« 救急医療関連の最近の話題 | トップページ | 今日のぐり「夜寿司 津高店」 »

2009年4月18日 (土)

続・マスメディアに求められる資質

前回に続きましてマスコミネタです。
春の新聞週間も終わってしまいましたが、相変わらずメディア絡みの話題には事欠きません。
先日は例の調書漏洩事件で精神鑑定医が有罪判決を受けるという一件がありましたが、これに対してマスコミ各社が結構熱心にコメントを出していますので紹介してみましょう。

調書漏えい判決 裁かれるべきは出版の倫理 (4月16日付・読売社説)

 奈良県の放火殺人をめぐり、加害少年の調書が漏洩(ろうえい)され、単行本に引用された事件で、秘密漏示罪に問われた少年の精神鑑定医に対し、奈良地裁は懲役4月、執行猶予3年の判決を言い渡した。

 報道目的で調書を提供した取材協力者であっても、医師としての守秘義務を、より厳格に課した司法判断である。

 秘密漏示罪は、医師や弁護士らが職務上知り得た情報を不当に漏らした場合に罰せられる。

 被告側は、治療を目的としない鑑定医は、罪が適用される医師ではないと無罪を訴えた。「少年には殺意がなかった」ことを公にするという正当な目的があったとも強調した。

 判決は、医師を前提として鑑定人に選任された以上、医師の業務としての鑑定だと判断した。

 鑑定医が調書提供時に立ち会わず、閲覧も自由にさせたことを重視し、「プライバシーの配慮や提供手段に相当性を欠き、鑑定医として公私混同」と批判した。

 取材への協力であっても、情報提供の仕方が、あまりに安易で軽率だった点は否めないだろう。

 しかし、今回の事件で最も問われるべきは、フリージャーナリストの著者や出版した講談社の裏切り行為にあろう。

 直接引用はしない、原稿は事前に見せるなどと、鑑定医に約束しながら、それを反故(ほご)にした。被告側は「情報の詐取だ」と著者らを非難している。

 取材協力者との信頼関係に基づく報道がメディアの基本だ。情報の取り扱いに慎重さが求められる少年事件なら、なおさらだ。

 著者側は共犯に問われなかったとはいえ、道義的責任は重い。

証人出廷した著者が、情報源を明かしたことも大きな問題だ。被告が認めたとしても、情報源の秘匿はメディアの鉄則である。

 証言拒否罪を恐れたと受け止められれば、メディア全体に対する信頼を失いかねない。

 情報源のみならず、社会の信頼を維持するためにも秘匿する姿勢を守るべきではなかったか。

 秘密漏示罪での司法判断は異例だ。今回の捜査を、言論・報道の自由に対する不当な権力行使とする批判がある。

 取材協力者に萎縮(いしゅく)効果をもたらしかねない点は極めて残念だが、興味本位の出版が、自ら権力の介入を招き入れたといえる。

 情報源が有罪になるという今回の判決を機に、メディアの基本原則の徹底が求められる。

ま、他人事であれば筆致が厳しくなるのはいつものマスコミの行動パターンではありますが、まずこうした記事を書きながら一度鏡をのぞき込んでみるといった行為も求められるのではないでしょうか。
しかしこの一件、口約束で鑑定医を騙した挙げ句調書を盗み撮りして丸写し出版するという暴挙に及んだ件のジャーナリスト・草薙厚子氏の方は結局無罪放免ということで、何とも後味の悪い思いと共に釈然としない印象が残った事件ではありました。
被告である鑑定医は後に「見せる相手を間違えた」と語ったそうですが、自らの思想・信条を公のものとしたいがために草薙氏を利用して社会的にも認めがたい秘密漏洩という行為に及んだとも言われる御仁だけに、この件に関しては正直どっちもどっちではないかなとも思いますが。

一方でマスメディアの誤報あるいは捏造、偏向報道ぶりは最近ますます磨きがかかっているとも噂されているようです。
各社とも以前から囁かれる経営難にこのところの不景気によるスポンサー収入激減といった問題が重なって青息吐息、すでに互いの食い合いすら始まっているとも言いますが、貧すれば鈍すると言うくらいでもはやなりふり構わず刺激的な内容で目先の数字を追いかけているということなのでしょうか?

先日の皇室行事で麻生首相がまた誤読をやらかした!と各社が喜び勇んで報道した件ですが、その後結局誤読でも何でもなかったと言うことが判明しました。
質量共に通常のレベルの羞恥心というものを持っている人間であれば穴があったら入りたいと思ってしまいそうな大失態ですが、そうでなくとも他人の誤読を天下の一大事であるかのように大騒ぎするくらいですから自らの誤報に対してはそれ以上の厳しさで襟を正すのが当然だろうと思います。
ところがなんと謝罪すらせずに黙って記事を削除するにとどめる、さらには開き直りまでするという呆れるばかりの態度を取っていると言うのですから、これには何かしら違和感を覚えずにはいられません。

TBS社員、「弥栄」で麻生首相を罵倒→「いやさかえ」であってると指摘されても謝罪せず(2009年04月12日痛いニュース)

投稿者 WEB多事争論編集委員 吉岡弘行
>2月にこのサイトで「新聞を読まない首相について」というテーマでメディア論を取り上げました。
>10日の天皇・皇后両陛下のご成婚50年で、麻生首相は三権
の長を代表してのお祝いの言葉でまたもや失態を演じました。
繁栄を意味する「弥栄(いやさか)」を「いやさかえ」と言い間違えたのです。
>宮殿の「松の間」で両陛下の前に一歩進み出て、紙を見ずに祝辞を述べたのですが、
国のトップが国民の象徴に対してこれでは情けない限りです。
>歴史的な誤った日本語事例として残ってしまいました

→「いやさかえ」であっているのでは?と指摘される。

>弥栄を「いやさかえ」とも読むことを初めて知りました
>実際に目撃したのはこれが初めてだったもので、少々きつい物言いになってしまいました。
>しかし茶の間で観た方々は、何かしら違和感を持ったのは事実ではないでしょうか?
>まあ、それはさておき麻生さんの部分はこのツリーの本旨とははずれていますので、本来のテーマについてご意見をお寄せ下さると幸いです。
ttp://www.taji-so.com/weekly_souron/bbs.php?all=790

吉岡弘行。1963年島根県松江市生まれ。一橋大学法学部卒業後、1988年TBS入社。
報道局社会部、『筑紫哲也ニュース23』編集長、『ニュースの森』編集長などを経て、
現在、編集部副部長。『WEB多事争論』編集委員。

誤報・捏造で自国の総理を侮辱するといった話であればまだ国内に恥をとどめていられるという点で救われる部分もありますが、これが他国との関わりとも絡むことになりますと大変です。
先日は新聞週間とも絡めてNHKの偏向報道に台湾の人々が怒り心頭という話題についても紹介させていただきましたが、この件について早速抗議の声が上がっています。
これなどは実際の取材を受けた台湾の当事者の怒りの声を確認していなければ妙な思想に固まった連中が勝手に吼えているくらいにしか見えない話ですが、ブロガーの地道な取材活動がNHKという巨大な組織の闇を暴いたという格好ですね。

台湾を取り上げたNHK番組に抗議(2009年4月17日なる台NEWS)

17日の中央通信社の報道によると、5日放送されたNHKの番組『ジャパンデビュー』1回目の『アジアの一等国』で、日本初の植民地として台湾が取り上げられたが、これに対して番組内容が偏っていて台湾人が反日のような印象を受けると日本人が抗議しているとともに、番組に登場した台湾人が取材内容のうち特定の部分しか放送していないと怒りの声を上げている
金美齡・前総統府国策顧問は、週刊誌『週刊新潮』の最新号で「偏向した番組の一語に尽きる。まだ日本は自虐史観から抜け出していない」などと批判。番組のなかで、台北第一中学(現在の建国中学)在学中に数少ない台湾人として日本人から差別と偏見を受けたと語った柯德三さんは「取材時に日本統治はプラスの面が50%、マイナスの面が50%であると強調したが、日本統治を批判した部分だけが放送されたのには驚いた」などと話しているという。また日本李登輝友の会(小田村四郎会長)もNHKあてに抗議声明を出している。

Nスペに「李登輝友の会」が抗議声明(2009年4月10日IZA)

 NHK総合テレビが5日に放送した「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第1回『アジアの“一等国”』」の内容が偏向していたとして、日本李登輝友の会(小田村四郎会長)は10日、福地茂雄NHK会長あてに抗議声明を出した。

 番組では、日清戦争後の日本による台湾統治について、一等国を目指して統治の成功を海外に誇示したものの、日台間の格差と同化という矛盾を抱え、やがて皇民化運動で日本文化を強制した-などとした。

 この放送に対し、声明は「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で番組を制作することは、公共放送として許されるべきではない」とした。

 NHK広報局は「歴史を振り返り、未来へのヒントにしたいという番組の趣旨を説明し、理解していただきたいと考えています」としている。

偏向を未来へのヒントにしたいとはNHKも妙なことを言うものですが、この件についても日台友好に大きく水を差したNHKがどのように責任を取るのかも注目していきたいところです。

昨日も少しばかり取り上げました杏林割り箸事件の二審判決ですが、さすがギネスブックにも登場したという世界のみのもんた氏ともなれば放置できるような話題でもなかったようです。
氏の「朝ズバ」では以前からこの裁判に関して非常に熱心に取り上げてきた経緯がありますが、これについては「ある町医者の診療日記」さんで詳しく取り上げておられるので、そのまま引用させていただきましょう。

朝ズバのお涙頂戴ショー2(2008年2月13日”ある町医者の診療日記”記事より)

昨日、割り箸訴訟の、民事の地裁判決があった。被告側の完全勝利のようです。
その関係でしょう、朝ズバが長い時間を当てて放送していました。
今回も病院に出る前の慌ただしい中で見たというものですが、それでも内容は、報道とはとても言えない、ただのお涙頂戴のショー、それも二流、三流の全く下らないものだったというのはよく分かった。

報道番組ってのはどうあるべきなんでしょう?
間違いのない事実を、時間の許す限り詳しく、そして分かりやすく提示し、それに関係した専門家の解説や意見を、できれば複数付け加え、最後に少しは報道局の主張を入れる(これはキャスターに述べさせる)、こういうのが報道番組だと私は思うのですが、この朝ズバはまさにショーにしか過ぎない。それも先に書いたように低級なショー。
原告の家族の映像が少しはあってもいいとは思うが、これは最小限とすべきものでしょう。それを延々と流し続け、時々恨み辛みを述べさせる。さらにCMを挟んでも同じような映像を続けるってのは、いったいどうなっているのか。よほど時間を埋められなかったのか。
こんなのは、報道すべき「事実」ではない。

これは裁判事例の報道なんですから、報道すべき「事実」は双方の主張やその根拠となる証拠でしょう。これらは裁判を取材していたら入手可能なはずです。また判決文も視聴者に分かりやすく放送すべきものなのに、みのもんたがほんの少しだけ、申し訳程度と言っていいくらい述べただけ。それも、原告側に一方的に偏ったもので、とてもじゃないが、これでは「事実」とは言えない
解説を加えるべき専門家も、呼ばれていたのが由井なんとかという「医療ジャーナリスト」。この手の番組らしく、この専門家なる人も医師ではない、いつもの「自称」医療ジャーナリストでとても専門家と言えるようなしろものではない。発言内容も素人そのもので「当時の医療水準では診断治療ができないから無罪にしたと判決で言っているが、この判決を他の一生懸命頑張っている救急医が聞いたら、がっかりするだろう」って、何をトンチンカンなことを言うのか、あきれてものが言えなかった。他に、弁護士らしい女性のゲストがいたのですが、この人も裁判の一般論を述べるだけだった。そもそも、どういう裁判かというのさえこの人は知らなかったのでしょう。
そして、最後にみのもんたが「素人でも割りばしが脳にささったって思いますよね」って、思わず「アホか!」と言ってしまった。この事例がどれほど希なものなのか、どれほどあり得ないことが重なったものだったのかというのが分かってない、まさにど素人のタワゴトです。

これで報道番組と言えるのか?

こんな番組が成り立つ国、日本。
先が思いやられる。

ショーどころか偏向番組だったんだ!!>朝ズバ (2008年2月23日”ある町医者の診療日記”記事より)

割り箸訴訟判決があった日のTBS系列の番組「朝ズバ」を、私は朝ズバのお涙頂戴ショー2で「低級なショー」だと非難しました。
(略)
ところがです。
この番組、ショーでさえなかったようです。
民事訴訟の一方だけに、それも不当に偏った主張を垂れ流した偏向番組だったのです。

2月13日の放送で呼ばれた「自称」医療ジャーナリストなる油井某なる「専門家」は、この民事訴訟の原告を支援している人間だったのです。
こういう人間を、さも中立的な立場かのごとく発言させるとは、これで報道番組と言えるでしょうか?
民事訴訟における一方の側に立つ人間に、一方の側の主張を述べさせる。そんなことを、第四権力たるテレビ局がしてよいのでしょうか?
それも報道番組を、実質はショー番組だろうが、報道と自称している番組で。

私はこの事実を、ちょくちょく訪問させてもらっているブログ出物腫れ物所嫌わずのエントリー「割ばしがキズつけたのは脳かハートか」で知りました。

ブログ主の最凶さんも「とくにTBSじゃ判決当日のニュースで、両親のいい分ばっか時間をかけて、杏林側のコメントの後には「などと言っている」と敵意むき出し。」と書かれている。裁判の一方の当事者に肩入れしていると。
そのエントリーで、先のような解説を加えた自称「医療ジャーナリスト」、油井香代子という人らしいのですが、この人のことを書かれているのですが、それを見て、私はびっくりしました。
-----(ここから引用)-----
 んでもってコメンテーターのわりにはヤケに両親の肩を持つなーと思って調べてみたら、なーんとなんと、伊藤の隼ちゃんが主催していて、ばっちし両親を支援している市民団体「 医療事故市民オンブズマン・メディオ 」のシンパじゃん。つーことはぜーんぜん中立の立場じゃないじゃん。もっちろんニュースの中ではそんなことには一言も触れちゃ―いません。
-----(引用、終わり)-----

また、本も書いているようで、、、
-----(ここから引用)-----
 ちなみにこのオバハン、著書の「医療事故ー医者の奢り患者の怒り」(双葉社)のなかじゃ、実際には未発見の折れた割り箸を「後に警察の捜査で園庭の土の中から発見されている(P84)」なんて書いてるし。
-----(引用、終わり)-----

これが事実なら、裁判の一方の側のためなら平気で嘘をつく、本にも書くという人物ってことになります。
これが事実だとしたらとんでもないことです。
それで、コメント欄で最凶さんにお尋ねしたところ、、、
-----(ここから引用)-----
「医療の良心を守る市民の会」ってとこでは、両親とともに発起人に名を連ねているっつーこともわかりました。れっきとしたお仲間ですね。
http://ryousin.web.fc2.com/index.html
-----(引用、終わり)-----

とのこと。
本も書いている、会のメンバーでもある。
こうなれば間違いない、この油井某なる人物は、裁判の一方の当事者であるこの両親の支援者です。
こういう人物を発言者として登場させ、この裁判がどういうものかと客観的に解説する専門家かのように発言させることは、報道番組はもちろんのこと、ただのお涙頂戴のショー番組であっても許されないことです。これではショーでさえない、あきらかな「偏向番組」であり、マスコミとして自殺行為です。

なお、この油井某という人物、どうも胡散臭い。
日本自然治癒医学協会の理事。
そこで「医療ジャーナリスト」と名乗っているけど、どこが「医療」か。
単なるトンデモさんじゃないか。
それも、「自然」という言葉で人を誘って金儲けしている者達のお先棒を担いでいる。
こういう人物を、さも「専門家」のように紹介し、公共の電波を使って発言させたテレビ局の責任は重大です。

これほどの高い見識をもつみの氏だけに、通りすがりの何らの罪なき一般人の方々に対しても容赦はありません。
普通の人間がこんなことを公共放送で言ってしまうと大変ですが、平素から高い見識に基づいた発言を行っていると時々見識が高すぎてしまったとしても他人を侮辱したなどと罪に問われることはないということのようですから、我々凡人もみの氏を見習って平素から自らを高めるべく努力していかなければならないということなのでしょうね。

「朝ズバッ」損害賠償判決 生中継の在り方見直しか ( 2009年4月15日J-CAST)

   朝の情報番組の生中継でプライバシーを侵害されたとして、会社員が放送局側に損害賠償を求めていた裁判で、放送局側敗訴の判決が下された。テレビ報道では、生中継という手段は必要不可欠だとも言えるが、この手法は「禁じ手」になってしまうのか。

『強引すぎる』と言われてもやむを得ないでしょう

   問題とされたのは、2007年1月11日にTBS系で放送された情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」。この日の番組では、外資系金融機関社員の男性が妻に殺害された事件の現場マンション前から生中継を行った。中継をしていたアナウンサーは、現場近くでゴミ収集作業中だった男性に取材をしようとしたが、男性はこれを拒否。男性は「これ、テレビに出るんですか」と質問し、アナウンサーは「映さないように配慮します」と応じたが、スタジオで司会をしていた、みのもんたさんは

「映っちゃってるよ、もう十分」

と発言。また、

「(事件の容疑者が)手首を生ゴミと一緒に出したってことは、この収集車が集めに来てるわけ?」

とも話した。

   このやりとりに対して、男性側は「撮影を拒む原告(男性)をあざ笑った。遺体の一部を運んだかのような印象を与え、被害を受けた」として、TBS(現:TBSホールディングス)と、みのさんに対して1100万円の損害賠償を求めて提訴していた。

   09年4月14日に東京地裁(須藤典明裁判長)であった判決では、みのさんについては「侮辱する意図はなかった。番組編集権もない」として賠償責任は認めなかったが、TBS側については「取材を拒んだ男性を特定できる形で中継した」として、肖像権やプライバシーの侵害にあたるとして、120万円の支払いを命じた。

   現場からの生中継はテレビの報道番組にとっては不可欠な存在で、これをめぐって訴訟を起こされるのは異例だ。だが、今回の判決について、名誉棄損訴訟に詳しい梓澤和幸(あずさわ・かずゆき)弁護士は、

    「事件自体を報道する場合や、事件と直接関連するものであれば、公共性が高まるので、関係者が映るのはやむを得ない面があります。ただ、今回の原告男性は事件と関係なく、公的な関心事だとは言えません。明確に撮影を拒否されている以上、(生中継は)違法とされても仕方ありません。映される側からすれば、生放送は後で編集する余地もない訳ですし、局側は『強引すぎる』と言われてもやむを得ないでしょう」

と判決に理解を示す。さらに、生放送特有の危険性を指摘、生放送のあり方を見直すべきだとしている。
若干時間を遅らせる処理をしてから放送する方法も

    「テレビは通信衛星などを使って迅速に放送できるという利点がある分、生放送では『編集』というプロセスを飛ばしてしまう危険性も持っています。その分、放送局の側には注意義務があるとも言えます。生放送をやるべきかどうか、あり方を見直す良い機会なのではないでしょうか。かつて、米国ではテレビ局が自殺シーンを生中継してしまったことがあって、大きな議論が起きました。今後は、生中継であっても『危険のあるものは、若干時間を遅らせる処理をしてから放送する』といった措置も検討すべきではないでしょうか」

   生中継に限らず、メディアが不特定多数を撮影する場合、プライバシー・肖像権の問題が常につきまとう。有名な例では、ニュース番組で、「日本人カップルが香港で買い物をしている様子」を流したところ、映っていた男性から、局に「実は不倫旅行だった。放送で妻との関係が悪化した」という苦情があったというケースもある。

   この件については報道各社も対応を進めており、例えば朝日新聞は、

    「個人を写すときには、相手の同意を得る。不特定多数の人々を『開かれた場』で撮影するときには、腕章を着用し、撮影していることが周囲に分かるようにする」

といった基準を設けているという。梓澤弁護士も、

    「重要なのはニュースの上での必要性とのバランス。『メディアの人間が映している』ということが周囲に分かるようにすることが大事です」

と、「身分を明らかにして撮影すること」の重要性を強調している。

ここに興味深いデータがあって、ネット掲示板「2ちゃんねる」で過去にスレが長続きした、すなわち大きな話題となった記事に関するランキングというものがあるのですが、その上位が軒並み報道関係の話題だったと言うのですね。
巷間賑わす話題を広く世に提供していくことが報道各社の仕事だったとすれば、今や報道各社自体が巷間賑わす存在となりつつあるということなのでしょうか。

2ちゃんの盛り上がりで見る過去の事件まとめ 上位は新聞社絡み(2009年4月14日アメーバニュース)

今年3月末に発覚した朝日新聞社員によるネット掲示板『2ちゃんねる』での荒らし行為のニュースは、その『2ちゃんねる』自身でも大いに話題となった。しかし、その盛り上がり方が尋常ではなかったようで、掲示板のひとつである「ニュース速報+@2ch掲示板」への書き込みが、『【ネット】朝日新聞社員(49)、2ちゃんねるで荒らし行為…「失語症躁鬱ニート部落民は首つって氏ねよ」と差別表現も』というタイトルで全263スレッドにも及び、同掲示板の歴代継続スレの1位になったのだった。
 世間で話題になったニュースと2chの掲示板で盛り上がった話題に、多少のズレがあるのは事実。しかし、その盛り上がりは本物だったはず。そこで、これまでにどんな話題が継続スレの上位を飾ってきたのか、1位以下のトップ10を見てみよう。

 カウントダウンに入る前に、まず「ニュース速報+@2ch掲示板」について説明しておこう。
 Wikipediaによれば、

     ニュース速報+板(そくほうプラスいた)は、匿名掲示板2ちゃんねるの板の一つである。ニュース速報板とは異なり、キャップを持った“記者”以外はスレッドを立てられない。社会・政治・国際・経済から、ネットの話題や地方ニュースまで、様々な範囲をカバーする。
     ※キャップとは、電子掲示板の個人を特定する機能のひとつ。キャップという名前の由来は、偽者防止→帽子→キャップということらしい。

     「4日ルール」が適用されており、最初にスレが立ってから4日間(96時間)経過すると、次のスレは立てられることはない。また、一般ユーザに対しては128秒間という長い連続投稿規制が設定されており、短時間で何度もレスを送信する事は出来ない。

 上記のようなスレッドを立てる条件や4日ルールなどがあるため、ひとつの話題でスレッドを長く継続することは難しいようで、話題になったニュースでも2 桁継続すれば御の字らしい。それだけに、263スレッドという数字は驚異的で、ネット界ではまさに一大事。スレッドの話題とともに、スレッドの存在自体が大ニュースになってしまったというわけだ。

 それでは改めて、歴代継続スレのトップ10を10位から見ていこう。

    ●第10位(52スレッド)
    【米・大学銃乱射】 “史上最悪” 韓国人の男、学生並ばせ「処刑」→学生ら32人死亡・負傷者多数…バージニア工科大

     米バージニア州のバージニア工科大学で発生した米国史上最悪といわれた銃乱射事件。授業中の教室に現れた同大学生で23歳の韓国人は、一列に並ばせた学生を「処刑」シーンのように次々と殺害した。銃社会が持つ負の側面の悲劇的な事件として注目された。

    ●第9位(56スレッド)
    【政治】 「『ぶってぶって』とよくせがむ」 “虎退治”民主党・姫井ゆみ子氏に、6年にわたる不倫疑惑…相手の教師激白

     トップ10内では唯一の政治関連もの。とはいえ、参院選で自民党の片山虎之助前参院幹事長を破って初当選し、「姫の虎退治」として話題を呼んだ民主党の姫井由美子氏の不倫疑惑という、週刊新潮が報じたありきたりなスキャンダル。これに受けた姫井議員も「これに関してはコメントしません」とあきりたりなコメントだった。

    ●第8位(57スレッド)
    【訃報】 筑紫哲也さん、肺ガンのため死去。73歳…「NEWS23」元キャスター

     テレビジャーナリズムの確立に大きな貢献をした筑紫哲也さんの訃報。1989年にスタートし、18年あまりメインキャスターを務めた「筑紫哲也ニュース 23」では、独特のコラム「多事争論」が人気に。また、ニュースだけでなく映画や音楽などの文化活動も行い、多くの視聴者に支持された。

    ●第7位(64スレッド)
    【秋葉原・大量殺傷】 "ネット予告も認める" 派遣社員の男、歩行者天国にトラック突入&人刺す…7人死亡は、過去最悪級

     秋葉原の歩行者天国にトラックで突入、さらに刃物で人を刺した秋葉原通り魔事件。死傷者の数もさることながら、加藤智大容疑者が事前にネット掲示板に犯行予告を書き込みしていたことが大きな話題になった。

    ●第6位(72スレッド)
    【毎日・変態報道】毎日新聞、追加処分と対応策発表 社長ら1ヶ月10~20%減俸 転載サイト判明すれば記事削除を要請

     毎日新聞が英文サイト「毎日デイリーニューズ」上のコラム「WaiWai」に、日本についての誤った情報、品性を欠く性的な話題などの記事を発信した事件。「WaiWai」は既に閉鎖され、過去記事を転載しているサイトなどには訂正や削除の要請。また、担当記者への処分に加え、社長や役員などの減俸処分を行った。

    ●第5位(73スレッド)
    【ネット】googleなどが検閲?「亀田・反則」「初音ミク・画像」などがネット上から“消えた”…、電通やTBSの陰謀との説も

     GoogleやYahoo!などで画像検索しても、当時爆発的に話題だった「初音ミク」の画像が1件もヒットしないという不思議な現象が続いた事件。さらに、Wikipediaの初音ミクに関する項目が削除されていたという事件も発覚。「これは電通の陰謀では?」などといった憶測も飛び交った。

    ●第4位(83スレッド)
    【神戸・高3自殺】 “2ちゃんねるで” 逮捕少年らの名前流出に加え、中傷の書き込みも殺到→学校側、人権侵害被害申告へ

     神戸市須磨区の私立高校で3年生の男子が飛び降り自殺した事件において、恐喝未遂容疑で逮捕された同級生の加害者の個人情報が2ちゃんねるに流出。また、この事件をきっかけに同校生徒らに対する中傷の書き込みが「2ちゃんねる」に殺到したため、学校側は生徒への人権侵害にあたるとして被害を申告した。

続いて3位と2位をどうぞ!

    ●第3位(117スレッド)
    【ネット】 2ちゃんねる、閉鎖か…すでに壷は差し押さえられ

     「2ちゃんねる」の元管理人、西村博之氏の全財産が仮差し押さえされることになったという事件。差し押さえは銀行口座や軽自動車、パソコン、さらにはネット上の住所にあたる 「2ch.net」にまで及ぶとされ、執行されれば掲示板が一時停止するのは必至といわれた。

    ●第2位(230スレッド)
    【毎日新聞・変態報道】ネット上に変態報道の処分と無関係の社員を誹謗中傷する書き込み→名誉棄損で法的措置を取る方針

     第6位で紹介した、毎日新聞の英文サイトに掲載された不適切な記事問題の続報的な事件。その事件とは無関係の社員や記者を誹謗中傷する映像や書き込みがインターネット上に続出したことに対し、同社が名誉棄損などの法的処置を取るとしたもの。元の事件の盛り上がりとあわせ、スレッドは200を超えるほど激しく炎上した。

 こうして確認してみると、トップ3はすべて3桁を超えているが、3位の117と比較して1位の263と2位の230が飛び抜けて多いことが分かる。それだけ話題になったということなのだが、「2ちゃんねる」の住人は「2ちゃんねる」の存続問題以上に、新聞社の不祥事には怒りの炎が燃え上がったということだろうか。
 毎日新聞、朝日新聞といえばどちらも日本を代表する大手新聞社。しかも不祥事がらみとくれば、早めにトップの座を明け渡してほしいもの。とはいえ、そこにY売やS経が入ってきたら、それはそれで面白い、かも。

毎日新聞変態記事事件が歴代一位の座を滑り落ちてしまったことはいささか残念ではありますが、この件に関しては今後も末永く語り継がれるべき偉業として今も人々の心の中で強い輝きを放っていることは言うまでもありません。

毎日と言えばすでに潰れるか潰れないかが問題ではなく、今やその崩壊後にシェアをどこが握るのかが問題となっていると囁かれるくらいで、弱肉強食の生き残り合戦の様相を呈してきた新聞各社の中でも目の前にぶら下げられた肉扱いとも言われます。
しかしそんな毎日でも全く存在価値がないかと言えば、今や「出来る男が使いこなすべきちょっとした小道具」といった地位を見いだしつつあるとも側聞しますから、いやはや新聞と言うものは物をくるんだり暖を取ったりとそれなりに最後の最後まで役に立つものなのだなと改めて痛感させられますね。
本日の最後にこちらのすばらしい記事を紹介させていただきましょう。

できる男は、機内で毎日新聞を読む(2009年4月17日Business Media誠)

 飛行機に乗ったとき、キャビンアテンダントに新聞を勧められたらスポーツ新聞が読みたいところだが、「できるビジネスパーソン」のフリをして『日本経済新聞』を選んだりすることはないだろうか。男なら、あると思う。

 しかしながら、キャビンアテンダントへの私的な取材結果によると、機内で日経新聞を読むということは、そのヒトは、その時間まで日経をチェックしていなかったと判断される。「できるビジネスパーソンには、ありえない!」て、ことになるらしい。

 なので機内で新聞を読むのなら『毎日新聞』はどうだろうか? 一番後回しに読まれるであろう(私的推測)、毎日新聞をオーダーすると「さすが! このヒトは、もうほとんどの新聞には目を通したのね!」となる。できる男の飛行機に乗ってる時間の実用的な使い方=いろんな情報に目を通すというこなのだ。
(略)
 デコラティブなイメージやパフォーマンスではなく、必要なモノだけを切り出したときに生まれてくる「引き算サービス」が、本質的に「使える付加価値」になる。

 キャビンアテンダントに、いいところを見せたいという余計な思惑が、実に間抜けな結果を招く。男らしい無限な妄想=頭での考えは、ろくなものではない。24時間を実用的に使っているビジネスパーソンは、その24時間という制約があるからこそ、頭で『日経新聞』を選ぶのではなく、身体で『毎日新聞』を選んでしまう。そこが「かっこいい=用の美」なのだ。

 現場主義とはビジネスの現場には、制約があることを身につけること。その制約の中から、身体から立ち上がる智恵を見いだすこと。ビジネスで使える「用の美」とは、そうやって紡ぎ出されていく。(中村修治)

|

« 救急医療関連の最近の話題 | トップページ | 今日のぐり「夜寿司 津高店」 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

「JAPANデビュー」はあまりに酷かったため、NHKにもかなり抗議が来ているみたいです。
自分はこの機会に、
『台湾人と日本精神』 蔡 焜燦(著) (小学館文庫)
を広めたいと思っています。
NHKが押し付ける「歴史」とは違う「歴史」もあります。
読みやすく、感動的な名著です。
お読みでなければ、ぜひ御一読を。

投稿: あ | 2009年4月18日 (土) 21時31分

本日4月20日は珊瑚記念日です。
http://asahilog.hp.infoseek.co.jp/
是非多くの方々に思い出していただきたくお知らせ申し上げます。

>日本人は、落書きにかけては今や世界に冠たる民族かもしれない。だけどこれは、
>将来の人たちが見たら、八〇年代日本人の記念碑になるに違いない。
>百年単位で育ってきたものを、瞬時に傷つけて恥じない、精神の貧しさの、
>すさんだ心の……。
> にしても、一体「K・Y」ってだれだ。

捏造、自虐、お前が(ry等々、今にして思えば全ての要素が詰め込まれた、味わいの深い文章です。

投稿: アルゴン金 | 2009年4月20日 (月) 11時38分

珊瑚もいまや歴史上の事件といった感じですが、真実を末永く語り継いでいくことが我々の世代の使命なのでしょうかねえ…

投稿: 管理人nobu | 2009年4月20日 (月) 12時34分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/44707779

この記事へのトラックバック一覧です: 続・マスメディアに求められる資質:

« 救急医療関連の最近の話題 | トップページ | 今日のぐり「夜寿司 津高店」 »