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2009年11月 6日 (金)

診療報酬改定の議論始まる

先日某新聞がこういうことを書いていました。

質問なるほドリ:診療報酬ってどう決まるの?=回答・佐藤丈一(2009年11月4日毎日新聞)

 ◆診療報酬ってどう決まるの?
 ◇2年に1度、中医協で議論 勤務医重視へ日医代表排除

 なるほドリ 診療報酬改定の議論が始まったと報道されていたね。診療報酬は「医師の収入」だそうだけど、誰が支払うの?

 記者 診療報酬は、公的医療保険の保険者から医療機関に支払われる報酬のことです。病院や診療所は、患者が窓口で直接支払うお金だけでなく、皆さんの保険料を集めている「保険者」からも報酬を受け取っています。保険者とは、自営業の人らが加入する国民健康保険、大企業の従業員だと健康保険組合、公務員なら共済組合です。

 Q 保険者は、どうやって支払う金額を決めているの?

 A 薬の値段や検査費、初診料や入院基本料などの診療費は、公定の単価が決まっていて、1点10円の点数で示されます。治療ごとの点数をすべて積み上げたものが医療機関の収入となり、全部で1000点なら収入は1万円です。この場合、医療機関は保険者から7000円を受け取り、残りの3000円を患者から窓口で徴収します。これが患者の「3割負担」です。保険者からのお金は保険料と税が財源です。

 Q 点数はどうやって決めているの?

 A まず、物価や医療機関の経営状態を見ながら、診療報酬の総額を左右する全体の改定率を決めます。約34兆円の国民医療費に対し、何%増減させるかを年末の予算編成時に確定し、その後、各治療行為の単価を決定します。これが診療報酬改定で、ほぼ2年に1度やります。

 Q 誰が決めるの?

 A 何点を配分するかという専門的なことは、厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会」(中医協)から聞いた意見に基づき、厚労省が決めています。一方、全体の改定率は、自民党政権時代は厚生族議員らが日本医師会(日医)などと水面下で調整して決まることが多かったですね。

 Q 政権交代で変わるのかな。

 A 長妻昭厚労相は、中医協の中で「最も発言力が強い」とされていた3人の日医代表を全員排除しました。日医は開業医の意向を代弁しがちで、病院勤務医の待遇改善が進まないと判断したためです。民主党は、改定の基本方針や改定率を、厚労相直属のチームで事前に決めることも検討しています。そうなれば、中医協などの役割は小さくなるでしょうね。(政治部)

「診療報酬は「医師の収入」」だの「中医協の中で「最も発言力が強い」とされていた3人の日医代表」のくだりで爆笑ですが、天下の毎日新聞政治部ともなるとこの程度の認識でも解説が書けるということなのか、毎日新聞社では新聞購読料が記者の収入だというローカルルールでも設定されているのか、果たしてどっちなんでしょうね(苦笑)。
いずれにしてもこうまで博識で社会常識に満ちあふれている毎日新聞政治部の佐藤丈一氏ですら今回の診療報酬改定作業はどうも今までとは違ったことになりそうだと注目しているということですから、これは先日紹介しました各紙社説の件とも合わせてそれなりに世間の注目も集めているのかと思わざるを得ないところです。
特に話題となっているのがやはり今回は「日医外し」の中医協であると言うことなんですが、まずは再開した中医協の様子を伝えるこちらいささか興味深い二つの記事を並べてみましょう。

再開した中医協、新体制でも従来路線か(2009年10月30日ロハス・メディカル)

 「私の身分は日本医師会に所属する日本医師会の会員。日本医師会も可能な限り私をバックアップする」─。1か月ぶりに再開された中医協で、新任の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)が力強く言い放った。厚生労働省の担当者が資料をダラダラと説明する議事運営も従来通りで、中医協の位置付けも変化がない。1人気を吐いたのは新任の嘉山孝正委員(山形大学医学部長)だけだったと言うべきか。(新井裕充)

 今月1日で任期が切れた診療側委員6人のうち、日本医師会(唐澤祥人会長)の副会長や常任理事ら「日医執行部」の3人を外すかどうか、さらに11の病院団体でつくる「日本病院団体協議会」からの推薦枠2人を維持するかどうかなど、水面下の攻防で紛糾していた中医協人事が26日に決まった。

 これを受け、新体制の中央社会保険医療協議会(中医協)が10月30日午前9時過ぎから、東京都千代田区の九段会館で開かれた。2010年度の診療報酬改定に向け、新体制の中医協がどのような議論を展開するか─。

 新人事では、日医の影響力を排除するため日医執行部の3委員を外し、その枠に京都府医師会副会長、茨城県医師会理事、山形大学医学部長が入った。

 しかし、安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は次のように述べ、日医が集計・分析したデータなどを中医協に提出する意向を示した。日医の影響力は今後も継続するとみられる。

 「私の委員会における立場は何なのかは(委員の)皆さん方も、マスコミの皆さん方も、宙ぶらりんで訳の分からないことになっているという理解があるのかもしれないが、1つだけ明らかにさせていただきたい。今回の政権の方針でもあり、私は日本医師会の執行役員としてここに選任されているわけではない。しかし、私の身分は日本医師会に所属する日本医師会の会員でございます。日本医師会も、基本的には記者会見で申し上げている通り、可能な限り私をバックアップするということになっている」

■ 「中医協が生まれ変わらなくてはいけない」 ─ 嘉山委員

 同日の総会で厚労省は、診療報酬改定の基礎資料にする「医療経済実態調査」の結果を示した。これまで日医は同調査の信頼性などに疑問を呈しているため、もし日医執行部の3委員がいればデータの取り扱い自体で激論になることが予想された。

 ところが今回は、同調査の報告はすんなり了承。議事がスムーズに進行すると思われたが、安達委員が「日本医師会として公表した資料を提出させていただきたい」と、"待った"をかけた。西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)と邉見公雄委員(全国公私病院連盟副会長)は、「日本病院団体協議会」としての意見を提出する構えを見せた。

 これに対して、新任の嘉山孝正委員(山形大学医学部長)は「政権が代わって中医協が生まれ変わらなくてはいけない」と指摘。「パイの取り合いのような会ではなくて、国民が適切な医療を受けられるような制度設計をするのが大きな目的だ」と主張したが、遠藤会長は「お気持ちはよく分かるが、とりあえず直面の平成22年度改定で点数をどうするかを議論しないといけない」と一蹴した。「ここでのルールに従え」ということだろうか。

 総会に続いて開かれた基本問題小委員会は「小児医療」と「勤務医の負担軽減」が議題だった。総会で遠藤会長が「説明は簡潔に」と指摘したが、その言葉は保険局医療課の佐藤敏信課長には届かなかったようだ。いつものように、小児医療で約15分、勤務医の負担軽減で約20分の"基調講演"が行われた。これまでの中医協と何ら変わりはない。

 注目された中医協の位置付けについても特に意見は出なかった。中医協の上部組織として、「診療報酬改定の検討チームを設置する」との声もささやかれているが、次期改定についてはとりあえず従来通りに進めていく方針だろうか。
 「政治主導」で診療報酬の決定プロセスを見直すように思われた新体制の中医協。だが、足立信也政務官は冒頭の挨拶で次のように述べている。

 「私たちは政府で決めた方針を審議会で認めさせ、それを中医協で具体化していただく、そういう縦のつながりの考えは持っていない。お互いの立場でキャッチボールをしながら、何が今大事なのか、崖っぷちに立っている部分はどこなのか、あるいは崩壊と言われているところはどこなのか、今まず何をやるべきかということを一緒になって考えていただきたい。期間は限られているが、まずは来年度の改正でどこに手を付けるべきか、私たちの考えもしっかりお互いにキャッチボールしながら、それを具現化していっていただきたい」

 「現場主義の議論に期待する」との見方もできるが、「放り投げた」と解釈することもできる。タクトを振る指揮者は変わらず、演奏者が少し入れ替わっただけと言うべきだろうか。しばらくは、一流のソロ演奏家がバラバラに奏でる音を聴くことになるかもしれない。安達委員の発言、足立、山井両政務官の挨拶は次ページ以下を参照。
(以下略)

中医協の新委員は、「決して誘導されません」?(2009年11月2日ロハス・メディカル)

 「決して誘導されませんから、もう少し踏み込んだ形のものを書いたほうが議論になりやすい」─。新体制で再開した中医協で、遠藤久夫会長が厚生労働省側に要望した。「シナリオはもう変わらない」という自信だろうか。民主党が掲げた「中医協改革」が頓挫したことへの勝利宣言だろうか。(新井裕充)

 委員の改選をめぐって1か月中断した中央社会保険医療協議会(中医協)が10月30日、来年度の診療報酬改定に向けた審議を再開した。議論が紛糾することはなく、委員から時折笑い声が漏れるなど終始和やかな雰囲気の中で議事が進行した。

 総会に続いて開かれた基本問題小委員会の冒頭で、中医協会長を兼務する遠藤久夫委員長が次期改定に向けた検討項目として、「救急医療」「周産期医療」「小児医療」「勤務医の負担軽減」など22項目を示した。
 9月30日の前回会合では、「救急医療」と「周産期医療」について議論した。今回は、「小児医療」と「勤務医の負担軽減」が議題。このことから、次期改定に向けた審議は「厚労省の予定通りに進んでいる」との見方もできる。

 この日、厚労省は「小児医療」と「勤務医の負担軽減」について論点を示したが、新政権での「政治主導」という方針に配慮したのか、ややあいまいな記載にとどまった。そこで、事務局を務める厚労省側に対し遠藤会長が次のように注文を付けた。
 「論点は、事務局(保険局医療課)として我々の議論を最初から誘導したくないという配慮だと思うので、どちらかというと、たたき台としては明確さを若干欠いたところがある。もう少し、事務局案という形でもう一歩踏み込んで構いません。決して誘導されませんから、もう少し踏み込んだ形のものを書いていただいたほうが議論になりやすいと思いますので、少しその辺のところも次回は修正していただきたい」

 小児医療の説明で厚労省は、「小児救命救急センター」や「トリアージ体制」などを評価する方針を暗に示した。これに対して、新任の委員から「センターと名が付くものに点数を付けるから(地域医療が)崩壊する。補助金ではなく、医療行為の内容を評価すべき」など、厚労省の方針に迎合しない意見が出された。
 こうした新任委員らの活発な発言を踏まえた上での要望とみられるが、中医協改革が挫折して既定路線に戻った安心感かもしれない。次期改定に向けた議事は、多少の"ガス抜き"をしながら、スムーズに進むことが予想される。

 もし、政治主導で診療報酬の決定プロセスを見直すなら、厚労省が示すデータや検討項目、論点などにメスを入れなければいけないが、そんな気配は全くない。厚労省にとって厄介な「日医執行部」の3人がいなくなったことから、今後は厚労省の誘導に従って円滑に進んでいくだろう。なお、小児医療について厚労省がどのような方向に「誘導」したいのか、詳しくは次ページ以下を参照。
(以下略)

最近爆弾投下したばかりの山形大の中でもとりわけ強面で知られる嘉山先生を入れてきたということで、これは何かしら腹でもくくったのかとも思っていましたところが、意外に平穏無事と言いますか予定調和的な展開に終始している印象で案外拍子抜けという人も多いのではないでしょうか?
厚労省の思惑通りというロハス・メディカルさんの見方が正しいのかどうかは別としても、せっかく新任されたのに敢えて波風立てるような人もいないのかとつまらなく思っておりましたら、例の方(笑)が予想通りに早速爆発して議論の口火を切った格好のようです。

新体制の中医協で、ついに"開戦"(2009年11月5日ロハス・メディカル)

 「この資料はもう渡されている。DPCの医療費を決めるのであれば何が問題になっているかを議論したほうが国民のためになる。ただ座って説明を聴いているだけ。委員になる先生方のようなIQがあれば分かることだ」─。新体制で再開した2回目の中医協で、新任の嘉山孝正委員(山形大学医学部長)が中医協改革にのろしを上げた。(新井裕充)

 厚生労働省は11月4日、中央社会保険医療協議会(中医協)の薬価専門部会と基本問題小委員会を開催した。診療側の改選をめぐって1か月中断した後、新体制で再開した10月30日の前回会合は厚生労働省のペースで進んだが、今回は違った。薬価専門部会に続いて開かれた基本問題小委員会の冒頭で、西岡清・ DPC評価分科会の説明を嘉山委員が突然さえぎった。
 「さっきの会議もですね、安達委員の質問が13分、そのほかの説明が45分なんですよ。私、西岡先生は学部長会議からよく存じ上げていて尊敬している先生の1人なんですが、この資料はもう(事前に)渡されている。DPCの医療費を決めるのであれば、何が問題になっているかということを議論したほうが国民のためになる。そのことを優先していただかないと、ただ座って説明を聴いているだけ。これ、もう渡されている。ここの委員になっているような先生方のようなIQがあれば分かることだ。今までの会の流れを見ていると、(資料説明で)あまりにも議論がない」

 嘉山委員はさらに、「いわゆるハコをつくってDPCをやれている病院は良い結果が出ているようになっている。今の日本の医療の崩壊を防ぐためには、人口が少なくて医師も少ない所を考慮しないと、さらに崩壊していく」などと、現行のDPC制度の問題点を指摘した。途中、遠藤久夫委員長が嘉山委員の発言を遮るなど、久しぶりに中医協が荒れた

 同日の基本問題小委員会の議題は、DPCと勤務医の負担軽減など。DPCでは、「調整係数」の廃止に伴って来年度から導入される「新たな機能評価係数」の絞り込みの議論を進める予定だったが、嘉山委員の発言を突破口にして、新任の鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事)も続いた。
 「そもそも、DPCの導入は前政権における医療費抑制政策の一環として導入された気が強くする。厚労省は、質の向上と効率性が同時に達成されつつあるという評価をされているようだが、やはり質の向上には基本的にコストが掛かるということを前提にしないと、医療がどんどん荒廃してしまう。私どもは地方の過疎地にある民間病院だが、9月の収支差益はたった12万円。1か月、朝から晩まで頑張っても1か月に12万円しか病棟として利益が出ない。もともとが安すぎる。今、なんとか頑張ってDPCになっている病院はもう大幅に減収になるということが予想されるので、地方の医療をさらに混乱させるようなことはやめてほしい」

 さらに、安達秀樹委員(京都府医師会副会長)はDPCによる平均在院日数の短縮化を問題視した。
 「DPCで平均在院日数を決めている。しかも、それをだんだん短縮していく傾向にこれまであった。その結果として、いわゆる再発率、あるいは完治に至らないままの退院というものが増えているという実感がある。平均在院日数の欠点はそこにあるのではないか。質の評価として、そういうものを何かお考えになっていらっしゃるのか。『抗がん剤の効果に限界がきた』という医学的判断をした時に、そこで治療が止まる。『受け皿として何があるか」を考えると、結局ホスピスしかない。けれど、ホスピスまでの距離というのは相当あり、その方の限られた生活、命というものをどういう受け皿でやるのかというのが、今の日本の診療報酬体系も含めた医療システムの中には欠落しているんじゃないか」

 新任の3委員はこのように、医療費抑制策を進める自公政権下での制度設計を激しく批判。「勤務医の負担軽減」の議論では、ドクターフィーの導入をめぐって激しい議論が交わされるなど、厚労省の下書き通りに進まない様相を呈してきた。
 同日の会合では、遠藤委員長が"防波堤"の役割を果たしたが、今後も続くかどうかは見えない。医療課の専権事項となっている診療報酬改定の細部に切り込めるか、新委員と厚労省との攻防が始まった。この日のDPCをめぐる議論は次ページ以下を参照。
(以下略)

この実際の議論というのが以下に続くわけですけれども、これも詳細に見ていくとずいぶんと香ばしい内容になっているようなんですね。
とりあえず目に付いたところを適当に抜き書きしてみましょう。

[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 はい、西岡でございます。よろしくお願いします。DPC(分科会)におきまして、「調整係数」の廃止および「新たな機能評価係数」の設定という作業を行っております。
(略)
 平成20年12月17日の中医協・基本問題小委員会の合意におきまして、「前年度並みの収入確保」ということは段階的に廃止し、「診断群分類に基づく評価のみでは対応できない病院機能の評価」という意味の、この役割を「新たな機能評価係数」として評価することとされています。
 今般、(新たな機能評価係数の項目を絞り込むため)特別調査を行いました。これにつきまして、ご報告させていただきます。(昨年のDPC評価分科会で)「新たな機能評価係数」の項目を具体的に挙げましたところ、30を超える項目が出てまいりました。
 その項目の設定の基本的な考え方が、お手元の参考資料にございます7つの項目です。急性期医療を評価する、あるいは医療全体の質の向上が期待できること、それから社会的に求められる機能、地域医療への貢献......。(中略)

 最終的には、「次期改定での導入が妥当と考えられた項目」、これ4項目ございます。これについては、この基本問題小委員会において、「それは妥当ではないか」というお答えを頂いております。

 ▼ どこで、いつ、誰から「お答え」を頂いたのか。平均在院日数の短縮を評価する項目に対しては、当時の藤原淳委員(日本医師会常任理事)が反発したため、継続審議になっていたはず。「複雑性指数による評価」については、西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)が疑問を呈していた。(詳しくは、こちらを参照)

 西澤委員が医療課と調整して了承してしまうことは十分に考えられるが、中医協人事のドサクサに紛れて日医委員の反対意見を無視して進めてしまうやり方には疑問を感じる。

(略)
[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 はい、ありがとうございます。事務局(保険局医療課)から補足はございますか。

[保険局医療課・迫井正深企画官]
 特にございません。

[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 それでは、ご議論を......と言ってもですね、せっかく調査もされていますので、調査の中身と結果について、どういうことが議論されているのか、簡潔で結構なんですが、少しご説明いただくと議論が、とっかかりができますので、よろしくお願いいたします。

[西岡分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 ちょっとはしょりまして、申し訳ございません。まず、このグラフの所を......、(資料)「新たな機能評価係数に係る特別調査」でございますが、ここに救急車搬送に関するデータがあります。
(略)
(救急外来でのトリアージ体制、診療ガイドラインについて説明した後)さらに、診療ガイドラインと同様に、(院内の)クリニカルパスがDPCを導入いたしまして、かなり多く使われるようになってきております。これについても同様に、平均在院日数との関係等につきまして、どれぐらいの効果が出ているかというのをグラフ化したものでございます。

 ▼ 西岡分科会長がボソボソと話すので、傍聴席からはほとんど声が聴き取れない。この日の中医協は午前9時の開始だが、一般の傍聴希望者は早朝6時すぎから並んでいる。約1時間半の薬価専門部会で疲れているせいか、眠っている傍聴者も多数発生。委員らも退屈そうに、長い説明の終わりを待っているような雰囲気。

毎回毎回こういうことをやって時間を潰し結局適当に数字を操作して終わりというのであれば、それは現場から不平不満の声が挙がるのも当然だとうと言うところですよね(苦笑)。
まあこういうあからさまな「予定調和」を目指した話ばかりでまとめられてはそれこそ中医協など無くしてしまえ!でFAというものですけれども、ここで切れて見せるのが嘉山先生の真骨頂です。
恐らく現場の傍聴者一同内心で「よく言った!」と拍手喝采だったんじゃないでしょうか。

[西岡分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 それからもう1つ、チーム医療ということで、どういった人員配置が行われているかというのが......。(ここで嘉山委員が説明をさえぎる

[嘉山孝正委員(山形大学医学部長)]
 会長、ちょっと......、よろしいですか?

[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 はい。

[嘉山委員(山形大)]
 さっきの会議もですね、安達委員(京都府医師会副会長)の質問が13分、そのほかの説明が45分なんですよ。私、西岡先生は学部長会議からよく存じ上げていて尊敬している先生の1人なんですが、この資料はもう(事前に)渡されているわけですから......。(遠藤委員長が発言をさえぎる

[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 (強い口調で)私が(説明を)促して......。(嘉山委員が発言をさえぎる。眠っていた傍聴者は目を覚ました様子)

[嘉山委員(山形大)]
 ですから、DPCの医療費を決めるのであれば、何が問題になっているかということを議論したほうが国民のためになると思うんですよ。ですから、そのことを優先していただかないと、ただ座って説明を聴いているだけ。これ、もう渡されている。
 ここの委員になっているような先生方のようなIQがあれば分かることだと思いますので、かいつまんで(の説明)で構わないですから。このままいくと何分......。(遠藤委員長が発言をさえぎる

[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
 いやいやいや......、あの......(ヒートアップ。強引に発言を抑え込もうとするが)

[嘉山委員(山形大)]
 (語気を強めて)議論が全く......

[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 その辺が斟酌されて、西岡委員長......、分科会長は......、あ、あの、ご報告をされなかったんだと思いましたけれども、基本的に今回初めて、この調査というのを認めて、調査報告が出てきたものですから......、それはまあ......(動揺している様子)

[嘉山委員(山形大)]
 それは了解するんですが、今までの会の流れを見ていると、(資料説明ばかりで)あまりにも議論がない......(遠藤委員長がさえぎる

[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 それは私も前回、(説明を簡潔にするよう)申し上げたように......

[嘉山委員(山形大)]
 それは先生、おっしゃった通りで......

[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 議論をできるだけ多くしようと......

[嘉山委員(山形大)]
 ですから、西岡先生にはかいつまんでお願いしたいと思うのですが。

[遠藤久夫委員長(中医協会長)]
 いえ......、もう......、終わりですよね?

[西岡分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 はい、もう終わっておるんですが......(傍聴席などから笑い声あり)、実際には......、えっと......、ご質問を頂いたために、ごく簡単にご説明させて......。

ネタですか…(笑)
いずれにしても今回の中医協で議論の中心となるはずなのが、DPCの調整係数(従来の出来高払いから定額払いのDPCに移行した結果、病院が赤字にならないように履かせているゲタ)を廃止する代わりに病院毎の仕事の内容を評価してお金を出すように機能評価係数というものを設定しようという件だと思います。
ところがこの調整係数というもの、理屈の上ではこれを良い具合に設定してやることでDPC病院を望ましい方向に誘導してやることも可能だろうというまことに結構なものなんでしょうが、10月26日のDPC評価分科会では色々な係数を設定して試算してみても病院間で差別化できるほどの大きな差は付きそうにないという話でした。
要するにDPCを導入している病院と言えば地域でそこそこ大きな病院で、今の時代ですから儲かる方法、損する方法というのは既に決まり切っていて、どこの施設でもとっくに対応しているからやっていることにそうそう大きな違いはない、故に差が付かない係数を新たに導入するくらいなら今まで通りの調整係数でもいいんじゃないかと言う極論まで出ていたわけです。

逆に言えば何かしら差が付くとすればDPCを入れているような病院と入れていない病院との間に発生するのだろうとも思われるところで、言葉は悪いですが患者のセレクションなど出来ず来た患者を全部受け入れるしかないような地方の孤立している中小病院ほど取り残されて言っているのではないかなとは危惧されるところです。
要するにDPCに対応できるような病院だけが勝ち組となって生き残っていき、そうでない施設は淘汰されていくのだとすれば、最終的にそのツケはDPCに乗らないような非典型的経過を辿る(要するに普通より手のかかる)「儲けにならない患者」はお断りということにもなりかねないわけですよね。
このあたりDPCの弊害というものは新任の委員の方々もかねがね気になっていたようで、にわかに発言が相次ぐという状況になってくるわけですけれども、それに対する回答と言いますのが何とも曖昧と言いますか、何やらはぐらかしてばかりとも獲れるような話なのですね。
まずは話の口火を切った形の嘉山委員の発言がこちらです。

[嘉山孝正委員(山形大学医学部長)]
 この調査を拝見しますと、やはり大都会で医師が十分というか、日本は東京でも足りないんですが、そういう状況の中でのデータを取っていて、いわゆる「ハコ」をつくってDPCをやれている病院は良い結果が出ているようになっている

 やはり、今の日本の医療の崩壊を防ぐためには、田舎というか、人口が少なくて医師も少ない所を考慮しないと、DPCの係数を決めるときにですね、さらに崩壊していく。政権が代わって、「今の医療崩壊を食い止めたい」というのが今の政権の考えですから、その辺のところを西岡先生はどのように対応されるんでしょうか。
(略)
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 この集計された資料でございますが、これは全国の小さな病院も全部入っております。DPC(対象病院)は今、1283病院ですか、広がっていますので、ここでは(DPC準備病院も含めて)1544のものが入っています。その中で、特に地域の場合、どういうふうにするかという議論も現在行っているところでございます。

 我々の分科会の中には、地域出身の委員の方もおりまして、地域に手厚い形でできないかということで考えています。(地域医療への貢献を評価する係数について)実際には、この基本問題小委員会でお決めいただくことになると思いますが、DPCはありがたいことにデータがございますので、データを出して、そのデータに基づいて行っていくという提言をさせていただきたいということが我々の役割です。

 ▼ DPC評価分科会は大病院の立場で発言する委員で固められていたが、9月24日のヒアリングから、中小病院を代表する立場の委員として、美原盤委員(財団法人美原記念病院院長)と、金田道弘委員(特定医療法人緑荘会理事長兼金田病院長)が新たに加わった。しかし、「新たな機能評価係数」の項目の絞り込みを終えた後の参加であり、地方病院の意見はほとんど反映されていないといえる。

地方病院の意見が反映されないと言いますか、厚労省は地方の中小病院を潰して基幹病院に集約させるという大方針があるわけですから、その方針に則っての運営をしている御用学者の先生方がお上に逆らうような議論など許すはずがないんですけれどもね(苦笑)。
ついで日医造反か?!と話題になりました茨城県医師会から選出された鈴木委員の発言がこちらですが、時間がないとか検討中とか言っていた話がいつの間にかうやむやのうちに既定路線となっていたりと、狙ってやっているのだとすればなかなかの運営手腕ですよね。

[鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事、日本医療法人協会副会長)]
 そもそも、DPCの導入は私どもの感覚からしますと、前政権における医療費抑制政策の一環として導入された気が強くいたします。厚労省は、質の向上と効率性が同時に達成されつつあるという評価をされているようですが、やはり質の向上には基本的にコストが掛かるということを前提にしていただかないと、医療がどんどん荒廃してしまうと思います。

 私どもは地方の過疎地にある民間病院ですが、なんとか頑張ってDPCを7月から取りましたけど、9月の収支差益はたった12万円ですよ。1か月もう、本当に朝から晩まで頑張っても、1か月に12万円しか病棟として利益が出ないなんていうね、そういう......、もともとが安すぎるんです。

 この「調整係数」の廃止ということが言われていますが、そうすると「新たな機能評価係数」というのは、かなり高度医療とか救急医療とか、そういったものをやらないと上乗せされていかない
 そうするとですね、今、なんとか頑張ってDPCになっている病院はもう大幅に減収になるということが予想されますので、そういった地方の医療をさらに混乱させるようなことはやめてほしいと思いますので、ぜひ、調整係数の廃止が行われても、普通にですね、まともにやっていれば経営が成り立つような基本的な収支が取れる点数にしてほしいと、強く希望いたします。
(略)
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 私たちは最終決定まで出す所ではございませんので、それに向かっての提案というのをやってきているところでございます。例えば、これまでにも......。
 今回は、(新たな機能評価係数として)この10項目だけになっているんですが、それまでに挙がりました項目は35ぐらいあるんですが、(医療課が)「これは今回は間に合わない」ということで、「時間的に合わない」ということで、この10項目だけに絞らせていただいています
その中に、例えば、(臨床研修など教育体制を評価する項目について)「大学病院をどういうふうにしてくれるんだ」という意見もあるわけです。そういった意見も出て、特定機能病院の点数をもうちょっと上昇させるべきであるという意見も出ております。

 それから、地域での活動にうまく合うような形での「機能評価係数」を引っ張り出せということも項目として挙がっておりますので、それらについて、ずっと議論を続けているところでございます。

 ▼ 中小病院が潤うような係数はほとんど外された。唯一残っているのは、救急ぐらいか。「救急患者をたくさん受け入れれば点数を付けてやる」という成果報酬のような意味合いの係数だが、具体的な基準について意見がまとまっていない。

[遠藤委員長(中医協会長)]
 ありがとうございます。高機能の病院を今後どうするのかという議論、それから地方の病院をどうするのかという議論も十分にされてきているということであります。はい、嘉山委員、どうぞ。

 「地方の病院をどうするのか」という議論は、ほとんどされていない。

さりげないロハス・メディカルさんの突っ込みがなかなか素敵ですが(苦笑)、こういうことは本来現場の委員から突っ込まれていてしかるべきであるのに、新委員相手ということでなかったことをあったことと言いくるめようという姿勢がありありですかね。
同様に民主党支持の京都府医師会から選ばれている安達委員の発言がこちらですが、そのあたりをさりげなくチクリとひと刺ししてみたというところでしょうか。

[安達秀樹委員(京都府医師会副会長)]
 (支払側委員から)「質の向上を期待する」という意見がありました。(新たな機能評価係数として)質の内容を公表するというお話もあったのですが、前から問題なんだと思います。私は新任なので、ここでどれぐらい議論されたか分かりませんけども、議論された形跡は過去にもあると思いますが......。

 要は、DPCで平均在院日数を決めている。しかも、それをだんだん短縮していく傾向にこれまであった。その結果としての、いわゆる再発率、あるいは完治に至らないままの退院というものが増えているという実感は、我々開業医にとっても、ご紹介して診ていただいて患者さんが帰ってくる、その後の経過を見ていてもございます。(ここで保険局医療課の佐藤敏信課長が補佐らと相談を始める)

 質の評価をするときに、疾患によって難しいでしょうが、再発率というか......。では、もう少し入院期間があったらこういう再発は起こらなかったのかどうか、これも難しいと思いますが......。(事務局は慌てて資料を探している様子)

 本当はそれを評価しないと、医療を受ける人にとっては、「治ったという実感はないんだけれども、帰りなさい」という話がしばしばあるわけでございまして、医療現場では。
 これはやはり、非常に大きなDPCの1つの......、平均在院日数としての欠点はそこにあるのではないかと思います。質の評価として、そういうものを何かお考えになっていらっしゃるのかどうか。

 ▼ 日医の主張とほぼ同じだが、執行部の3委員とは説得力が違うように感じる。業界記者の間では、「安達先生によって日医はかなりイメージアップするのではないか」との声も出ている。

[遠藤委員長(中医協会長)]
 従来、DPC評価分科会でやった調査の中では、DPCの経過をずっと追っかけていまして、質の評価ということで、転帰とか再入院率の変化みたいなものを追っている。
 ただ、ここでの議論では、「それでは不十分だ」という議論も一方であったということで......、何かこの辺について、分科会長ございますか。

[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 えっと......、これはもう繰り返されたご議論でございますが、私たちの所では、6週間以内の再入院率というものを出しております。その中身が......、再入院の理由というものを挙げています。実際には、DPCが始まってから再入院率が高くなってきております
 その内容は何かと言いますと、化学療法の繰り返しとか、放射線療法の繰り返しが主でございます。その他の「予期しない再入院」はほとんど変わっておりません。がんの化学療法などに関しましては、各施設の方々が非常に効率的におやりになっておられるのでないかと考えております。

[遠藤委員長(中医協会長)]
 ありがとうございます。そのような形で従来は評価してきたということです。安達委員、どうぞ。

[安達秀樹委員(京都府医師会副会長)]
 今、がんのお話が出ましたが、効率良くやってくださっているんです、大学病院たちも。これは、DPCと直接の議論ではないかもしれませんが、「抗がん剤の効果に限界がきた」という医学的判断が当然ございます。その時に、そこで治療が止まるんです。「あと、受け皿として何があるのか」って考えてみると、結局ホスピスしかないんです。

 けれど、ホスピスまでの距離というのは相当ありまして、その方の限られた生活、命というものをどういう受け皿でやるのかというのが、全く今の日本の診療報酬体系も含めた医療システムの中には欠落しているんじゃないか。
 そこのところを、非常に個人的に頑張って請け負う療養施設等がごくわずかにございます。ですから、そういう療養施設には例えば、姫路市にある施設は、大阪にある病院からも依頼を受けるという状況になっている。

 これはもう、どうしても考えなければいけないことでありまして、がんという宿命的なというか、生命に最終的に終わりがあるということに見舞われた方が残りの部分をどれだけ生き生きと人間らしく生きられるかという点で、ホスピスまでの距離、治療有効が終了した後のホスピスまでの距離、これをどうするのかということは、ぜひ、どこかで議論されるべきだろうと感じております。

 ▼ 会場内が静まり返ってしまった。

[遠藤委員長(中医協会長)]
 重要な......、ご指摘だと思います。DPCの議論ではないと思いますが、療養病床の中で緩和ケアをどうするのかといった、そういう議論の一環になるのかなあと気がしますけれども......。また、ご指摘を頂きたいと思います。(中略)

 ▼ そういう指摘なのだろうか。療養病床を減らし、在宅医療などの受け皿が不十分な中で平均在院日数の短縮ばかりに力を注いでいることを問題視していると理解したが......。この後、「調整係数」の廃止に伴う激変緩和について、北村光一委員(経団連社会保障委員会医療改革部会長代理)から質問あり。

他にも嘉山先生のクリニカルリサーチ絡みの話などもなかなかに興味深いところがあるのですが、非常に面白いのは何をしに出てきているのかさっぱり判らないような方々も結構いらっしゃるらしいということなんですね。
発言の記録をしていますと何も言わないままの人たちというのは存在自体が記録されませんから判りにくいわけですが、ロハス・メディカルさんの注釈を追っていくとこんなことが記載されています。

 ▼ いや違う。厚労省が決めて、それを"御用委員"が追認しているだけ。ただ、厚生科学研究費などでズブズブの御用委員が厚労寄りの発言をするのは理解できなくもないが、国民の意見を代表する立場の「公益委員」が"御用"であってはいけないと思うのだが......。ところで、公益委員の3人のおばさんはなぜ全く発言しないのだろう。中医協はいつも予定時間をオーバーするのだが、時計の針が昼の12時を指すと、白石小百合委員(横浜市立大国際総合科学部教授)はそそくさと退出してしまう。パートタイマーのように割り切りすぎるのもいかがなものかと思ったりする。

 ▼ このように、嘉山委員の発言を皮切りにして、現場の疲弊を訴える声が診療側から相次いだが、西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)はやはり貝になったままだった。この後、支払側の勝村久司委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)が、「新たな機能評価係数」としてなるべく多く評価するよう要望。また、「複雑性指数」の名称について、患者にとって分かりやすい言葉にすることを求めた。

こういうところもまとめた記事だけでは判りにくいところですが、こうして見てみますと現場の空気のようなものが見えてくる気もしますよね。
もう一つ面白いのは厚労省からこれら会議の記者説明というものがありまして、大多数のマスコミはこういうものを参考に記事を書いているのだと思いますけれども、上記のような経過を厚労省がどのように発表しているのかというのがこちらです。

11月4日の中医協 (ブリーフィング)(2009年11月5日ロハス・メディカル)

 厚生労働省は11月4日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)の薬価専門部会と基本問題小委員会を開催した。会議終了後に厚労省の担当者が行ったブリーフィング(記者説明)の模様をお伝えする。(新井裕充)
(略)
■ 基本問題小委員会① ─ DPC
[厚労省保険局医療課・長谷川学課長補佐]
 DPCについて、簡単にご説明いたします。

1. DPCについて
 本日はまず、「診─1─1」(調整係数の廃止および新たな機能評価係数の設定)の資料を(DPC評価分科会の)西岡分科会長が説明いたしました。

 その後に、いくつか基本的な質問がございました。例えば、(支払側委員から)「段階的廃止とは何なのか」とかですね。そこで、邉見先生(全国公私病院連盟副会長)が「少なくとも2回以上」というコメントをされたと思います。

 あとは、(安達秀樹委員・京都府医師会副会長から)「DPC病院で平均在院日数がどんどん短くなっているが、医療の質は大丈夫なのか」ということですが、これは毎年、基本問題小委員会にDPC評価分科会からご報告しておりまして、「質は一定の担保がされている」ということになっております

 その後、要望事項がいくつかあったと思います。まずは、勝村委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)から、「医療の質の評価をできるだけ前向きに考えてほしい」と。

 それから、名称が難しいと。例えば、「複雑性指数」とか「診断群分類のカバー率」などについて、西岡分科会長は「1回は分科会で検討しました」とお答えしましたが、遠藤会長から「再度考えるように、複数の案を考えるように」という宿題を頂いております。

 最後は、今後DPC評価分科会で(新たな機能評価係数の)参考資料(の項目)をさらに絞り込んで、最終的に基本問題小委員会に上げるようにとのご指示でした。

 その後、私どもの(佐藤)課長からスケジュール感について説明いたしました。「次回、次々回のDPC評価分科会で詰めて、その後に基本問題小委員会に上げたい」という説明をした次第でございます。私からは以上です。

ロハス・メディカルさんの記事と比べてこちらのブリーフィングを見た場合に、何かすごい要約だなと思うのもそうですし、こういうことをもう二回やってそれで結論が出たことにしようと方針が定まっているのもすごいなと思いますね。
冒頭の記事のようにマスコミの方々があまりに適当な内容の記事を書き散らしているのがしばしば批判されるところですけれども、確かにこういう大本営発表から適切な記事などというものもそうそう書くのは難しいだろうなと妙に納得させられるところではあります。
民主党政権ではもっと現場の医療従事者の声を拾い上げなければと色々考えているとのことですけれども、こういう身近なところに大きな関門ががっちり扉を閉ざして立ち塞がっていることに対してはどのように考えているのか、そちらの方も興味があるところですけれどもね。

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