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2009年6月23日 (火)

危機転じて、これも意識改革の好機…?

本日は少しばかり医療を取り巻く状況も変化しつつあるのかなという気配を感じさせる話題を幾つか取り上げてみましょう。

さて、どこの業界でも倒産の話は多い時節ですが、不景気に強いと定評があった医療業界も今やその例外ではありません。
最近の特徴は件数もさることながら長年辛抱してきた大きな施設がついに倒れつつあるということなのか、負債額が大型化する傾向があるようですね。

倒産医療機関の負債、昨年の3倍超に―帝国データ調べ(2009年6月18日CBニュース)

 今年倒産した医療機関の負債総額は5月までに181億6000万円に上り、早くも昨年の負債総額182億2240万円に迫ったことが、帝国データバンクの調査でこのほど明らかになった。昨年の同期の負債総額は55億7000万円で、今年は昨年の3倍を超えた。

 帝国データによると、倒産した病院、診療所、歯科診療所の負債総額は、1月12億5700万円、2月1億5200万円、3月33億5600万円、4月92億3500万円、5月41億6000万円で、計181億6000万円。
 5月までの倒産件数は27件で、内訳は病院4件、診療所15件、歯科診療所8件。これに対し、昨年の同期の倒産件数は12件で、内訳は病院3件、診療所6件、歯科診療所3件だった。

 帝国データでは、負債総額が激増した理由として、大型病院の倒産があったことを指摘。「病院は10億円前後の倒産が多い」とした上で、今年は4月に民事再生法の適用を申請した平野同仁会(岡山県)の負債総額約59億円がペースを押し上げているという。今年はこのほかにも、4月と5月に20億円以上の病院の倒産が1件ずつあった。

医療の場合経営面では医師不足などの内部要因もさることながら、診療報酬に代表される政策要因の影響が大きいところですが、かねて政府としては例の「骨太の方針」なるものによる社会保障費削減政策を崩さないという構えを続けてきたのは皆さんも御存知のところかと思います。
ところがそろそろ選挙も間近になったと噂される世相を反映してか、最近では身内からも色々と異論反論が噴出しているようなんですね。
一昔前ならこうした場合「また医師会か!」といった話になってくるわけですが、無論昨今の医師会にそんな権力があるとも思えませんから、このあたり他の方面からの有形無形の圧力というものがあったんでしょうかね?

骨太の方針:素案 消費増税12%に、社会保障費削減 与党内、異論続々(2009年6月11日毎日新聞)

 ◇「選挙にならない」

 自民、公明両党は10日、政府の経済財政諮問会議が示した「経済財政運営の基本方針」(骨太の方針2009)の素案について、議論を始めた。社会保障費の削減方針や消費税率引き上げの試算に、反対論が続出。政府は23日に骨太09を正式決定する方針だが、次期衆院選のマニフェスト(政権公約)にも反映されるだけに、選挙戦への危機感を強める与党との調整は難航しそうだ。【近藤大介】

 「選挙にならなくなるのは目に見えている。この場で文言を消してくれ

 自民党の尾辻秀久参院議員会長は10日の党政調全体会議で、社会保障費抑制路線の撤回を求め、党政調幹部を怒鳴り上げた。

 骨太09は、社会保障費抑制を10年度予算でも続けると読める。07~11年度に社会保障費の伸びを毎年2200億円抑える骨太06を踏襲した格好だが、尾辻氏ら厚生族は、これでは日本医師会などの反発を招き、党の基盤が揺らぐと懸念している。

 園田博之政調会長代理は財源論があいまいな民主党との差別化を図る観点から「一つの基準を捨てることは党にとって大きなマイナスだ」と理解を求めた。しかし「関係者のアレルギーはすごい」(清水鴻一郎衆院議員)などの指摘が相次いだ。

 同日は、消費税率12%の引き上げが必要と指摘した内閣府の試算にも「選挙に関係ないから言えるんだ」(柳沢伯夫党税調小委員長)との不満が噴出。公明党政調全体会議でも「歳出改革も不明確なのに、消費税の試算を出すのは無責任だ」「引き上げは社会保障の安定のためなのに、財政健全化にすり替わっている」などの慎重論が続いた。

最近はいろいろなところで積極的な財政支出が目立っているかなという感があるのですが、その中で医療については緊縮を継続するとなればこれはこれで明確なメッセージとなるのは確かですよね。
特に地方自治体レベルでは今や医療の安定的な確保ということは票に直結するわけですから、この状況でなお社会保障費削減となればそれは各代議士の皆さんの国元も危ないという話になりかねないということでしょうか。
その結果としていささか風向きも変わってきたということなのか、こういう話になってきたようなんです。

自民党総務会が「骨太の方針2009」の了承を見送り=笹川総務会長(2009年6月19日ロイター)

 [東京 19日 ロイター] 自民党総務会は19日、社会保障関係費抑制をめぐる意見対立が収まらず、政府の経済財政運営の指針となる「骨太の方針2009」の了承を見送った。終了後会見した笹川堯総務会長が明らかにした。

 問題の個所は2010年度予算編成に関する「『基本方針2006』を踏まえ歳出改革を継続」の文言。厚労族が社会保障関係費増の年2200億円抑制は限界だとして、分野別の削減目標を定めた「基本方針2006」の削除を迫っている。これに対して保利耕輔政調会長は総務会でも「2006の基本精神は外せない。2200億円は政治生命をかけてもきっちり支出する」と応じたが反発は収まらす物別れとなった。

 政府は23日の経済財政諮問会議に「骨太の方針2009」を諮問・答申し、その後できるだけ早い時期の閣議決定を目指している。

 与党の機関決定は閣議決定事項の前提となるため、笹川会長は来週22日に緊急総務会を開き「円満に軟着陸させたい」と述べた。しかし、衆院選を目前に控え、自民党執行部と厚労族などとの対立は深まる一方で、なお紆余曲折が見込まれる。

余談かつかなり暴論ですが、個人的にはむしろこの際2200億と小さいことを言わず思いっきりな大鉈でも振るってみて、どこかの人の決めセリフであった「自助努力」なるものを追求してみるのもいいかなと思っているんですけれどもね。
医療が崩壊するとか崩壊したとか言う現象があって、その根本原因として質的、量的な需給のミスマッチがあるとするならば、今以上の金なり人手なりをつぎ込むことはあくまで対症療法にしか過ぎないというのが道理であって、大元であるところの天井知らずの需要の増加、医療に対する要求水準の高騰というものを何とかしないことには話になりません。
ことに50点を60点に引き上げるといった段階と比べて、80点を90点に、あるいは90点を95点に引き上げることにどれだけの労力を要するかということを考えれば、そろそろ「これくらいでもういいんじゃない?」という線引きがあっていいはずですし、それを決断するのは出資者であり利用者でもあるところの国民であるべきでしょう。

既に国民皆保険制度も導入されて久しいですが、その歪みあるいは沈滞といったものは年々明らかになってきているわけで、これに現場が無理に無理を重ねて何とか対応してきたのも最早限界といった感があります。
無理の上に無理を重ねた状態を前提とした小手先の改善ではなく、今後も末永く無理なくやっていけるシステムを構築するにはどうしたって利用者である国民の天井知らずの期待値を一度リセットする以外に需給不均衡を何とかする道はなさそうですし、その点においてシステム自体の崩壊という外圧は国民の意識改革の大きなきっかけになりそうだとも言えるわけです。
実際に各地で不要不急の医療機関受診の自粛といった住民運動がようやく表立って出てくるようになってきましたが、まさにこうした利用者自身の変化こそ待ち望まれたものだったのではないかと思いますね。

遠からず混合診療も導入され民間保険会社が医療分野に大挙して参入してくるという更なる外圧が出てきそうですが、そろそろ最低限万人に保証されるべき医療水準とはどんなものなのかということを国民が我が事として議論していくには良い時期なんじゃないかと思います。
入院一日1万円までは出る保険なら保険料は安上がりに済む、それでもちょっとした重病になれば1万円じゃ足りないかも知れない、それならリスクに備えてもう少し普段から保険料を負担しておくべきか、それともそうなったら寿命と割り切るべきなのかといった話題は、子供の教育に幾らかけようかとか金融資産をどう分散しようかといった話題と同様に当たり前に夕食の場で議論されてしかるべき身近な問題だと思いますね。
ちょっとした電化製品や車一つ買うのに見積もりを取らずにはいられないごく普通の庶民が、ちょいと気張れば月々何百万以上のお金が普通にかかる医療に対しては「何でも出来るだけのことをお願いします」などと他の業界ではあり得ないリクエストをしてしまう、世間離れした医療業界の特異性を是正し正常化するためにも良い機会かなとも思うのですが。

ま、そうした余談はともかくとして、医療業界の正常化という点で見ても良い傾向だなと思うのは、近ごろではハイリスクローリターンの場所からは当たり前に人が逃げていくようになってきているということです。
例えば今どき外科医のなり手などどこにもいないという話がありますが、これなどもマゾや奴隷志願者でもない当たり前の感覚を持った人間であるなら当然の結論というべき話ですよね。

<取材メモ>減りゆく外科医(2009年06月18日九州企業特報)

 昨今、小児科医や産婦人科医の不足が言われて久しいが、同様に医療の世界で問題視されているのが、いわゆる「一般外科医」の減少だという。
 厚生労働省の統計によると、1980年代後半から明らかな減少傾向を続けており、02年には2万3,868人だった一般外科医は、06年までに2万 1,574人と約10%も減少している。日本外科学会の新規入会者数もあわせて減少しており、同学会では2018年ごろには新規の入会者がゼロになると試算している。
 外科志望者が減っている理由は、「労働時間の長さ」「医療事故やそれに伴う訴訟リスクの高さ」など。日本外科学会が06年に行なったアンケート調査では、外科医の週平均労働時間は59.5時間、病院勤務者に至っては週平均68.8時間の勤務に及んでいることがわかっている。また訴訟リスクについても、 05年度内に発生した医療訴訟1,032件のうち、産婦人科の11.5%に次ぐ9.6%が外科の訴訟であり、ともに外科医療現場の過酷さを示している。あわせて、頻発する医療訴訟を恐れ、リスクの低い診療や検査、処置を選択し、またハイリスクの患者の診療を避ける傾向、いわゆる「防衛医療」が増えているという。
 新規に外科医を志す人が減っていることについては、
 「今は以前のようなストレート研修ではなく、スーパーローテーション研修(最低でも内科、外科及び救急部門(麻酔科を含む)、小児科、産婦人科、精神科及び地域保健・医療の研修をそれぞれ1カ月以上行なう)が行なわれています。この段階で外科の厳しい現場に接して、外科医になることを避けている人が増えているのではないでしょうか」(福岡市内の開業医)。
 今年3月に起こった東京・愛育病院の指定医返上問題が示すとおり、医療の現場と医療制度改革を強行に推進する政府との乖離は時間を追って広がる一方である。「このまま外科医が減れば、例えば急を要するような手術でも長期間の待機を余儀なくされることが恒常的になる可能性もあります。一方で、どうにかしようとフル回転で頑張るお医者さんには、違法労働だとして労働基準監督局から指導が入る。放っておくと、日本の医療は本当に完全崩壊してしまいます」(前出の開業医)
 このままでは医師の負担が増えるだけ。誰もが安心して医療を受けられる医療制度の見直しが望まれる。

また余談なんですが、こうした記事を見ると「いや待て、医者がきついからやめるなんて言っていいのか」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、社会的に必要とされるものであるなら需給のバランスに従って相場と言うものが形成されてくるのが当たり前のことで、これがこと医療に関しての話となると突然「医師としての使命感はどうした」なんて話になってしまうのは妙だなとは思いませんか。
無論そうした「非常識」が成り立ってきたのはその方が安上がりに医者を奴隷労働させられて金銭的にお徳だったという歴史的経緯があったのも一因ですが、その結果どういうことが起こったのかと言えば、「お医者サマ」などと呼ばれていた世代の古い医者のセンセイ方の世間常識から斜め上方向への逸脱ぶりを見てみれば理解出来るのではないかと思うのです。
実のところ今の時代にあってはきつい上に見返りもないのに一生懸命働いてしまうような世間ズレした感覚の持ち主ばかりが医療業界に集まってくることの方が本当は患者にとってはよほど大きな問題だということを、まず患者の側がしっかり認識しておく必要があると思いますね。

例えば皆さんの周囲にも「目的があるからどんなつらく苦しいことでも耐えられるんだ」なんて一昔前の少年漫画の主人公みたいな人、時々いますよね。
並みの人間だったら「もう限界、勘弁して」と逃げ出すようなきつい状況でも耐えきってしまう、それは確かに凄いなと尊敬の対象になるべき人なんでしょうが、やはりそういう人もそういう感性も圧倒的に社会的少数派であるのも事実なんですよ。
それなのに皆さんの職場がそういう「24時間頑張れちゃう人」が働いているんだという前提でスケジュール組み立てられていたとしたら、頑張れないその他99%の人たちからすると「あれ?何か変だぞ、困ったぞ」って話になっちゃいますよね。
もしそんな職場があったとしたら、その求人に応じられる人間なんていうのは極めて限られた特殊な人たちに限定されてしまうだろうとは誰にでも判る話で、医療現場の現状がまさにそれなんですが、それ以上におかしな問題がこうした職場には発生してきます。

一例をあげるなら、ごく平凡な市民の感覚からすれば、幾ら「命がかかっているんだからこれくらい我慢できるだろ!」と言われたところで、やっぱりごっつい胃カメラをしんどい思いして飲むなんて誰だって嫌ですよね(苦笑)。
それが大多数の人間が当たり前に持っている「普通の感覚」というもので、人間が健康に生きていくのに痛覚が必須であるのと同じくらいに社会生活が円滑に回っていくためには必須のものなのです。
ところが世の中には変な人たちが濃いめに集まっている場所があって、「いや胃カメラは太い方が視野も広いし操作もしやすいからいいぞ」「見落としがあるといけないからもっと色々な機能をつけよう」と、やたらごつくて重装備なカメラばかり次から次へと開発しては「さあ飲め。健康のためなんだからこれくらい耐えられるだろ?」と迫ってくる。
いやもちろん全てごもっともという正論ばかりなんですが、それってやっぱり正しい間違っている以前に世間と感覚がずれてるってことは少なくともやってる当人達は自覚しておかなければならないと思いますし、その他大勢の普通の人も「いやそれはやっぱきついですよ」と感じるのが正常な反応なんだと胸を張って良いんだと思うのです。

こういう目的のためにどんなことでもやってしまうし、正しい目的のためなら他人も文句を言わずつき合って当然と言う感覚が業界内では当たり前の主流派ということになってくると、「いや胃カメラってやっぱ細い方が楽だし良いんじゃね?」なんて世間的にはごく普通の感覚はなかなか通用しないということになってきます。
最近では鼻から通す細い胃カメラが出来て楽で良いなんて患者さんに人気がありますが、あれなども診断能力としては一昔前の安ものカメラ以下といった程度のものですから「最近は胃カメラも進歩したねえ」なんてトンでもない話で、言ってみれば三脚付きのクソ馬鹿でかいカメラを担いできたプロカメラマンがポケットサイズのコンパクトデジカメに持ち変えるくらいの「退歩」ですよね。
それでも病変をきっちり発見し正確な診断をつけ正しい治療を行うという目的のためには手段を選ばず邁進してきた医療業界が、やっと世間並みの感覚に基づいてそうした偉大なる退歩を受け入れるようになってきた、その意味は決して小さなものではないと思いますし、少なくともそれは「良いこと」であるという感覚をこそこれからの医療業界は大事にしていかなければならないと思うんですけれどもね。

思いっきり余談はそれくらいにして、今や医療も一昔前の「最後の看取りにだけ呼ぶ特別な存在」などではなく至って身近な(24時間365日応需という過剰なコンビニ化の進展もまたそれはそれで問題となっていますが…)存在であり巨大な内需を喚起する重要産業ですから、ごく当たり前の感覚を持っている普通の人間にしかこなせないような特殊な業界であってもらっても実際のところ困るわけです。
その意味ではこの状況を利用して外に対しては「いやうちも今すっかり崩壊しちゃってるから、これ以上は無理」と供給制限をかけながら、内に向かっては大がかりな組織改革を進めていくには絶好のチャンスでもあるとおもうのですが、そうした状況で出てくるこのニュースが少しばかり面白いかなと思ったので紹介しておきます。

外科医不足解消へ、有志らNPO発足( 2009年06月22日MBSニュース)

 このままでは医療は崩壊する。年々深刻化する外科医不足を何とか解消しようと、大学医学部の教授など医療関係者や財界の有志が立ち上がり、NPOを発足させました。

 「若い医師が外科を選ばなくなっている。10~15年経つと、日本ではがんの手術ができなくなるのではないか」(NPO「若手外科医を増やす会」松本晃 理事長)

 1996年から8年間で医師の総数はおよそ12%増えたのに対し、外科医はおよそ2%減っています。また、外科医を志望する人は1980年代後半のおよそ6割にまで、激減しています。

 こうしたデータなどから、外科医になろうという若者が確実に減少しているとNPOは指摘。診療報酬における外科の技術料の大幅増額を行政に求める一方、小学生以上の子供たちに外科医の魅力を伝えるなど、国民へのアピールも進めていこうというのがこのNPOの大きな狙いです。

 「これからは介護・医療ロボットなど、(医薬を変革するのは)薬よりも医療機器」(参議院議員・医師・弁護士 古川俊治 理事)

 待ったなしの状態だけに、NPOでは、欧米のように看護師などの役割を拡大させて医師の仕事の軽減を図ったり、ロボット手術や内視鏡手術など医療機器の導入までも視野に積極的な対策をとっていきたいとしています。

一見するとまたこの手の話か…とも思えるような今どきありふれた記事なんですが、よくよく見ますと「財界の有志が立ち上がり」云々というところが目新しいところですかね。
具体的にどんな有志だったのかは記事からは判りませんけれども、この文脈で財界が登場してくるとなればやはり医療機器絡みの業界ということになるのでしょうか?
今まで財界と言えば医療崩壊の影の主犯みたいに言われてきたようなところがありますが、こうしてみると一口に財界といっても必ずしも世の中奥田氏御手洗氏みたいな方々ばかりでもないんだなと感じさせる話ではあります。

医療でもどの分野でも同じことですが、大抵の人間には何かしら取り柄というものがあるもので、バサッと切って開く一般外科として到底使い物にならなくてもマイクロサージャリー(顕微鏡を覗きながら行う微細な手術)ではとんでもない力量を発揮するといった人間もいるわけです。
そして何かしら業務の一部でも分担してくれる人間がいれば残りの人間は今までよりも楽が出来るわけで、そうするともう少し頑張ってみようかという気力もわいてこようかと言うものですよね。
その意味では今まで「こいつ体力も根性もなさそうだし、外科は無理かな」と思われていたような人間の中にも思いがけない逸材が隠れているかもですが、まずそうした人間の自分は外科向きではないという思いこみを何とかするところから始めないと勧誘も思うに任せませんよね。

子供にアピールしていくというのが有効なのかどうか現時点では何とも言いかねるところですが、単に内部の人間だけで集まって幾ら正論を叫んだところでどう しようもないということはそろそろ骨身に染みて良い頃ですから、こうやっておよそ縁遠いところまで幅広く巻き込みにかかってみるというのは一般論としてア グリーですね。
幸いにして外科医というのはドラマやら漫画やらでもやたらと主人公になって出てくるくらいに知らない人たちへのイメージだけは良いわけですから(苦笑)、国民へのアピールという点でこの長所を生かさない手はありませんよね。

かつてスポーツ漫画が流行るたびにそのスポーツの競技人口が上がったなんて話もあるくらいですから、いっそNPOの取り組む仕事第一歩として完璧な医学的考証を行っていながら無茶苦茶外科医が格好良いというドラマなりでも作って更なるイメージ向上を図るというのも良いでしょう。
それも「どうせい外科医なんて体力勝負の体育会系脳筋馬鹿ばかりなんだろ?」(失礼)なんて不当な誤解と偏見をひっくり返すのはもちろん、無茶苦茶な設定で突っ込み所が多すぎてどこから突っ込んで良いやら迷うという昨今多いいい加減な作り話ではないホンモノを作り上げられるようなら、モノの判った人間から相応の評価は得られそうな気がするんですけどね。

何にしろ国民にしろ医療従事者にしろ、どんどんと意識を変えていかなければならない時代であるし、変えていくのに良いきっかけが幾らでもある時代と考えてみれば、案外医療崩壊という現象とも楽しくつき合っていけるかも知れないかなと思うわけです。

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コメント

社会保障費の削減維持という提言に与党内からも反発が起こるのは当たり前なんですが、例によって姑息策を出しますよね。
「名目上2200億円を減らすが、その分は緊急対策で補てんする」
ですよ。

相変わらず、根治療法を行わず、姑息的対症療法でなんとかなると思っているのが金融おまとめ大臣らしいですね。

ああ、もちろん、「診療報酬は下げ」て、お上のケツをなめる病院には「補助金を恵んで」やる、という構図なのはミエミエなんですがね。

投稿: Seisan | 2009年6月23日 (火) 10時46分

ま、社会保障費を減らすのはやめましょうというだけで増やそうという話でもないですし、そのうちたかだか1/3を占めるに過ぎない医療費を増やすなどと言っているわけでもないわけで…選挙後が楽しみですかね。

投稿: 管理人nobu | 2009年6月24日 (水) 11時08分

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