« 社会の木鐸は下ネタがお好き | トップページ | 医師養成システムは破綻寸前?! »

2009年10月 6日 (火)

出産一時金問題 続報と問題点の所在

出産一時金の制度変更に伴う医療機関への支払い遅延を巡る問題については、このままでは末端産科施設は廃業せざるを得なくなるのではと以前にも取り上げましたところです。
この件に関して既にマスコミ報道などでも御存知のところだと思いますが、制度見直しの方向となってきているようですね。

直接払い、半年間猶予へ 出産一時金で厚労省方針(2009年9月29日47ニュース)

 厚生労働省は28日、公的医療保険から出産育児一時金を直接医療機関に支払う10月からの直接払い方式について、直ちに対応が困難な医療機関に対し、半年間実施を猶予する方針を固めた。近く、全国の医療機関に通知する。

 一時金は医療機関に入金されるまで2カ月以上かかる可能性があるため、資金繰りに窮する恐れのある小規模の医療機関側から、制度の運用見直しを求める声が出ていた。

 直接支払い制度に対応できない医療機関は、窓口に内容を掲示することを徹底。制度の利用を希望する妊産婦に直接説明した上で、書面での了承を得なければならないという。

 厚労省はこうした医療機関の支援策として、無利子融資の導入や無担保融資の上限額の引き上げなどを検討する一方、あくまで直接払い制度を希望する妊産婦に対しては、都道府県の社会福祉協議会による貸付金制度の方策など説明に努めることを求めている。

 現行制度は妊産婦が費用を全額いったん支払った後で一時金を受け取る方式。新制度は国民健康保険や健康保険組合などの保険者から医療機関に支払われるようになる。

 赤ちゃん1人あたり38万円支給されている出産一時金を4万円引き上げて42万円とすることについては、従来通り10月1日から実施する。

しかしよくよく見ますとこの見直しと言いながら、単に現場に余計な手間を押し付けているだけで何の解決にもなっていないことが分かろうという話です。
そもそも単に先送りにしているだけで何ら問題の解決をしているわけでもない上に、先送りする施設はちゃんと顧客に頭を下げなさいよという話ですから、これはさすがに一部心ない人々から「マゾ奴隷」などと呼ばれるほど辛抱強い産科医であっても一言無しとはいかないようで、例によって某所の書き込みからこの辺りに対するコメントを拾ってみましょう。

864 名前:卵の名無しさん[] 投稿日:2009/09/30(水) 00:56:04 ID:ZNF++ynI0
うちも初めから直接支払なんてふざけた制度に対応する予定は
全くなかったけど、半年猶予されたからって対応する気は毛頭ないよ。
法令違反と言うなら出産の取扱を中止するのみ。
妊婦健診の補助券の増加の時もひどい目に合わされたのに、更にこれじゃね。
もちろん妊婦さんとの書類の取り交わしもする予定は全くない。
医院の入り口に「当院は出産一時金の直接支払制度に対応する予定はありません。」
って張り紙出してる。

875 名前:卵の名無しさん[] 投稿日:2009/09/30(水) 15:35:52 ID:ZNF++ynI0
産婦人科医会の執行部の責任ももちろんあるね。
そもそもどこかの病院の部長とか付属病院の勤務医とかだから
実際の保険請求や病院の運営なんてわかってないのに勝手に決めてるからな。
もっとそれぞれの開業医や病院の意見を聞いて方針を決めるように
しないと存在価値がないね。
今はまるで厚生労働省の広報部みたいなものだから。
いったいどっちを向いてるの?って思うよ。
いずれにしても半年猶予されたからって何も変わらない。
無理強いするなら出産取扱いを止めるだけ。
俺ももういい年だからちょうどよい機会だよ。

このあたり、どう見ても現場の実情無視で話を進めた厚労省の暴走という気配が濃厚に感じられるのですが、案の定実施直前でこうまでドタバタを繰り広げることになったことについて、何かしら説明なり釈明なりは必要ではないかと思われるところですよね。
現与党である民主党からすれば政権交代早々にこんな問題を押し付けられても困るというところが正直な感想なのかも知れませんが、臨床医としての長いキャリアを持つ足立議員からはこんなコメントが出ています。

出産育児一時金 直前見直しの理由 足立信也政務官(2009年10月1日ロハス・メディカル)

出産育児一時金の制度一部見直しに関して、足立信也・厚生労働政務官の説明は以下の通り。(川口恭)

まず今回の制度変更は、舛添要一・前厚生労働大臣が、妊婦さんに安心して出産していただくための環境を整えたいという趣旨で、一時金を増額すると共に、妊婦さんが後で戻ってくるとはいえ多額の現金を用意しなくても済むよう、妊婦さんを介さず健康保険から医療機関へ直接払いされる形態へと変更したものです。その理念は素晴らしく、我々も全面的に賛同しています。

ただし、妊婦さんに安心して出産していただくという目標を考えた場合に、出産する場である医療機関が安定して出産を扱えるということもまた欠かせません。妊婦さんの安心と施設の安心、両方が必要です。もし、出産の場が存亡の危機に瀕するようなことになれば、かえって妊婦さんの利益を損ねます。ところが、今回の制度変更で、分娩取り扱いをやめざるを得ない医療機関が出るかもしれない。これは食い止めなければならないということで、今回、一部制度の見直しを行いました。

実施直前になってバタバタと見直しをせざるを得なかったのは、次のような経緯です。

厚生労働省によると、日本産婦人科医会など団体・組織への説明は5月に済ませていたそうです。ところが、実際に分娩を取り扱っている現場への説明が始まったのは8月に入ってからで、具体的にどういう制度なのか、導入の結果何が起きるのか現場の人たちに認識されてきたのが、やっと8月後半からでした。産婦人科医の間ではすぐに壊滅的に大変なことになるという話になって、総選挙の結果が出る前から民主党にも多くの声が届くようになりました。

そうした声を受けて我々なりに分析を始めてみたところ、この制度は妊婦さんにとってはメリットが大きい、しかし産婦人科診療所にとっては未収金が減るかもしれないというメリットは確かにあるけれど、収入が事実上2カ月分断たれるという点と事務作業が煩雑すぎるという点で、メリットを遥かに上回るデメリットがあると分かりました。

すぐに、我々は収入のタイムラグをなくす方策がないか検討しました。しかし制度開始まで1ヵ月ない、そんな短期間でタイムラグをなくすことはできないと分かりました。そして、事務作業自体が間に合わないという施設もある。だとしたら、どうしても準備できないという所に、無理やり導入しろとは言えないのでないか、こういう判断になりました。しかし一方で、制度導入を凍結するかと言えば、多くの妊婦さんが期待を抱いていることを考えれば、それもできない選択でした。

最終的に、どうしても準備が間に合わない施設については、その旨を妊産婦に説明する、窓口にも掲示するということを条件に、導入を半年間猶予こととしてはどうか、その半年間に収入のタイムラグをなくす方策を検討するのでどうか、という判断するに至り、それを29日に大臣が公表しました。

説明は、まずは当事者間でやっていただいて、できるだけ妊婦さんの希望に沿うようにしていただきたいのですが、それでも全部の施設が10月1日開始は不可能でしょうし、そうなれば納得しない妊婦さんも必ず出てくるでしょう。そこで厚生労働省に相談窓口を設置することにしました。どうしても納得してもらえない妊婦さんがいる場合には、代わりに説得することもします。この設置は30日、ついさっき決めてきたところです。電話番号は、記者発表が明日1日の9時半になってます。

話を戻しますと、頑張って10月から導入した施設は運転資金が苦しくなるのは間違いありませんから、それを福祉医療機構が融資するという制度も始まります。これに関してはもっと金利を下げる努力、融資条件緩和の努力を今やっているところです。納得できる融資制度があれば10月導入に踏み切れる施設も増えてくると期待しています。

ただ、そうは言っても、入ってこない2カ月分の収入に課税されて、融資の利息も取られてというのは、あんまりと思います。そういう問題点の検討をする会、もっと別の問題が隠れている可能性もありますから、始めたらそういうのが出てくるかもしれない、そういうものを改善していくための検討委員会を作ります。相談窓口で拾った情報は、直ちに対処すると共に、検討委員会にも上げます。

今回の見直しが医療機関寄りすぎるのでないか、と長妻大臣の記者会見でもかなり突っ込まれました。しかし誤解しないでいただきたいのです。繰り返しになりますが、医療機関が存在できなくなるのは妊婦さんにもマイナスなんです。安心してお産するために大事なんだということをご理解いただきたいと思います。それに、法的なことを言うと、もともと出産分娩は保険診療ではなく、退院時に支払いされるのが当然で来た契約です。その収入を国が強制的に遅らせることになるのは申し訳ない限りです。

検討委員会でも議論してもらわないといけませんが、こんな直前になって課題が表面化した点も検証が必要と思っています。団体に情報を伝えても肝心の現場に情報が伝わってない。そういう情報伝達も今後の厚生労働行政の課題だと考えています。

これを読んでみますとまず真っ当なコメント(失礼)と言いますか、足立氏としてはそれなりに制度の問題点も把握しているようだし、今後その方面で何かしら対策を出来ることがないか検討する用意はあるということなのですが、そうであるからこそこんな杜撰な計画を周知期間も乏しい中で導入してしまうというのもどうかという話ですよね。
特に末尾にありますように「こんな直前になって課題が表面化した点も検証が必要」なのは当然で、いったいこの背景にどんな事情があったのか、そもそも誰が責任を取るべきなのかということは是非とも早急に解明していただきたいと思います。
それに関してロハス・メディカルさんが精力的に取材をしていて、トップと現場との関係を取り持った足立氏の活躍ぶりも含めてなかなか興味深い内容ですので、少しばかり長いのですが引用してみましょう。

〔裏・自律する医療①〕「関係者一同、謝罪が必要」 出産一時金問題(2009年10月3日ロハス・メディカル)

 出産育児一時金に関して、開始直前にバタバタと見直しが行なわれた。なぜ、こんなことになってしまったのか。事の経緯を追っていくと、泥沼にはまっている医療事故調問題と共通する構造が見つかった。厚生労働省と医療界との馴れ合いの関係が時代にそぐわなくなってきていること、それなのに依然として医療界に自律の動きは鈍いことが、改めて浮き彫りになったとも言える。(川口恭)

 「しくじりのツケを妊婦さんに負わせることになってしまい、本当に申し訳なく、我々も含めて関係者一同で謝罪する必要があると思います。大臣にも意に染まない決断をしていただいたと思いますが、それでも今回はこうするしかなかったのです」。海野信也・北里大教授は、そう語る。

 なぜ海野教授がこんなことを言うかといえば、事態を収拾すべく9月末に4日間に3回も長妻昭・厚生労働大臣と会って折衝したからだ。海野教授を大臣と引き会わせたのは足立信也政務官で、梅村聡参院議員も同席していた。

 海野教授が動いたのは、この問題に関して署名活動を行なっていた『日本のお産の守る会』から相談を受けたことと、産婦人科医会のメーリングリストに流れたある開業医の嘆きに大変に心を打たれたことと二つの理由があるという。

 その嘆きとは、こんな内容だった。--自分はお産が好きなので、ほとんど儲からない中で、家族に迷惑をかけながら細々と診療所をやってきた。でも、今回の資金繰りをすることは絶対にできない。悲しいけれど診療所を閉める--

 「分娩施設が一つなくなるということがどれだけの影響を地域に与えるか、我々は、もう既にイヤという程経験してきています。しかも、お産を続けたくなくて閉鎖するというならともかく、お産が好きなのに閉鎖するなんて、余りにもバカげている」

 9月20日ごろまで内閣の体制が固まらず誰に話を持っていけばよいか分からない中、民主党の医療マニフェストを制作した足立氏にも事情を説明していたところ、運よく足立氏が政務官に就任した。

 「長妻大臣からしたら、経緯のよく分からない話で、さらに前政権の後始末ですから、足立政務官が仕切ってくれなかったら、見直しせず突っ込んだのではないでしょうか。ただ結果から見ると、何の責任もない妊婦さんと大臣に、しくじりのツケを回すことになってしまい本当に申し訳ないと思っています」

 医療機関への直接払いを提唱した舛添要一・前厚生労働大臣の時代に、海野教授は『「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会』委員や『周産期医療と救急医療の確保と連携に関する懇談会』委員などを務めた。日本産科婦人科学会の医療改革委員長でもあり、直接払いが決まるまでの経緯を、実際に見聞きしている。

 今回は、いったい誰が何をしくじったのか。

 厚生労働省の制度設計がズサンだったことは間違いない。妊婦が多額の現金を立て替えるのは大変だろうと考えたまでは良かったが、国が代わりに立て替えるのではなく、分娩施設が立て替えるように設計してしまった。しかも、妊婦の場合は事後に出産育児一時金を受け取った段階で帳尻が合うわけだが、分娩施設の場合は営みが連続しているので、分娩取り扱いをやめない限り、立て替えは常に存在し、そのタイムラグ分の収入は失われたのと同じことになる。加えて、その失われる収入に課税される。極めつけとして、厚生労働省は、この問題を事前に知っていた

 「昨年の11月27日に関係者の意見交換会が開かれた際、助産師会の人が資金ショートの問題を指摘していました。当然、対応されていると思って安心していたというのが正直なところです。言い訳になりますけど、その後、学会に対しては全く説明がありませんでしたし」

 誤解を招くといけないが、厚生労働省が誰に対しても全く説明しなかったわけではない。5月29日に日本産婦人科医会に対して説明し了解を得た後、日本医師会、日本助産師会の合意も得ている。むしろ厚生労働省からすれば、手続きは全部踏んでおり、医療側がしくじったんじゃないかと言いたいところかもしれない。

 実際、なぜ医会がこの問題点に気づかなかったのか、なぜ現場への説明をすぐ行なわなかったのか、誰もが疑問に思うところだろう。

ここで注目しなければならないのは、厚労省がこの問題を知らなかったのではなく事前に把握していた、医療側の代表として顔を並べていた産科医会や医師会ら医療系諸団体のお偉い先生方も知っていた、しかし誰もが華麗にスルーしたということですよね。
厚労省が医療破壊をするのは今さら驚きはないとしても、一応医療側の代弁者として参加しているだろう方々がこういう行為に手を貸していたと言うことであれば、これは現場に対する重大な背信行為だとも思われるところですが、ロハス・メディカルさんではそのあたりの事情を更に掘り下げています。

〔裏・自律する医療②〕取り下げられた猶予の要望(2009年10月4日ロハス・メディカル)

 9月29日に発表された一部施設に関して直接払い制度を猶予するという妥協案は、実はほぼ同じ枠組みが9月はじめ既に厚生労働省から日本産婦人科医会に示されていた。

 遅ればせながら7月後半に始めた地域説明会を経て、現場から猛烈な反発を受けた産婦人科医会執行部が、あわてて8月21日に「3ヵ月程度の実施猶予」を厚生労働省に対して要望したためだ。今回の見直しとの違いは、保険者の意向で、猶予を受ける施設名などを誰でもアクセスできるサイト上などに表示するよう求められていたこと。医会では『名称などを周知すると風評被害が出る』から呑めないと拒否、9月8日に猶予の要望そのものを取り下げてしまった。その際、『医会が直接払いに後ろ向きな医療施設を丁寧に指導していく』と約束もしたらしい。

 業界団体のボスたちが現場に諮ることもなく密室で筋の悪い話を了承し、当然に出てくる現場の反発を抑えにかかる。医療事故調設置をめざす動きが泥沼にはまってしまった時と全く同じ構図だ。自施設の窓口表示だけでよいと最終的に妥結した結果を見れば、医会執行部は現場を抑えにかかるのでなく、もう少し粘り強く保険者などと交渉すべきだったのでないかという意見は当然に出てくる。

 医会執行部の罪は、これだけに留まらない。実は医会が要望を出していた時期、ちょうど並行して舛添要一・前大臣も問題をソフトランディングさせるべく『福祉医療機構によるつなぎ融資を無担保無利子にせよ』と指示を出していた。ところが、医会ルートの交渉が進んでいたためだろうか、官僚たちに無視されてしまった。そして医会が要望を取り下げた時点では、総選挙の結果が出ていて新たに予算措置を必要とする話はできなくなってしまっていたのだ。

 それでも、つなぎ融資がきちんと機能していさえすれば少なくとも倒産する医療施設はないし、医療施設に対して利子分を補給するなど、民主党政権が軌道に乗ってからの対応でも間に合うはずだった。ところが現実には、福祉医療機構につなぎ融資を申し込んだら断られた、もしくは必要な時までに審査が終わらないと言われたという施設が続出してしまったのだ。機構に断わられるものを、市中金融機関が貸してくれるはずがないし、貸してくれたとしても優遇金利ではない。これでは倒産・閉鎖が相次ぐことになる。

 長妻昭大臣が「意に染まない決断」をせざるを得なかった本当の理由はここにあるし、「厚生労働省に嵌められた」と産婦人科開業医たちから陰謀史観めいた声が出てくる理由でもある。

どこから突っ込んでいいやら迷うような突っ込み所満載な話ですが、産科医会にすれば陰謀云々以前にこの人達は事態に対する対処能力が不足しているのだなと世にさらしてしまったという話でしょうし、厚労省にすればやはり医療に対してはとことん悪くなる方向へ誘導する気満々なのだなと改めて知られてしまった話ということになるのでしょうかね?
強いて経緯から良い点を探すとすれば、新旧厚労相らトップがきちんとその時点でしかるべき決断を下して最悪の事態を回避しようと努力している点でしょうが、結局舛添前大臣の指示による無担保無利子のつなぎ資金融資の件も官僚に無視されたということですから、これはやはり選挙のどさくさに紛れての官僚側の思惑通りに事が運ばれたということなのでしょうか?

当然の疑問としてこうした行為によって厚労省に何のメリットがあるのかということですが、先日もお伝えしましたような周産期・救急医療の議論の中で唐突に医師強制配置論などという文言が飛び出してくるあたりからすると、不足しがちと言われる産科医を借金漬けにし囲い込むという思惑もあるのかも知れません。
もう一つはこの借金を扱う団体である医療福祉機構なる組織ですが、これが厚労省役人の天下り法人であることは周知の事実であって、先日も政権交代直前に駆け込み天下りがあったと話題になったところですよね。

前九州厚生局長が天下り 厚労省所管の独立法人に(2009年9月8日47ニュース)

 7月に退任した厚生労働省の青柳親房前九州厚生局長(56)が、同省所管の独立行政法人「福祉医療機構」の理事に今月3日付で就任していたことが8日、分かった。

 官僚の天下りあっせんの全面禁止を掲げる民主党政権が発足する前の「駆け込み天下り」との批判も出そうだが、同機構は「前任の理事が7月に辞めてしまい、補充をした結果、たまたまこの時期になっただけ」と説明している。

 青柳氏は2004年から社会保険庁の運営部長を務めていたが、07年に発覚した年金記録問題への対応の不手際から同年8月、九州厚生局長に事実上更迭されていた

 同機構は病院や福祉施設への融資などを行う法人。青柳氏の前任の理事は厚労省の元障害保健福祉部長で、郵便制度悪用に絡む公文書偽造事件で大阪地検特捜部から任意聴取され、7月18日付で「一身上の都合」を理由に理事を辞めていた

 同機構によると、8月上旬、内閣府の官民人材交流センターに求人を出し、同センターからあっせんがあったという。

記事を見るだけでもあからさまに怪しげな団体ですが、融資を申し込んでも断られたなどという話などもあるように、ここも今回の件でとことん美味しいところをかすめ取るのみで医療機関の存続などには興味がないんだろうなとは推定出来るところですから、果たして新政権がそんな独立行政法人を認めるか、ですよね。
こうした話を総合してみますと民主党政権となれば彼らも色々と身辺に不都合があるだろうと予想していた、そこへ前政権末期のドタバタの中でたまたま都合の良い話が舞い込んできたと言うことで、この機会を捉えて自らの将来の安泰を図ったのかなという見方も成り立つということでしょうか。
一方で長妻氏らをはじめとする民主党諸氏にとっては確かに寝耳に水の話なのかも知れませんが、年金問題で発揮された鋭い舌鋒をここでも存分に発揮できるようであれば、これは災い転じて新政権の大きな得点源となる可能性もあるかも知れませんね。

|

« 社会の木鐸は下ネタがお好き | トップページ | 医師養成システムは破綻寸前?! »

心と体」カテゴリの記事

コメント

小児科開業医である私にとって、医院の収入の95%ほどが2カ月先になる、というのは当たり前のことなんですが(保険診療は大体2ヵ月後に振り込まれる。しかも小児科は窓口負担が非常に少ない。もちろん、収入として、入ってくるのは2ヵ月後でも課税はその時の分として行われる)、今まで現金商売(失礼)をしてきた産婦人科開業医の先生にとっては、ここで2カ月分の収入が途絶えるのは大変痛いんでしょうね。実際には月はじめの分娩の人の収入は事実上3カ月近く先にしか入らないわけで、これは営業上大変だと思います。

でも、ここにきて一般保険診療の領域では、「レセプトオンライン化をする恩恵」として、いままで約2ヵ月後の振り込みだった診療報酬を1カ月に短縮する、という話もあるくらいですから、分娩費用の支払いも工夫の使用によってはもっと短縮できるはずだと思います。なにより、保険診療と違って、「出産した」という証明があれば、ぶっちゃけ審査も不要ですし、額面も定額ですからね。それこそ送られてきた書類を確認して、保険者に回し、一方で、分娩費用は国保、社保が即座に払えばいいわけですから。保険診療よりもはるかに事務手続きは簡単にできますから、支払いまでの期間は大幅に短縮できるはずなんです。

その辺の工夫が足らないと思いますよ。厚労省も、産婦人科医会もね。

投稿: Seisan | 2009年10月 7日 (水) 01時08分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/46410354

この記事へのトラックバック一覧です: 出産一時金問題 続報と問題点の所在:

« 社会の木鐸は下ネタがお好き | トップページ | 医師養成システムは破綻寸前?! »