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2009年10月28日 (水)

どちらの改革が先に進む?

鳩山総理の所信表明が世間で騒がれている背景で、ひっそりとこんなニュースが流れていたのをご覧になったでしょうか。
すでに久しく以前から言われていた通り民主党政権下で医療行政からの医師会外しが露骨に進行していますが、これも予定通りにことを運んだということになるのでしょうかね?

中医協:日医を除外…長妻厚労相が委員6人を新任(2009年10月26日毎日新聞)

 長妻昭厚生労働相は26日、診療報酬の点数を決める厚労相の諮問機関「中央社会保険医療協議会」(中医協)の新任委員計6人を発表した。自民党を伝統的に支援してきた開業医中心の日本医師会(日医)の代表委員は全員除外した。長妻氏ら政務三役は日医がこれまで自民党を支援する代わりに、診療報酬の改定に強い影響力を行使してきたと判断。代わりの委員に、地方医師会や大学病院から起用した。

 長妻氏は同日の記者会見で「どこの医者も苦労して、疲弊している。特に病院に対する手当ては喫緊の課題だ」と述べた。待遇改善が課題になっている病院勤務医を重視した議論にシフトさせることで、医療行政での政権交代を印象付けたい考えとみられる。

 日医は従来、中医協に3人の枠を確保し、執行部から推薦してきた。しかし、今回の委員改選で厚労相側は日医の推薦枠はゼロとした

 代わりに、地方医師会の代表として、茨城県医師会の鈴木邦彦理事、京都府医師会の安達秀樹副会長、大学病院代表として山形大の嘉山孝正医学部長が内定した。茨城県医師会は先の衆院選で民主党候補を支援したが、長妻氏は「選挙うんぬんは関係ない」と述べ、衆院選の「論功行賞」との見方を否定した。

 他に新任されたのは▽白川修二・健康保険組合連合会常務理事▽中島圭子・連合総合政策局長▽三浦洋嗣・日本薬剤師会理事--の3人。【塙和也】

非常に面白いなと思うのは、長妻大臣が会見において「5人のお医者様すべてが日本医師会の会員」「安達先生は(日本)医師会の診療報酬検討委員会の委員長で診療報酬に関しては権威」などといわゆる「日医外し」を否定するような言動をし、日本医師会(以下、日医)宛に弁解の手紙まで書いたと言うのですね。
しかしその実際の人選を見てみれば、茨城県医師会などあからさまに民主党寄り、言葉を換えれば日医現執行部に対する対抗勢力とも言うべき人々が選出されているわけですから、大臣がどうコメントをしようが言語不明瞭、意味明瞭といった感はあるところです。
その一方で「今回の人選は大臣自身が決めたこと」と最近何かと話題にのぼることの多い厚労省保険局医療課の佐藤敏信課長が大臣と対照的に妙に晴れやかな表情で語っていたりと、いったいこれは誰の思惑で動いている話なのか?といささか疑問無しとしない気配は感じられます。

何にしろ民主党政権が選ぶわけですから民主党寄りの人材が並ぶのは当然なのですが、その一方で日医に対して一定の配慮らしい態度を示してみたりもするあたり、あるいは完全に切ってしまうよりは今後の利用価値を期待してある程度生殺しを維持した方が得策であると判断したということなのですかね?
ところでちょうどこの25日に日医の臨時代議員会がありまして、ここでもこの民主党政権による日医外しの件でずいぶんと盛り上がったようですが、普段からちょっとアレなキャラと言われる中川氏も普通にキモいんですが、唐沢氏の天然ぶりもこうして改めてみますと何やら独特の味があっていいですよね。

民主党との関係強化も中医協外しには猛反発、日本医師会(2009年10月25日産経ニュース)

 日本医師会(日医)は25日、都内で臨時代議員会を開き、政権交代に伴い、今後民主党との関係を強化していく方針を確認した。ただ、長妻昭厚生労働相ら厚労政務三役が、中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関、中医協)から日医の代表委員を全員排除する方針を固めていることに対しては、抗議していくことを申し合わせた。

 代議員会で唐沢祥人(よしひと)会長は「これまで自民党以外の政党の多様な価値観を認める包容力が欠けていた」と述べ、従来の自民党一党支持を改め、民主党との関係構築に取り組む考えを表明。来春に会長選を控え、自身の続投に批判的な声が出ていることを踏まえ、「私の歩む道に同意いただければ、誠心誠意、身命を賭(と)して頑張る覚悟だ」と牽制(けんせい)した。

 一方、中川俊男常任理事は、厚労政務三役の中医協の人事方針について「政権に屈服することはない」と批判した。

中医協人事は「明らかに報復人事」-日医・中川常任理事(2009年10月26日CBニュース)

 日本医師会の中川俊男常任理事は10月25日の第121回臨時代議員会で、中央社会保険医療協議会(中医協)の委員人事について「明らかに報復人事」との認識を示し、「日医は政権に屈服することはない」とした上で、日医として政権交代に左右されない「一貫した主義主張を行っていく」との方向性を示した

 川島龍一代議員(兵庫)の個人質問に答えたもの。
 中川常任理事は、「民主党はマニフェストに縛られるべきでない」とし、日医の提案や意見を「新たな視点の一つ」として取り入れるべきと訴えた。また、「医療現場のことを最もよく分かっており、地域住民、患者の声を伝えることができる日医は、医療政策の決定プロセスにおいて不可欠な存在であると自負している」と日医の存在意義を強調した。
 今後、現場の医療を担う者として、日医主導で対外的に影響力を持ち、意見の異なる立場の医療関係者が同じ土俵で議論できる、開かれた会議体の設定を検討するとし、「政権交代に揺らぐことなく、一貫した主義主張を行っていく」と述べた。
 中医協の委員人事については、「委員の選考は完全に固まっていない」とした上で、日医の代表者は外れるとの報道などを受け、「露骨な『日医外し』だ」と批判。「今回の中医協人事は明らかに『報復人事』だ。決してこのような理不尽な人事を許すことはできない。日医は政権交代に戸惑うことも、たじろぐことも、迷うこともない。政権に屈服することもない。正義はわが方にある」と、集まった代議員に団結を呼び掛けた。

日医・唐澤会長「包容力が欠けていた」(2009年10月26日CBニュース)

 日本医師会の唐澤祥人会長は10月25日の第121回臨時代議員会の冒頭であいさつし、先の衆院選の結果を受け、「他の政党の多様な価値観を認める包容力が欠けていたことは否めない」とした上で、今後国民に寄り添った政策提言を行っていくとの方針を示した。

 唐澤会長は、「新内閣は勝利の要因として、(国民の)政治へのやりきれない不信感、従来型の政治・行政の機能不全への失望と、それに対する強い怒りを掲げている。私はこの言葉をそのまま重大に受けとめている」と述べた。
 その上で、政権与党としての自民党を支持してきたが、「他の政党の多様な価値観を認める包容力が欠けていたことは否めない」と振り返り、「日医としても国民の思いに寄り添い、国民の生命と健康を守る責任を全うする決意を一層強くした。『医の本道』に立ち、正しい方向性をもってあらためて医療現場の問題を整理し、国民生活を支えるためのあるべき医療について、現場の担当として提言していきたい」と述べた。
 また、新政権に訴えたいこととして、▽外来患者一部負担割合を引き下げること(0歳から義務教育就学期間中の子どもの外来医療費は無料化し、義務教育修了後の現役世代は、現在の3割負担から2割負担に引き下げ、70歳以上は一律1割負担にする)▽診療報酬の大幅かつ全体的な引き上げ-を挙げた。産科、小児科、救急医療の充実と、病院勤務医の過重労働緩和については「最優先課題」とした。

■進退問われ「これからも戦う」
 臨時代議員会で行われた質疑応答では、大澤英一代議員(奈良)が、唐澤会長が日本医師連盟会長として「政権交代を予想していなかった」と衆院選の総括をしたことに対し、「国民の動向、会員の声にあまりにも無頓着であるように思う。会員はこのことに関して先行き不安に陥っている」と指摘。その上で、▽責任を取って退陣されるつもりはないのか▽続投される場合、来年の会長選に必ず出馬し、会員の審判を受けるつもりはあるか-の2点について回答を求めた。
 これに対し唐澤会長は、日医連として、「政治の先の流れを予測する責任がある」とした一方、「それに関する明確なエビデンスを持っていない」と述べ、今後、エビデンスに基づいた政治活動の方針を明確に打ち出さすための改革が必要であると回答。その上で、続投の意思については、「いろんなものを自分で積み重ねてきたので、それをどこまで実現できるか、『医の本道』のどこまで歩めるのかを求めているところで、まだどこかに到達したわけではない。私は私の道で進んでいきたいと思っている」とし、会員からの同意が得られれば「私は誠心誠意、身命を賭して日本医師会のために頑張るという覚悟でいる」と述べた。
 また、川島龍一代議員(兵庫)の日医執行部の総辞職を求める声に対しては、「世界の先進国で、二大政党がある国々で、政権交代が行われて医師会の執行部が全員退陣したという国がどこにあるか。正々堂々とエビデンスに基づいた、国民の思いに沿った医療政策を提言し、これからも戦っていく」と述べた。

しかし包容力って…鳩山総理の「友愛」にあやかった発言のつもりなのかも知れませんが、そういう問題なんでしょうかね?
記事を見ているだけでも非常に興味深いなと思うのは、中川氏を始めとして上が「もっと団結を!」とヒートアップしているのに対して、それを見ている代議員の方ではずいぶんと醒めているんじゃないかと思えるところでしょうか(いわんや末端会員は…ですね)。
それを象徴するのがこちらの記事なんですが、これを見るだけでも日医執行部に総括と反省を求めているのは何も民主党政権だけではないということが明らかになると同時に、結局のところ今の執行部のままでは百年たっても日医民主化などあり得ないんだろうなと思わせるような話となっています。

日医代議員制のあり方で意見噴出(2009年10月26日CBニュース)

 日本医師会が10月25日に開いた第121回臨時代議員会では、代議員制のあり方について、出席した代議員からさまざまな質問や要望が噴出した。これに対し宝住与一副会長は、多くの勤務医を代議員に選出するよう配慮することを各都道府県医師会に求め、唐澤祥人会長は「意見を反映させながら取り組んでいきたい」などの考えを示した。

 まず吉本正博代議員(山口)が代表質問で、「日医会員の中で勤務医は46.7%を占めているが、代議員354人中勤務医は34人と10%を切っている。いまだマスコミや国民だけでなく、勤務医の中でも、医師会は開業医のためのものとの認識を持っている人がたくさんいる」と指摘。その上で、各都道府県に一律 4人の代議員枠を割り当て、そのうち2人を勤務医枠とし、会員1000人ごとに1人の代議員を追加することなどを提案した。
 これに対し宝住副会長は、「日医は属性の違いを超えた、すべての医師を代表する団体であり、属性に応じた人数枠は設けず、現行の選挙によって代議員を選出することが公平だと考える」とした上で、各地域の実情に応じた個別具体的な取り組みを通して勤務医の意見が反映されるよう活動の場を広めることによって、勤務医が医師会活動に参画しやすくなるとし、その実績を基に、地域医師会の代議員、日医代議員として活躍してもらうことが基本になるとの考えを示した。また、代議員の選出は各都道府県に委託していることから、「多くの勤務医を代議員に選出されますようご配慮いただきたい」などと述べた。
 吉本代議員はこれを受け、「今のままの代議員の割合では、いつまでたっても開業医のための医師会という認識を持たれ続けると思う。何らかの改革をすべきである」と強調。その上で、勤務医自身の主体的に取り組むための意識改革も必要だとする一方、「勤務医の意見を表明できる場、活躍できる場を、医師会としても準備してあげる必要がある」と要望した。

 続いて田中良樹代議員(兵庫)が、「日医役員選挙の一番大きな欠点は、一般会員が直接参加できない代議員選挙制度であること」とし、「会員の直接選挙は無理でも、代議員票だけでない、一般会員も投票参加のできる地方票のような、会員の声を反映させるための抜本的な選挙制度改革が必要」と強調。踏み込んだ制度改革を行う意向があるか否かについて、唐澤会長の回答を求めた。
 これに対し唐澤会長は、「どのように運営していくかは、やはり代議員の先生方の手中にあると思う」とし、制度改革について「十分説明を申し上げて行っていかなければ、なかなか実現は難しいと感じている」とした。その上で、「個人的には十分にご主張は理解できるし、その方向で行動もできる。ご提案申し上げましたら、先生方にはぜひご理解いただきたい」などと述べた。

 このほか、三宅忠夫代議員(大阪)が、「今までの日医は日本の医療を反映させていなかった。われわれ勤務医の考えを提言したが、一歩も前に進んでいない。今の代議員制の下では正しい決定ができないと考えている」と発言。また、松村誠代議員(広島)も代議員制の「大改革」を要望。「開業医の代議員会と勤務医の代議員会の2つに分けるぐらいの思い切った改革をしないと、勤務医の意見は反映しない」などと述べた。
 これについて唐澤会長は、「日本医師会の改革についてはさまざまな意見がある。代議員会をどう改変するかという具体策は何もないが、ご意見をこれから反映させながら取り組んでいきたい」などとした。

まあしかし、日医そのものが世間からも政権からも、そしてまともな現場医師からも(開業医、勤務医問わず)見放されている状況において、今さら「いやまあそのうちいずれは」なんてことを言われたところでエンドレスで勝手にやってろと言いますか、はいはいワロスワロスとしかコメントしようがない話ではあるのですけれどもね。
唐沢氏を始め当事者たるべき日医執行部のご老体達にはそういう認識もないのか、あるいは認識があろうがどうせ老い先短い自分たちの時代だけを平穏に過ごせればいい程度に考えているのか知りませんけれども、ここまでくるともはや滑稽を通り越して哀れを催すような老害ぶりと言うことになるのでしょうか。

かくて有害無益の日医をばっさりと切り捨てた民主党政権ではありますけれども、実のところこれで医療行政は万全などとは到底言えるような状況にはありません。
元々長妻大臣は医療分野に関してはまるきり素人と言われる上に、官僚にでしゃばらせない「政治主導」というのが民主党政権のキーワードとも言われるくらいですから、厚労省もただいま激震の真っ盛りという状況のようなのですね。
あちらこちらから色々と話が漏れ聞こえてきますけれども、こちらのニュースをみてみますと、当面内部での改革あるいは主導権争いというものが続きそうな気配ですよね。

診療報酬改定めぐる議論がストップ(2009年10月23日CBニュース)

 来年4月に実施を予定している診療報酬改定をめぐる議論が完全にストップしている。昨年度に実施された前回の報酬改定では、中央社会保険医療協議会(中医協)による集中的な審議が前年の10月から始まったが、政権交代後は中医協委員の任期切れに伴う後任人事の調整が難航し、政権交代以降に開かれたのは9 月18、30日の2回のみ。早期の審議再開を求める声が、病院関係者だけでなく厚生労働省内にも広がっている。

■診療側委員に都道府県医師会関係者ら起用か
 中医協委員の任期は1期2年で、最多で2回まで再任が認められる(最長で3期6年)。
 医師、歯科医師、薬剤師を代表する診療側委員は7人で構成され、渡辺三雄・日本歯科医師会常務理事を除く西澤寛俊・全日本病院協会長、邉見公雄・全国公私病院連盟副会長、日本医師会の竹嶋康弘副会長、藤原淳常任理事、中川俊男常任理事、山本信夫・日本薬剤師会副会長の6委員の任期が10月1日付で切れ、後任人事の調整が難航している。来年度に予定している診療報酬改定をめぐる議論は9月30日以来、完全にストップしたままだ。厚労省によると、次の中医協開催のめども立っていない。

 医療関係者には、報酬改定の実施が来年4月に間に合わないのではないかとの観測が広がり始めている。
 11の病院団体で構成する日本病院団体協議会の小山信彌議長は10月23日の記者会見で、急性期病院などへの診療報酬が引き上げられたとしても、仮に改定の実施時期が夏にずれ込むと、「病院は本当に壊滅的なダメージを被る」と危機感を示した。11月末か12月に提出する予定の診療報酬改定の要望書「第三報」で、4月の実施を求める文言を盛り込むかどうかを今後、検討するが、厚労省のある職員は「それでも役人のさがというか、(4月改定に)何とか間に合わせるんでしょうね」と話す。

 一方、診療側委員の後任人事は現在、大詰めの段階だ。複数の関係者によると、病院代表の西澤、邉見両氏は再任される公算が大きい。ただ、邉見氏は23 日、東京都内で開いた「医療崩壊阻止! 医師・医学生署名をすすめる会」の署名提出集会のあいさつで、「今のところ、首とも再任とも言われていない」と、この日までに再任の内示がないことを明らかにした。

 西澤、邉見両氏以外に診療側の後任として名前が浮上しているのは、全国医学部長病院長会議の小川彰会長(岩手医科大学長)と同会議専門委員会委員長会の嘉山孝正委員長(山形大医学部長)、京都府医師会の安達秀樹副会長、日本薬剤師会の三浦洋嗣理事ら。このほか、先の衆院選で民主党支持を打ち出した茨城県医師会からの起用も検討しているとされる。

 現在、茨城県、京都府両医師会からの委員の起用をめぐり、日本医師会と調整しているとみられ、早ければ週明けにも最終決定する見通しだ。

 「中医協が頻繁に開催される時期が目前に迫っていることは理解している」。長妻昭厚生労働相は23日の閣議後の記者会見でこう述べるとともに、あくまでも民主党の政策に近い考えの人材を起用する考えを強調した。

■医療部会、医療保険部会の合併案も
 ここへきて、診療報酬改定の基本方針を決定する社会保障審議会(社保審)の医療部会、医療保険部会を合併する案も浮上している。社保審は厚労相の諮問機関で、医療部会では医療提供体制、医療保険部会では医療保険制度の見直しをそれぞれ検討するが、共に次年度に実施する診療報酬改定の基本方針も決めている。

 関係者によると、合併後のメンバーは20人前後になる見通しで、新たなメンバーには諫早医師会の高原晶会長の名前が挙がっている。同医師会の政治団体である長崎県医師連盟諫早支部は、先の衆院選で自民党候補の推薦を見送った経緯がある。

 自公政権下では、診療報酬全体の改定率を内閣が、改定の基本方針を社保審の医療部会と医療保険部会がそれぞれ決め、中医協ではこれらに沿って具体的な点数配分を審議する形を取ってきた。
 これに対して厚労省の政務三役は、長妻厚労相直属の実務者レベルの検討チームを近く設置して、ここで改定率と基本方針を決定し、中医協と社保審では細部だけを議論する形に切り替える方針を示している。中医協や社保審の人事が固まってから、審議の進め方が大きく変わる可能性がある。

 長妻厚労相は23日の会見で、中医協について「今、直ちに廃止することは考えていない」と述べる一方、「政府が診療報酬全体の改定率を、社保審が基本方針を、中医協が分配を決める従来のプロセスと力点の置き方が異なってくる可能性はある」との考えを示した。

政権交代で政策決定プロセスに大きな変化-厚労省・間杉政策統括官(2009年10月23日CBニュース)

 厚生労働省の間杉純政策統括官(社会保障担当)は10月23日、「総選挙後の厚生政策」と題した日赤振興会の講演会で、政権交代により厚労省の政策決定プロセスや予算編成に大きな変化が生じているとの認識を示した。

 間杉政策統括官は、前政権で撤回を決めた社会保障費の自然増分2200億円の削減について、「われわれも限界を感じていた」とし、決定までに「本当にもめた」と述べ、財政当局の抵抗が非常に強かったことなどを明らかにした。
 間杉政策統括官は私的な感想と前置きした上で、大臣、副大臣、政務官による三役会議が政策決定プロセスに大きな変化をもたらしたと述べた。会議終了後は指示が矢継ぎ早に出てくることも明らかにした。
 また、政府と政権与党の関係についても、前政権では「政府は政府、その外側に党がある」と感じていたが、「民主党は、政府と党が一体のものという考えが基本にあるのではないか」と述べた。
 間杉政策統括官は、現在頭を悩ませているのは予算編成だとし、厚労省の来年度概算要求額が28兆8894億円で、今年度当初に比べ約3.7兆円増加したほか、子ども手当の創設などの要求項目もあることから、「シーリングの下で予算を組んでいた当事者からすると、規模も膨大で、中味も多彩」と述べた。
 具体的な金額を示さずに要求している「事項要求」についても、「金額が提示されていないからといって、重要度が低いわけでは決してない」と強調した。
 「事項要求」には、診療報酬改定や高齢者医療制度の保険料上昇の抑制措置などが盛り込まれているが、診療報酬改定はチームを組んで検討していくほか、後期高齢者医療制度の廃止後の在り方についても、近く検討会が開かれるとした。
 また、行政刷新会議が進める「仕分け作業」についても触れ、予算削減のための作業とし、「シーリングは外れたが、政権与党のマニフェストの仮に7割(が厚労省の予算)に当たるのであれば、われわれはそこに相当な配慮があってしかるべきではないか」と述べた。

こういう話を聞きますと今後民主党流に医療行政の再編ということも着実に進んできそうですが、問題は日々動いている現場での実務に間に合うのかということが一つ、そして今後省内で医療行政の議論を主導していくのは誰になるのかということですよね。
先日は医療が素人の長妻大臣もついに政治主導・官僚外しの節を曲げたということなのか、官僚側から手取り足取り説明を受けたなんてニュースが流れていましたけれども、日医など言わば官僚慣れしている人々が減っていき、代わりに入ってきたのが医療行政の手続きには素人の方々ばかりとなれば、これはいちいち官僚側にお伺いを立てずには何も進まないのも当然です。
さりげない誘導で知らない間に自分たちの意見を通しておくなんて技は官僚組織の得意とするところですから、そうなりますと一見政治主導でやっているように見えて、その実誰にとっての改革なのかと言う話にもなりかねないですよね。

今まではどちらかと言えば厳しい突っ込みを入れられる側であった厚労省の方々ですが、こうなりますと「案外民主党政権も悪くないかも…」などと密かにニンマリとしている…なんてこともあるいはあるのではないかという気もするのですが、果たしてどうなんでしょうね?

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