわざ本人へのインタビューも行うなどなかなかに気合いの入った記事でした。
ところがどうやらこの記事自体が毎日新聞お得意のアレだったらしく、9月28日に当の医師が抗議声明を出すという騒ぎになってしまいます。

新聞報道の虚偽記載に関して(2009年9月28日福島孝徳氏HP)

 先般、某新聞社会面に私の課税に関するひどい記事が掲載されました。私がある医療機器販売会社を恒久的施設として事業体を運営し、法外な所得を得ていたという虚偽の内容です。しかも国税局の調査を受けて指摘されたという『事実誤認と歪曲』の文面です。

1.福島はそのような高額の収入を得ていませんし、申し上げた事もありません。

2.東京国税局からは、いまだ申告漏れとか加算税という指摘はございません。

3.私にはそのような事業体はございません。

 新聞記者の取材に際し、私がすべての点について否定した事を、福島が語ったかのごとく虚偽と誇張の文章を作成し、かつ確定した事実が未だない状況でゴシップ記事を報道された事は非常に許しがたく甚だ遺憾に思います。記事を読まれた国民の方々における私への評価、そして私の人格と尊厳を著しく傷つけるものにほかなりません。
 私は現在、米国の大学教授としてノースカロライナ州を拠点に、世界各国で手術困難な脳外科疾患の患者さんの手術を行っております。日本へは約2ヶ月毎に帰国しまして日本の医療保険制度に従いまして患者さんを助ける事に全力を注いでおります。私は常に正直に、そして誠実に社会に奉仕する姿勢を忠実に守り今日に至っています。また私が行っている日本での手術に於きましては、各病院から「非常勤の一医師」として勤務内容に見合った給与を頂いております。経理につきましては公認会計士に任せております。決して報道にあるような法外な額にはなり得ません。
 一米国永住者として昨年度の申告は全て終了しておりますがこれは記事の内容にあるような「修正申告」ではございません。
 周知の通り、米国に於きましては個人のプライバシーは固く守られております。仮に病院側を調査中であったとしましても事実の確定が未だなされていない状況で、また本人への事情聴取もない状況で国税当局が調査段階の個人情報を第三者にリークするはずはないと信じております。
 専任の公認会計士および関係の方々によりますと、今のところ新聞に書かれたような国税局からの指摘はありません
 また、顧問弁護士より新聞社の方へ抗議書を送付致しました。

これに対して長らく沈黙を守ってきた毎日新聞が10月10日になってようやく捏造報道を認めたということなんですが、それが紙面の片隅にわずかこれだけの文章を載せただけだったというのですから、それは捏造被害にあった本人も「では記事のどこに事実があったんだ」と立腹しようと言うものです。

おわび(2009年10月10日毎日新聞夕刊)

9月8日夕刊「『神の手』医師申告漏れ」の記事で、脳神経外科医の福島孝徳氏に対する税務調査の内容が「福島氏の話で分かった」とあるのは誤りでした。また、見出しに「東京国税局指摘」とありますが、課税処分は出ていません。おわびして訂正します。

毎日新聞社を提訴致しました(2009年10月15日福島孝徳氏HP)

 9月8日付発行毎日新聞夕刊社会面に掲載された私に対する虚偽および事実誤認の報道に対し、毎日新聞社と同社朝比奈豊社長に全面謝罪の交渉を行って参りましたが、同紙10月10日付社会面にお詫びとして小さな記事が掲載されただけで、数々の虚偽の事実については何ら訂正されておりません。私の受けております社会的な被害は甚大であるにも関わらず、同社から誠意有る対応が見られませんので、10月15日に名誉毀損罪で毎日新聞社担当記者とデスクを東京地検に告訴致しました。また、同社ならびに朝比奈豊社長と担当記者に2千万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求め、東京地裁に提訴致しました。上記民事訴訟の賠償金は、患者の福祉と医療教育を推進する日本脳神経財団へ寄付させていただくこととしております。

面白いのはこれに対する当の毎日新聞の反応ですが、まずは報道されたものがこちらです。

提訴:米在住の医師、毎日新聞記事巡り(2009年10月16日毎日新聞)

 脳腫瘍(しゅよう)摘出手術の権威として知られる脳神経外科医、福島孝徳(たかのり)・米デューク大教授は15日、東京国税局の税務調査で申告漏れがあると毎日新聞に報じられて名誉を傷付けられたとして、毎日新聞社と記者らを相手取り、計2000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴えを東京地裁に起こした。記者らに対する名誉棄損容疑の告訴状も東京地検に提出した。

 毎日新聞は9月8日夕刊で、福島氏が日本で06~08年に得た5億数千万円について所得税と消費税の支払いを求められていると報じた。これに対し福島氏側は「記事は事実無根で申告漏れはない。5億数千万円もの所得も得ていない」と主張している。

 毎日新聞は、この記事の一部について誤りを認め、おわび記事を掲載している。

 ◇小泉敬太・毎日新聞東京本社社会部長の話

 福島医師側とは誠実に話し合ってきました。今後は、司法手続きの中で適切に対応します。

相手を激怒させる毎日新聞の誠実という基準もどうなのよと思わされるような話ではありますけれども、面白いのはどうも先のおわび文書というもの、誌面のみでネット上では掲載されていなかったらしいのですね。
ネットリテラシーの高い層にこんなネタを提供してしまうと「また毎日か!」と大騒ぎになるだろうと言う毎日なりの知恵を働かせたということなのかも知れませんが、結果として更なる燎原の大火を呼び込むことになったということなんでしょうか(苦笑)。

先日は英国人女性に対する殺人容疑で潜伏していた容疑者が逮捕されるという一件がありましたが、これに関しても思わぬ香ばしい話題が山積しているようです。
まずはこちらから紹介してみますけれども、今どきフジテレビの番組に出演してこんなことを公言するような方々もさぞや思考力が低下しているんどえはないかと考える人も少なからずいたのではないでしょうか(苦笑)。

フジテレビ報道番組で肉体労働者に対する差別発言か(2009年11月10日ロケットニュース24)

  11月10日に放送されたフジテレビの報道番組『FNNスーパーニュース』で、肉体労働者に対する差別発言があったとしてインターネット掲示板やブログで大きな批判の声があがっている。差別発言があったのは英国人女性リンゼイ・アン・ホーカーさんを殺害し逃亡していた市橋達也容疑者に関する話題のシーン。犯罪心理学者であり『性的攻撃』や『性犯罪の心理』の著者でもある作田明氏

あまりに差別的な発言のため言葉を変えて紹介するが(いくらオブラートに包んでも差別的になってしまうが)、番組中に「単純な作業(仕事)をしていると思考力が低下する」という内容の発言をしたというのだ。これはフジテレビの取材で「市橋達也容疑者は工事の仕事をしていた」と報道したときの発言であり、作田明氏の発言した「単純な作業」は「工事の仕事」を意味することになる。

  これにはインターネットユーザーも激怒。インターネット掲示板では「テレビでこんな事言えばどうなるかとか考えないのか思考力が足りないな」や「こんな事を公共の電波使って言っちゃう学者ってアホすぎ」などの怒りの声があがっているのだ。

  「建設業で家族養ってる立派な会社員も多いだろうにフジテレビ最低」という声もあるが、まさにその通り。仕事のレベルとして事務職と肉体労働に上も下もなく、どちらも日本の社会や家庭を支えている仕事である事に違いはない。肉体労働によって思考能力が低下するという発言は多くの肉体労働者に対して非常に失礼な発言であり、見下している発言でもある。

  もう少し内容を考えてモラルある発言をしてほしいものだが、作田明氏の仕事が単純な作業だったのか、思考力が低下していたのかもしれない。

普段はどちらかというと肉体労働者に厳しい論調が多いとも言われるネット上でこういう非難がわき起こるというのも何かしら興味深いところではありますけれども、ところがこの事件、どうも他にもいろいろと関連事件を引き起こすことになっているようなんですね。
TBSと言えば先日芸能リポーターが全く事件に無関係の一般市民宅に無理矢理押しかけた挙げ句怪我を負わせ傷害容疑で書類送検されたという香ばしい話題がありましたけれども、どうも事件後のTBSの態度というものが「Yが外部スタッフであることや、すでにYとの契約を打ち切ったことなどを理由に「自分たちには関係ない」と知らんぷり」だったんだと言うから恐れ入ります。
TBSという会社がこれほどスタッフに対して手厚く遇するものであるということを承知いただいた上で、まずはこちらのニュースを紹介させていただきましょう。

【市橋容疑者逮捕】送検の際の混乱でTBSの男を公務執行妨害で逮捕(2009年11月12日産経新聞)

 千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人の英会話講師、リンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が他殺体で見つかった事件で12日午前、市橋達也容疑者(30)が送検される際、千葉県警行徳署周辺で整理に当たっていた警察官の職務を妨害したとして、同署は公務執行妨害の現行犯で、TBS所属の男を逮捕した。

 行徳署によると、男は同日午前11時半ごろ、市橋容疑者が送検される際、警察官の制止を振り切り市橋容疑者を乗せた車に近づいて、公務の執行を妨害したなどとされる。

 同局の関係者によると、男は「みのもんたの朝ズバッ!」のディレクターとの情報があるという。

 男は市橋容疑者送検の取材のため、行徳署の門の脇にいたが、市橋容疑者を乗せたワゴン車が門を出たところで、県警が張っていた規制用のロープを越え、警戒していた警察官の制止を振り切り車を追い掛けた。

 すぐに数人の警察官に取り囲まれたが、男は警察官の手を振りほどき車に接近。数十メートル走ったところで、追い掛けてきた警察官に取り押さえられた。

 現場では、警察官が「公務執行妨害で現逮(現行犯逮捕)だ」「ワッパ(手錠)だ、ワッパかけろ」と叫ぶなど、一時騒然とした雰囲気となった。

逮捕のTBS社員、即日釈放=市橋容疑者送検の現場取材-千葉県警(2009年11月12日時事ドットコム)

 千葉県市川市の県警行徳署で市橋達也容疑者(30)の送検現場を取材していたTBS社員の現行犯逮捕について、同署は12日、「容疑者を乗せた車の前方に立ちふさがり、警備の警察官を突き飛ばすなどしており、悪質と判断した」と説明した。
 同署は同日夜、逃亡の恐れはないとしてこの社員を釈放した。今後も任意で調べるとしている。
 同署によると、公務執行妨害などの容疑で現行犯逮捕されたのは、TBSテレビ情報制作局ディレクターの男性社員(30)。
 社員は同日午前11時半ごろ、行徳署前の路上で警備に当たった警察官を突き飛ばした上、市橋容疑者を乗せた車の前に立ち進路を妨害し、制止しようとした別の警察官を振り払ったとして逮捕された。
 車両側面のガラスを数回たたき、容疑者の名前を呼んだという。大谷毅副署長は「飛び出さないよう注意したが警告に従わなかった」と話した。
 社員は釈放後、「撮影しなければという思いに駆られ、体が勝手に動いてしまった。軽率だった。申し訳ありません」と話した

市橋容疑者の取材でTBS『朝ズバ』スタッフ公務執行妨害で逮捕(2009年11月12日ガジェット通信)

千葉県市川市のマンションで、イギリス人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさんを殺害したとして逮捕された市橋達也容疑者。11月10日に大阪府内のフェリー乗り場で逮捕された市橋容疑者は新幹線で都内に入り、千葉県の行徳警察署に移動した。

そして12日午前、行徳警察署は死体遺棄容疑で市橋容疑者を千葉地検に送検することになったのだが、警察署から市橋容疑者を乗せた自動車が出た際、とんでもない事態が発生した。TBSの人気報道番組『みのもんたの朝ズバッ!』スタッフが、警察官の制止を振り切り、ハンディビデオカメラを片手に自動車を追いかけ出したのだ。

もちろん、『みのもんたの朝ズバッ!』スタッフはその場で現行犯逮捕。まさか容疑者を取材にきて自分が逮捕されることになるとは思わなかっただろう。しかし、本当にTBSのスタッフがそんなことをするのか? この情報は産経ニュースにしか掲載されていないため、事実確認のためTBSに取材をする必要があるのでは?

ということで、ガジェット通信編集部がTBSの『みのもんたの朝ズバッ!』編集局に取材をしたところ、「確かに逮捕されたのはこちらのスタッフです。スタッフはまだ行徳警察署にいるようで、こっち(TBS)に戻ってきてないんですね。なので、こちらも事態をこれから把握していくといった状態です」との返答を得ることができた。どうやら逮捕されたのは事実のようだ。

また、『みのもんたの朝ズバッ!』編集局自体が逮捕の経緯を把握していないことから「スタッフの処分に関しても何も決まってない」という。

市橋容疑者に対する報道が過熱している状態だというのは、テレビを観ている視聴者なら誰でも気がついていることだとは思うが、警察官の制止を振り切ってまで取材をするというのはやりすぎだ。ましてや、『みのもんたの朝ズバ!』はTBSの人気番組のひとつであり、そこのスタッフならば当然モラルを持って取材していると思っていたのだが……。

最後の「そこのスタッフならば当然モラルを持って取材していると思っていた」がなかなかスパイスが利いていて素敵ですけれども、身体が勝手に動くようになるまでトレーニングされていたというのですから、TBSの社会規範破りにかける平素からの情熱が社員教育にも現れているということなのでしょうかね(笑)。
しかしこの手のワイドショーネタには全く興味がない人間のものすごく素朴な疑問なんですが、この容疑者が車に乗って連れて行かれるシーンをそうまでして見たいと考えている視聴者って全国でどれくらいいるものなのでしょうか?
何しろ平素からトレーニングまで積んで犯罪行為に手を染めるというくらいのニュースバリューがあると判断しているくらいですから、よほどの視聴率に直結するくらいの一大ニュースなんでしょうけれども、どうにもそのあたりのワイドショー視聴者の嗜好というものも外野には正直理解に苦しみます。

いずれにしても問題のTBS社員に関してはさっそくネット上で画像まで公開されるような騒ぎになっていましたけれども、この前代未聞の事件が発生した当時の本人はもちろん、周囲のTBSスタッフの行動というものも次第に明らかになってきました。
これがなかなか素晴らしいものなんですが、まずは現場の状況が判るのがこちらの記事です。

TBSディレクター、市橋容疑者に突撃取材で逮捕(2009年11月13日スポーツ報知)

 過熱する市橋達也容疑者(30)=死体遺棄容疑で逮捕=への報道で12日、ついに逮捕者が出た。千葉県警行徳署は、同容疑者が送検される際に車両に突進し、警官を突き飛ばすなど暴行を加えたなどとして、TBSの男性ディレクター(30)を公務執行妨害の容疑で現行犯逮捕。異例の事態に、現場は大混乱に陥った

 市橋容疑者を乗せた護送車が、千葉地検へ向け出発した5秒後の出来事だった。警官の怒声が響く。「ワッパ(手錠)だ! ワッパをかけろ! 逮捕だ」。ハンディーカメラを片手に持った男性ディレクターは、巨体を丸めたような格好のまま2人の警官に羽交い締めにされ、署内まで連行。現行犯逮捕となった。

 逮捕されたのは、TBS社員で情報制作局ディレクターの代田直章容疑者(30)。行徳署によると、代田容疑者は取材の規制線を突破、警備の機動隊員(24)を突き飛ばし、手の甲に擦り傷を負わせた。そして、制止を振り切って車両前方に立ちふさがると、護送車の窓ガラスを叩きながら「市橋! 市橋!」と連呼。制止に入った行徳署員(45)を振り払ったとして、公務執行妨害容疑で現行犯逮捕された。

 同署は「絶対に規制線は越えないように」と再三にわたって報道陣に警告。結果的には約30人が規制線を越え、車両に殺到したが、「口火を切った」(同署関係者)形のTBS社員のみ逮捕された。また、その時の混乱で全国紙記者が転倒し骨折。病院に搬送された。

同僚が逮捕されたTBSスタッフは、署員に対し「なぜ彼だけが逮捕されるんですか」と詰め寄るシーンも。女性スタッフも「みんなやってるでしょ」と援護したが、他社カメラマンから「やってねーよ」と否定されていた。

 逮捕の約1時間後には男性幹部2人が同署を訪れ、署員と面談。同署は一時的にTBS関係者を出入り禁止にする措置を取った。TBSの広報担当者は「当社の社員が逮捕されたことは事実ですが、取材中に起きたことなので、事実関係を確認中です」とコメントしている。

 代田容疑者は入社時はカメラマン。司法記者を経て1~2年前からディレクターとして「みのもんたの朝ズバッ!」などを担当していた。大学時代はラグビー部でNO8。TBS関係者は「カメラマン出身だけに、いい画(え)を撮りたいという気持ちが、人一倍強かったんじゃないか」と話している。

 12日夜、釈放された代田容疑者は「何か撮影しなければとの思いに駆られた。自分が一番先に車の前に立ちはだかった意識はないが、申し訳ないと思っている」と話した。行徳署では「書類送検するかどうかは今後の捜査次第」としている。

同僚愛にあふれたTBSスタッフは身内のあきれた行動を恥じるでもなく、「みんなやっているのに何故彼だけが逮捕されるんだ!」と警察官に詰め寄ったんだそうです(苦笑)。
どうなんでしょうね、ずいぶんと常軌を逸した人たちばかりが集まっている会社だと判断するべきなのか、それともマスコミ的にはこういうのがごく普通のことなんでしょうか?
TBS側は皆が一斉に車に押し寄せたのであって、自分達だけが悪いのではないと主張しているようなのですが、あきれ果てたことに実はこれが例によって例の如く捏造だったということが次第に明らかになってきました。

★社員逮捕のTBS 「誰がいつ逮捕されてもおかしくない現場だった」は本当か(2009年11月13日産経新聞)

 英国人女性、リンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=死体遺棄事件で逮捕された市橋達也容疑者(30)の送検中に警察官を突き飛ばし、けがをさせたとして、TBS社員(30)が公務執行妨害の現行犯で逮捕された事件で、TBS広報部は13日、「取材中に起きたことで、今は事実関係を調査中」とした上で、「混乱した中で、報道陣の誰がいつ逮捕されてもおかしくない現場だった」と釈明した。

 だが、現場の本紙記者やカメラマンによると、送検現場は警察、報道陣双方とも冷静で、突撃取材をしなければならないような状況ではなかったという。

 市橋容疑者は12日午前11時ごろ、千葉県警行徳署裏門に姿を見せた。送検される市橋容疑者は逮捕時と違い、ヨットパーカーのフードをかぶっているものの、ゆっくりワゴン車まで歩き、顔は表情まではっきり確認できた。報道各社は混乱もなく、整然と撮影や取材を続けた

 ところが、市橋容疑者の車が裏門を出て曲がろうとした瞬間、逮捕された社員が車に向かって突進。県警の警察官に取り押さえられると、さらにこれを振り切り、車に向かおうとしたため、現場は混乱を極めた。決して「誰が逮捕されてもおかしくない現場」ではなかったという。

 社員はビデオカメラに内蔵された「ナイトショット」と呼ばれる赤外線撮影機能を生かし、暗い車内にいる市橋容疑者を撮影しようと試みたとみられる。関係者によると、社員は朝の情報・報道番組「みのもんたの朝ズバッ!」などの担当ディレクターだったという。

どう見ても「自分の軽率な行動で壮大なる混沌をもたらした」としか言いようがない状況なんですが、それはこうまでのことをやった上で「みんなやってる」と他人まで犯罪者扱いをすると言うことであれば、他社カメラマンから「やってねーよ」と突っ込まれても仕方ないところではありますよね。
これも門外漢の素朴な疑問と言うものですが、犯罪行為に手を染めてまで容疑者に詰め寄るよりも、今回の産経さんのように一歩引いてそんなマスコミ関係者の醜態をさらしてまわる方がよほど面白そうなんですけど、一度そういう番組も作ってみれば視聴率的にどうなんでしょうかね?(笑)

問題の容疑者は1~2年前からディレクターとして「みのもんたの朝ズバッ!」を担当していたと言いますけれども、TBSとみのもんたという最強タッグと言えば先日も素人でも思いつくようなデタラメで重大な放送倫理違反を問われ謝罪に追い込まれたと言う経緯があったばかりです。
しかしこうまで毎回同じような犯罪行為ばかり繰り返すということになれば、こういうのは「類が友を呼んだ」と呼ぶべきなのか、「朱に交われば赤くなった」と呼ぶべきなのか、なかなかに微妙な話ではないかと思うのですけれどもね。

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コメント

福島先生、アメリカの永住権を持ち、アメリカの会計士が管理しているんだからアメリカの法廷で提訴すればよかったのに。陪審員制度で。
そうすりゃ日本みたいに甘いことのない、それこそ何百億円という懲罰的賠償金が得られますよ(笑)

投稿: Seisan | 2009年11月14日 (土) 23時04分

切れ味の良いマスコミ批判、参考になります。記事の引用については新聞社や通信社の許諾と使用料の支払いが必要かと思いますが、手続きはとられているのでしょうか。もしまだであるなら、過去にさかのぼって届け出て料金を支払ったほうが良いかと思われます。

投稿: | 2009年11月15日 (日) 14時50分

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