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2009年7月27日 (月)

政治と業界との癒着と言えば、マスコミが大喜びで批判してきた話ですが

少し前にこんな記事が出ていましたが、ご覧になりましたでしょうか。
移植の経歴のプロ野球コミッショナーということでそちら方面に興味と関心がおありの方々には結構注目を受けた(らしい)方なんですが、立場上それなりにマスコミとの折り合いも必要でしょうに誰しも思っていることをはっきり公の場で言ってしまったのは興味深いですね。

【正論】前駐米大使(プロ野球コミッショナー)・加藤良三(2009年7月22日産経新聞)より冒頭部分を抜粋

 ■世界で稀な「成功物語」のつけ
 ≪民主国が直面する脅威≫

 故ハーマン・カーン博士はかつて、民主主義国が直面する脅威は「外からの侵攻」と「内からの浸食」であると述べた。昨年アメリカから帰国して、日本ではその一つ、「内からの浸食」が進行しているなと思った。

 まず、日本人同士の連帯感、思いやりの心が希薄になった。それと反比例するかのように、「文句」と「他人批判」によって人を「萎縮(いしゅく)」させる達人が多い。これにはマス・メディア、就中(なかんずく)テレビの責任が大きいと思う。

 或(あ)るアメリカ人の表現を借りると、マス・メディアは最早(もはや)「インフォメーション」(情報)の提供を使命とせず、「インフォテインメント」(汎娯楽化)の世界と化している。「ジャンク・フード」(粗悪な食品類)さながら、供給する側も、消費する側も、健康に悪いと知りつつお互いにやめられないでいる。

 ニュースですら、何についても中途半端な「実況放送」が多い。それを滑舌(かつぜつ)の悪い日本語で伝えられるし、文脈が分からない。「事実報道」といいながら、画面でしゃべる人間が自分の主観らしきものを混入して「世論」を「誘導」し、それに快感をおぼえている。こういうマス・メディアの状況は驚きではないが、子供染みていると感ずる。
(略)

古来人間が集まれば声が大きい者が主導権を握りがちなのは良くある話ではありますが、現代社会においては良くも悪くも最も声の大きいマスコミというパワーがいつしか世論すら左右する存在となっていることは誰しも異論のないところかと思います。
折しも重大な国民の選択である国政選挙が近づいてきていますが、こうしたものの報道においては特に公平、平等ということを意識しなければならないはずが、どうもそうではないらしいということを以前にもお伝えしたところです。
最近でもこんな事件があったようで、事実意図してのものであるとすればこれはいよいよ「第二の椿事件」かとも思わせられるような偏向ぶりと言わざるを得ないですね。

テレビ朝日、TBSが民主党の抗議に屈伏か?番組中のフリップ使用を禁止。 (2009年07月24日ブログ記事)

 テレビ朝日とTBSが自民党に対し番組出演中のフリップ使用を禁止すると通告してきたことがわかった。
 これまで野党が持ち込むフリップや局側が使うフリップを問題にしたことはないだけに、今回の急な方針展開の裏には、何か特別の思惑があるのではないか。

 ことの発端は、7月19日のテレビ朝日「サンデープロジェクト」。
 自民党の細田幹事長が、民主党の財源問題や安全保障問題を図式化したフリップを使って、岡田幹事長と激しく討論した経緯がある。
 司会の田原総一郎氏も自らフリップを使って、民主党の子ども手当の問題を厳しく追及し、岡田幹事長が答えに窮し激昂するという場面があったのだ。

 政策論争を深めるために番組中にフリップを使用するのは効果的で、視聴者の理解も深まりやすい。実際、司会の田原氏は、フリップを使って説明をした細田幹事長に「いつになくわかりやすかった」と評価したこともあるのだ。

 今回の選挙においては、民主党の政策は詰めが甘く、肝心な点をあいまいにしているなど問題が多いことから、ひとつひとつ論点を明確にした政策論争をすることこそが、国民のためになるはずだ。そのツールとしてフリップは有効なのである。

 しかし、民主党は、政策論争をしたくないようだ。
 「政権交代」のスローガンと有権者の関心を買うバラマキ政策だけで、具体的な政策論争を避けたい民主党と、政権交代を側面支援したいと考えるテレビ局側の思惑が一致した形なのではないか。

 もし民主党サイドからテレビ局に対してクレームが入り、テレビ局側が民主党の要望を飲む形で、今回のフリップ使用禁止に方針転換したとしたら、大問題である。

 こういうことでは、民主党が政権をとったならば、政権とマスメディアの関係はどのようになるのだろうか。言論の自由も、表現の自由も、すべて民主党の都合のままに規制されるということか。それを牽制するジャーナリズムはないということか。彼らが戦前の教訓を生かしきれないとしたら、日本の将来は非常に危ぶまれる。

ちなみに恐らくネタ元となったのがこちら、民主党・平野氏から自民党・細田氏宛に出されたという抗議文なんだろうと思いますが、持ち出したフリップ中に誤りがあるという抗議を拡大解釈?しての全面使用禁止ということになればこれは明らかにフェアではない話ですし、誤りがあるのであればその場で反撃する方がよほど相手へのダメージも与えられるはずなのですが。
そもそもこの種の番組でフリップも使わないというのはちょっと常識的にあり得ないところなんですが、逆にTBSやテレビ朝日らがこの使用禁止通告に対してどういう理屈をつけているのかという点に興味が出てくるところではありますよね。

ところで「民主党が政権をとったならば、政権とマスメディアの関係はどのようになるのだろうか」ということなんですが、実はこれが非常に端的に表れているのがこちらの公約ではないかと思います。

通信・放送を総務省から分離、民主が政権公約に(2009年7月24日読売新聞)

 民主党は23日、衆院選の政権公約(マニフェスト)に、通信や放送に関する規制などを所管する独立行政委員会「通信・放送委員会」の新設を盛り込む方針を固めた。

 総務省から通信・放送行政を分離・移管する。政府からの高い独立性を持つ米連邦通信委員会(FCC)を参考にし、「日本版FCC」と位置づける。

 現在の通信・放送行政は、総務省が設置した審議会や懇談会の答申をもとに、最終的に総務省が意思決定している。民主党は、国家権力を監視する役割を持つ放送局を国家権力が監督するという矛盾があると主張している。独立行政委員会に権限を移管することで、国家権力が放送に介入できない体制を整える考えだ。

 通信業界などからは、競争を促すような規制のあり方を望む声の一方で、新組織が実際に放送と通信の両方を監督できるか懐疑的な見方もある。

読売などは当事者であるだけに至って控えめな喜びの報道ぶりなんですが、このあたりはかねてマスコミ業界がこぞって主張してきたところだけに、彼らにとっては非常に大きな「飴」になるのかなと言うところでしょうか。
これだけであれば単に一方的な歓心を買っているというとらえ方も出来るところではあるんですが、どうも実際のところはもう少し双方向に密着した関係が形成されつつあるようなんですね。

民主党候補に「特異現象」 「マスコミ出身者」20人超える(2009年07月15日J-CASTニュース)

   衆院解散が約1週間後にも行われることが決定的となり、事実上の選挙戦がスタートした。そんな中、各党が公認した候補者の「ある傾向」に注目が集まっている。候補者のプロフィールを調べてみると、民主党候補の20人以上が「マスコミ出身者」。自民党の候補者に占める割合に比べて、明らかに高い。なぜ、このような現象が起こるのだろうか。

産経新聞、読売新聞、テレビ朝日など幅広い

   480ある議席を争う衆院選で、注目点のひとつが、その「出自」。各候補者が公開しているプロフィールを見ていくと、意外なことが明らかになった。自民党は、地方議会議員や官僚の出身者が多いのに対し、民主党は、マスコミ出身者の多さが際だっているのだ。

   年金問題で脚光を浴びた長妻昭氏(東京7区)が、日経BP社の「日経ビジネス」出身なのは有名だが、郡和子氏(宮城1区、東北放送出身)、小宮山洋子氏(東京6区、NHK出身)など、放送局の正社員ではないラジオのパーソナリティーなどを含めると、少なくとも23人がマスコミ出身者。宮崎岳志氏(群馬1区、上毛新聞出身)や長島一由氏(神奈川4区、フジテレビ出身)、加藤学氏(長野5区、NHK出身)など、新人候補者も多く、それ以外の候補者の出身母体も、産経新聞、読売新聞、テレビ朝日など幅広い。

   もちろん自民党の候補者の中にも、丹羽雄哉氏(茨城6区、読売新聞出身)、中川秀直氏(広島4区、日経新聞出身)、松島みどり氏(東京14区、朝日新聞出身)などマスコミ出身者は散見されるが、せいぜい「10人強」といったところ。民主党の差は歴然としている。

   民主党候補のマスコミ出身者の比率が際だっている背景について、早稲田大学大学院客員教授で日本インターネット新聞社社長の竹内謙さんは、党と候補者の利害が一致しているという点に着目する。

マスコミ出身者は、知名度などから票が集めやすい?

    「民主党に追い風が吹いているのは間違いないのですが、地方の状況をきちんとみると、組織に基礎がないことが分かります。そこで、党としては、どうしても『風を受けられる人』を探したくなる。一方、候補者の側からすれば、自民党は組織政党なので、若い人は公認を取りにくい。その結果、メディアに露出していて知名度があったり、伝えるスキルを身に付けていて、票が集まりやすいマスコミ出身者の民主党候補者が多くなるのだと思います」

   一方で、竹内さんは、マスコミ出身議員の質が変化していることも指摘する。

    「昔から、新聞記者出身の国会議員は、与野党ともに多かったんです。ただ、彼らは新聞業界に身を置いて政治を取材した経験を生かして政界に身を転ずる、というパターンでした。中には、緒方竹虎(朝日新聞社出身)のように、記者時代から政界に足を半分以上突っ込んでいる人もいました。ところが、現代ではこのような人は減少していて、自民党議員でマスコミ出身の人も少なくなっていると思います。むしろ、最近は『マスコミ出身者は、知名度などから票が集めやすい』ということが大きいのではないでしょうか」

   マスコミ出身者と政治との関係をめぐっては、3つある人事院人事官ポストのうち、ひとつが「マスコミOB指定席」だったことが批判をあびた。このポストは、衆参両院の賛成を必要とする国会承認人事で、政府は千野境子・産経新聞元論説委員長を充てる人事案を提案していたが、参院で野党が不同意。候補者をマスコミ出身者から元大学教員に差し替えることになり、1953年以来の慣例が崩れたのは記憶に新しいところだ。

実際にはその後もマスコミ系候補擁立のニュースが続いていますから、最終的には更に候補者が増えることは間違いなさそうです。
このあたりは先日自民党からの国政選挙出馬を検討していたという東・宮崎県知事に師匠である北野氏が「逆風がすごい。メディアは甘くない」と諭したということからも見え隠れするように、マスコミ業界を挙げて特定政党を支援している、対立政党の候補は容赦なく叩きつぶすという内情が現れているように感じられるところです。

マスコミ業界とはいえ自己の利益を追求するために有利な行動を選択するのは当然であるし、そのために特定政党と結びつくのが得であると考えているのであればある程度やむなきところかとも感じられる訳ですが、問題はその担ぎ上げているマスコミ関係者なるものの実態です。
いったいどういう人間が出てきているのかと思っていましたら、何とこんなびっくりな話がありました。

行政・政治 : 長野4区 民主党・矢崎公二氏出馬へ(2008年10月1日長野日報)

 民主党県連から次期衆院選長野4区への出馬を要請されていた、茅野市出身で毎日新聞記者の矢崎公二氏(49)は9月30日、都内で羽田孜党最高顧問に会い、要請を受諾する意向を伝えた。党県連は1日夜に岡谷市内で開く長野4区総支部拡大幹事会で、矢崎氏の出馬を報告する。矢崎氏は今週中にも会見を開き、正式に出馬表明する。

 矢崎氏は30日午後、羽田最高顧問と面談。出馬の意向を伝えたところ、「精いっぱい頑張ってほしい」と激励されたという。

 矢崎氏は茅野市北山出身。諏訪清陵高、慶応大商学部を卒業後、毎日新聞社に入社。東京本社夕刊編集部副部長などを務めた。

 同党の長野4区の候補者擁立をめぐっては、昨年9月に元職の堀込征雄氏が引退表明して以来、地元出身者を中心に擁立を模索してきたが難航。9月に入り矢崎氏に絞り込み、同26日に党4区総支部長代理の野沢徹司県議らが都内に出向き、矢崎氏に出馬を要請していた。(略)

いよいよ選挙が近づいてきたせいか、今や民主党長野県第4区総支部代表という立派な肩書きを持っていらっしゃる御本人のブログでも元気いっぱいに選挙活動中という感じなんですが、この方の経歴を見ると何と!例の毎日新聞デジタルメディア局の責任者だった方だと言うではありませんか!
例の毎日新聞変態記事配信事件を受けて、ようやく同社がデジタルメディア局責任者らを処分したという報道があったのが2008年6月末の事ですが、うがった見方をすればその結果社内に居づらくなった同氏が民主党の誘いに乗って出馬に応じたということなのでしょうか?
ネット上では「あの記事を配信した張本人が!」とそれなりに話題になっているようですが、いくらマスコミとの関係重視とはいえ民主党ももう少し候補者の選択ということを考えるべきではないかとも思うところですよね。

と言いますか、こうした政治と業界との癒着関係というものが平素のマスコミの報道姿勢と矛盾しないものなのか、そんな疑惑も感じられるところではあるのですが、恐らく今のメディアにはそのあたりを突っ込む人間はいないのでしょうかね。
そういえば民主党代表への献金問題追及などにもマスコミは何故かひどく及び腰だった印象がありましたが、あれはもしかして人のことなど言えないという彼らなりの自省の表れだったということなんでしょうかね?(苦笑)

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コメント

産経新聞の正論、すごいのを載せましたね。
インフォテイメント、あるいは子供じみた番組ばかり、そして視聴率至上主義で、なんでもありに一番なっているのは間違いなく産経のグループ会社TV放送局なんですが(笑)。

国会議員のマスコミ出身というのは、実は結構昔からあって、番記者が付いている政治家に引っ張られて立候補、なんてことが多かったようで、中心は新聞記者だったようです。
だから、知名度ももちろん低く、政党のしっかりした支援がなければ、当選できないし、政党側も知名度が必要なのでなく、その記者の見識を政治家として発揮させたい、というまっとうな動機がありました。

それに比べて、テレビ関係出身者は明らかに知名度を利用したい、というのが目に見えているだけにだいぶ痛いです。
たとえば、法律相談番組の弁護士で出ていた人なんて、議員として何かやっているという話が全く見えてこない。
あくまで政党の得票を増やしたい(比例区に有利)、そして議員の数を増やしたい、というだけで、政党としてその候補者を引っ張り上げて何をさせたい、候補者は何をしたい、ということがまるで論点にならない。たいてい党の公約だけを金科玉条のごとく言っているだけ。これならだれが立候補しても何も変わりません。
まあ、自民党も前回の郵政選挙では似たようなことをして、幹事長の友達のスーパーの店長さんや、平サラリーマンまで国会議員にしちゃいましたからねぇ。
どちらも立候補者選定のレベルが下がるところまで下がっている点では同じですかね。

投稿: Seisan | 2009年7月27日 (月) 12時12分

民主党政権でも記者クラブは生き続けて大本営発表を垂れ流すのでしょうか

投稿: 元外科医 | 2009年7月27日 (月) 21時46分

一応以前からの方針では記者クラブ開放という路線だそうですが、どうなりますかね?
マスコミ側としても表立って反対を唱えるロジックというのも難しいのかなとも思うところですが、さて…
http://news.livedoor.com/article/detail/4249504/

投稿: 管理人nobu | 2009年7月28日 (火) 11時02分

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