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2009年4月22日 (水)

今や日本の医療は草刈り場状態らしいですが…

先頃にも少しばかり取り上げましたが、どうやらレセプトのオンライン請求義務化のスケジュールがようやく確定しそうな勢いです。
医師会の方では例によって「先送りだ!我々の勝利だ!」なんてことを言っていた気配ですが、こうして見てみますと何と言いますか、実際上は何一つ既定の方針から変わっていないという感じですかね(苦笑)。

レセプトのオンライン請求、1年先送り可能に 厚労省が検討(2009年4月20日日経ネット)

 今月から薬局や400床未満の医療機関で義務化されるレセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求について、厚生労働省が1年間先送りできる省令案を検討していることが20日、分かった。3月末の閣議決定を“骨抜き”にする内容だが、同省は「オンライン請求の準備が間に合わない薬局や医療機関が予想以上に多い」と説明している。

 政府が3月末に閣議決定した「規制改革推進3カ年計画」ではレセプトのオンライン請求の完全義務化は2011年度から実施予定。段階的に実施しており、現行省令では昨年度は400床以上の病院、今年度はすでにレセプト作成を電子化している400床未満の医療機関と薬局が義務化の対象だった。

レセプトのオンライン請求義務化の背景に関しては色々と噂はありますが、少なからざる額の新規市場が国によって創出されたということには違いないようですよね。
かつて舛添厚労相と二階経済産業相が「医療分野へのIT技術投入」で意気投合したなんて話がありましたが、実際医療の外側から眺めてみるとそのあたりの状況がよく判ります。

不況?抵抗勢力?それでも伸びる医療IT化関連市場(2009年4月17日日本証券新聞)

超高齢化が進展している日本。医療の質を高めることはもちろんだが、可能な限りの効率化で医療費負担を抑制していかなければ、その先は財政破たんの文字がちらつく危険性。医療のIT化の流れは不可逆だ。

今年3月末、政府は医療機関のレセプト(診療報酬明細書)を2011年4月から全面オンライン化する方針について「地域医療の崩壊を招かないよう配慮」という文言を付与し、実施することを決めた。

主に高齢の開業医や僻地の医療機関などに対する義務化期限延長が、新たな文言の目的で、ある面では「骨太の改革」が推進してきた医療IT化を、医師会、歯科医師会などが強力なロビー活動で阻止した結果とも指摘される。こうしているうちに、隣国韓国では既に06年、レセプトの100%電子化を完了させてしまった。

それでも医療はIT化する。効率化による保険料上昇の抑制、不正やミスの撲滅、医療機関同士の情報連携など、IT化で被保険者や患者が享受する恩恵は大きい。すでに、賢明な医療機関は電子カルテの導入などから着実にIT化を進展させてきている。

現にIT専門調査会社IDC JAPANによれば、09年の国内IT市場は世界同時不況の影響から6年ぶりのマイナス成長、特に中小企業向けIT投資は抑制されることが予測されているが、中小医療機関向けIT投資は前年比3・9%増と、底堅さを示すことが予測されていた。

これを裏付けるかのように、ソフトウェア・サービス(3733・HC)の足元業績が好調だ。15日に発表した3月の月次売上高は前年同月比53・7%増の6億900万円、3月末までの受注残高も同97・1%増と急増。電子カルテで国内市場の15%を握る同社は、富士通やNEC、日立など大手の競合企業に引けをとらない存在感を示している。

一方、シーエスアイ(4320・東マ)も電子カルテ市場でのシェアが高いが、連結子会社で運営する別事業の不振が連結業績に影を落としており、株式市場ではソフトウェアサービスの方がより多くの物色人気を集めているようだ。

このほか、レセプト関連製品・サービスを中心に医療関連情報事業を展開、最近は「ジェネリック(後発薬)通知サービス」の利用拡大促進サービスで注目されているデータホライゾン(3628・東マ)も、医療IT化の流れで活躍余地が広がると期待されている。

先ごろ09年3月期業績予想を大きく上方修正し、新興市場の注目を誘った、特定健診や介護関連ソフトウエア開発のエヌ・デーソフトウェア(3794・JQ)などとともに、今後一段と注目を集めそうな銘柄群といえそうだ。

要するに、医療というものはすでに他業種にとって立派な飯の種になっているということですから、大不況の最中にこれはこれで大きな社会貢献として誇るべきことなのかなとも思いますけれどもね(苦笑)。

しかし診療報酬を抑制する一方で医療業界の金をこうして他業界に流出させるよう一生懸命政策的に誘導してきたわけですから、産業界主体でまとめられた「骨太の方針」などとも絡めてあまりにもあからさまな話とも感じられるところですが、世の中にはもっとあからさまな話というものもあるわけです。
かねて一部でささやかれていた「医療崩壊陰謀論」なるものにも通じるような話ですが、こちらの記事から紹介しておきましょう。

アメリカよ・新ニッポン論:第2部・改革の構造/6(2009年3月10日毎日新聞)

 ◆医療への市場原理導入
 ◇米の要求と符合か

 オバマ米大統領は5日、「今年中に包括的な医療保険改革を法制化する」と宣言した。米国には公的な医療保険制度がない。国民は民間保険に入るしかないが、人口約3億人の実に約4900万人が無保険者だ。保険に入っていても、保険料に応じ受けられる医療に大きな格差がある。

 クリントン国務長官は1993年、当時のファーストレディーとして国民皆保険制度創設を目指したが、失敗。今回は民主党政権による16年ぶりの再挑戦だ。

 「日本も米国のようになるのではないか」。01年以降、急速に進む日本の医療制度改革に対し、米国の医療崩壊を引き合いにした懸念の声がやまない。「混合診療」解禁も焦点の一つ。保険が適用される診療と保険外診療(自由診療)の併用を認める改革だが、「金持ちは高価な保険外治療も受けられるようになる半面、所得が低くて民間保険に入れない患者との格差が生じる」と心配された。

解禁の旗振り役は、小泉改革の「推進エンジン」だった経済財政諮問会議と総合規制改革会議の学者や経営者のメンバーたち。「日本もバリュー・フォー・マネー(=金に見合った医療サービス)の方がいい」という意見が非公式の場で盛んに飛び交い、厚生労働省や医師会は猛反対した。

 第2次小泉改造内閣が発足した04年9月。官邸に呼ばれた尾辻秀久厚労相(現自民党参院議員会長)は、小泉純一郎首相から課題を列記した紙を手渡された。「混合診療の解禁」とあった。「他の指示は抽象的で、これだけが具体的だったので違和感を持った」(尾辻氏)。規制改革担当相に任命された村上誠一郎衆院議員の紙にも「混合診療を今年中に解禁」と書かれていた。

 3カ月後、両相は混合診療解禁で基本合意する。「包括解禁」は見送られたが、それまでも例外的に併用を認めていた「特定療養費制度」を拡充する妥協案で一応の決着をみた。

 関係者は「小泉元首相に国民皆保険制度を破壊する意図はなかった」と口をそろえるが、医療制度改革は小泉政権発足を境に進み、その歩みは、米国側が日本に規制緩和を求めた軌跡と奇妙に符合する。

 01年の年次改革要望書で、米政府は日本の医療分野に市場競争原理を導入するよう要求。同年と翌02年、在日米国商工会議所は株式会社による病院経営を認めるよう迫った。混合診療解禁は、米国が投資環境の改善を目指して示した04年の「日米投資イニシアチブ報告書」にある。小泉首相が閣僚に指示した年だ。

 この間、日本は02年と03年に保険診療における患者の自己負担を引き上げて医療費の抑制を図り、04年には混合診療や病院の株式会社経営を限定的ながら容認するなど、次々と改革を実行してきた。これが、「小泉改革は米国流のお仕着せだ」という批判の「状況証拠」とされている。

 米国自身がもがいている医療崩壊の道を、なぜ日本がたどろうとするのか。小泉元首相は「米国の代弁者」だったのか。

アメリカよ・新ニッポン論:第2部・改革の構造/7(2009年3月11日毎日新聞)

 ◆医療制度めぐる国内対立
 ◇ナショナリズムと呼応

 「テロより怖い、医療問題」。米国の医療崩壊を描いて反響を呼んだマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「シッコ」(07年)が、日本で公開された時の宣伝コピーだ。

 日本医師会は一部組織などで自主上映会を開き、医療制度改革への危機感を訴えた。当時の副会長、桜井秀也医師は「改革の背後に米国の影響があったのは間違いない。米政府の言われるまま、質の悪い米国医療を日本に取り入れるのはおかしい」と憤る。

 ただ、「米国の圧力が改革を強制した」直接の因果関係は今も証明されていない。むしろ改革をめぐる日米関係には、別の特徴も見られる。米年次改革要望書は1994年から始まっていたが、医療制度改革の要求は01年までほとんど見当たらず、同年の小泉政権成立を境に目立ちだした。

 「最大の動機は財政再建だった。制度を変えることにより、結果的に歳出を減らそうとした」。財務、厚生労働両省の幹部は、そう解説する。バブル崩壊後、橋本政権の「6大構造改革」が挫折し、続く小渕・森両政権は空前の「バラマキ」を行った。小泉改革はこれにブレーキを掛け、方向転換した。最大の歳出分野である社会保障費の大幅削減は、誤った政策のツケを払う国内の財政上の要請が、まず先にあったのだ。

 「医療分野への市場原理導入」を声高に唱えたのは、経済財政諮問会議や総合規制改革会議の学者、経営者たちだったが、財務省が便乗し、後押ししなければ、制度改革が次々に実行に移されるのは難しかった。

 「霞が関では以前から制度改革を検討していた。米国の要求は、日本で政策が変わる可能性が出てきたのを見て言い出しただけ」(厚労省幹部)。国内では圧力団体や決断しない政治のために自己変革を言い出せず、米国も事情を知っている。待ったなしで財政再建が始まり、方策として医療分野の規制緩和が行われる流れとなって米国の要求も始まった、というのだ。

 それを改革反対派が「米国の圧力」と難ずる理由を、総合規制改革会議の元委員で医師会と対立した八代尚宏・国際基督教大教授は「国民のナショナリズム心理に響くから」とみる。八代氏は、米国人医師の日本での開業に反対する医師会幹部が「国益に反するから」と主張したのに驚いたという。

 「60年代の反米・反安保以来、米国を持ち出すと効きやすい土壌が日本にはある。でも、ナショナリズムは多くの場合、既得権を守りたい立場の裏返しだ」

 財政悪化で国力衰退を実感するほど、世論はナショナリズムへ傾きやすい。小泉純一郎元首相も靖国神社参拝で同じ大衆心理を利用した。

 経済財政諮問会議のメンバーだった本間正明・近畿大教授も「現状を変えようとなると、日本と最も異質な典型例として米国を持ち出してくる」と苦笑する。

 改革に伴う利害の不透明さは、米「圧力」の有無を持ち出すまでもない。総合規制改革会議の元議長で混合診療解禁を主張したオリックスグループの宮内義彦CEO(最高経営責任者)は、02年1月26日号の雑誌「週刊東洋経済」で「金持ちでなくとも、高度医療を受けたければ、家を売ってでも受けるという選択をする人もいるでしょう」と述べていた。解禁が民間保険のビジネスチャンスだったのは間違いない。オリックスのグループ会社は医療保険も手掛けている。郵政民営化の「かんぽの宿」問題と似た図式が透ける。

 「外圧」論は、しばしば本質をぼやけさせる。元厚労省局長で社会保険診療報酬支払基金理事長の中村秀一氏は言う。「米国の陰謀説を言えば楽だし、市場原理主義のせいにすれば皆納得するけど、医療制度の問題は解決しない。そこに建設的な提言はない」

 ある医師会幹部は「皆保険という麻薬を吸ってはいけなかった」と漏らした。厚労省幹部は「裕福な人からは多くの金をもらって治療し、貧しい人は無料で診て感謝されるのが医師のあるべき姿なのに、皆保険制度に縛られているのは自己矛盾だという意味でしょう」と解説する。

ここいらでもオリックスというのがまた笑えてしまうところではありますが、田舎病院一つまともに運営できない方々が寄ってたかって医療制度改革の名の下に医療崩壊を推進してきた歴史的経緯が分かり易すぎて素敵です。
昔から「下手の考え休むに似たり」なんてことを言いますが、休むと言うよりもむしろ悪い方向へ全力で後押ししているんじゃないかと思えるような話ではありますよね。
その「下手の考え」のもう一つの結末として、こんな話もあります。

健保組合92%が赤字見通し 総額6000億円マイナス(2009年4月10日47ニュース)

 健康保険組合連合会(健保連)は10日、大企業の社員や家族計約3000万人が加入する全国の健康保険組合の2009年度予算を集計し、1485組合のうち92%に当たる1360組合が赤字になるとの見通しを公表した。赤字組合は08年度より26組合増え、全体に占める割合は約3ポイント上昇して過去最悪。

 赤字総額は、過去最大を見込んだ08年度予算から19億円減の6152億円と横ばい。前年度に赤字が大きく膨らむ要因となった高齢者医療向けの拠出金負担は受診の伸びの鈍化などで約700億円減少したものの、不況で加入者の給与や賞与が低下して保険料収入が500億円近く減ったことなどが響いた。

 既に187組合が保険料率(平均7・4%)を引き上げた。健保連は「実体経済の悪化で定期昇給を控えたり残業を減らす企業が増えており、さらに厳しくなるかもしれない」としている。

 今回の見通しは、予算の報告があった88%の組合のデータを全組合に当てはめて算出した。

 健保組合から高齢者医療向けの拠出金は、08年度から高齢者医療制度が変わったことで負担が急増。同年度中には西濃運輸など14組合が、本年度も4月1日付で8組合が解散した。09年度の拠出金総額は前年度並みの約2兆7500億円で、保険料収入の45%の見通し。

「2年連続未曽有の巨額赤字」-健保連(2009年4月11日CBニュース)

 健康保険組合連合会(健保連)は4月10日、健保組合の今年度の経常収支の赤字額が6152億円と、過去最大ととらえていた2008年度とほぼ同水準の大幅な赤字となるとの推計を発表した。経済危機の影響を受け、被保険者の給与・賞与が下がり、さらに厳しい状況になるとみている。対馬忠明専務理事は記者会見で、「08年度が過去最悪の赤字と申し上げてきたが、非常に残念ですけれど、2連続の未曽有の巨額赤字というのが現在の健保組合全体の集計結果」と語った。

 推計は、健保連に加入する1485組合のうち、今年度の予算について報告のあった1304組合の数値を基に行われた。
 加入組合全体の赤字額は、08年度とほぼ同水準の6152億円に上る見通し。赤字組合は08年度からさらに拡大し、全体の91.56%、1360組合になると推計した。全体の組合数は17組合減少するとした。
 また、平均標準報酬月額は08年度予算とほぼ同水準だが、平均標準賞与額は9.47%減と大きく減少した。対馬専務理事は昨今の経済・雇用状況を反映したものとしながらも、「実態はもっと厳しいのではないかと憂慮している」と述べた。

 また保険料率は、前年度比0.046ポイント増の平均7.412%で、協会けんぽの8.2%を超える組合は241組合(18.5%)。対馬専務理事は「協会けんぽを超えると、事業主あるいは被保険者に対して、さまざまな説明を求められる。説明して納得していただけるか」などと語った。

 対馬専務理事はさらに、「後期高齢者支援金」「前期高齢者納付金」の負担の大きさを指摘。今後も、厳しい経済状況の中、高齢化により支援金・納付金などによる負担が増加すれば、さらに組合財政は厳しいものになるとして、「医療制度改革が当然望まれる」と強調した。

「非常に残念ですけど、2連続の未曽有の巨額赤字」というのは良かったですが、これも以前に書きましたように元を辿れば国が公費支出を削減しようと健保組合に肩代わりさせることを画策したことから発生した話です。
高い負担に耐えかねて企業の健保組合が潰れ、その分の被保険者達が社保疔の運営する政管健保に移行するという話になりますと、結局今まで企業が支えてきた分も国庫負担に回ってくるという意味のない話になってしまいますよね。
国民の目から見ると何とも馬鹿馬鹿しいとしか言いようがないことですが、これも国にすればまた医療費亡国論のソースとして医療費抑制政策のネタに使えるわけですから、「一粒で二度美味しい」とはこのことかと高笑いが止まらないのかも知れません。

日本は極めて高度に医療技術が進歩していると言う点で医療先進国ですが、その最先端の医療をどんな人間でも安い負担で好き勝手に利用して良いというフリーアクセスを維持している点でもかなり特殊な存在だと思います。
よく「年寄りを家で介護しているより病院にでも入れておいた方が安心だし、何より安上がりでいい」なんてことを言いますが、何度担当医が書類送検されようが未だに安楽死、尊厳死といった議論が一向に盛り上がらないのも人工呼吸器をつけっぱなしだろうが「先生もうやめてくれ!俺たちが首を吊らなきゃならなくなる!」なんて家族が心配しなくてもいいからだと言う一面もあるわけですよね。
フリーアクセスかつ応召義務の存在、訴訟リスクなどなどもあって医療機関側とすれば来た患者には「やれることは全て」という濃厚な治療をやらざるを得ないという社会的背景があるわけですから、「やればやるほど赤字にしてやればいずれ勝手に止めるだろう」なんて方向での医療費抑制政策などハナから無理があるのです。

煙草の箱にすら物騒な警告文が書き込まれているような時代に、これだけ医療費は抑制しなければと大騒ぎしているわりに「医療機関の無駄な受診は控えましょう。あなたの自分勝手な行動が医療財政を破綻させ、医療現場を崩壊に追い込んでいます」なんて政府公報の一つも出さない。
それならそれで医療という産業をいっそ大きく育て、医療費を通じて広く社会に金を流すという体制でも目指せばいいのにとも思うのですが、相変わらず「医療に投じる金=死に金」という公式見解を堅持しているように見える裏で一部の企業にだけ甘い汁を吸わせようとしているのかとも勘ぐられるような状況がある。
別に陰謀史観に与するわけではありませんが、やっぱりそれって何か変じゃないかという気はするんですけども、これも何かしら凡人には窺い知れないような深慮遠謀でも背後に存在しているということなのでしょうか?

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コメント

初めて書き込みします。
要は経済界にすると「命」を「稼ぎの種」にしたいだけなんじゃないでしょうか。
皆保険は「医療現場が維持するのを放棄した」ようにアピールして崩壊させて、今のアメリカのような医療制度にして金を国民から吸い上げる。財界の上層部は今までしこたま溜め込んだ金で自分たちの医療費はまかなえるだろうし、政治家や官僚、公務員は当然自分たちだけが安価で利用できる病院を確保するでしょう。
そしてこれにより国民の大部分は十分な医療を受けられず平均寿命が60歳代まで下がることで年金の給付も大幅に減少して年金問題も一気に解決!
実際の政治や行政にまつわる言動をみてると単に自分たちの都合で動いてるだけという気もしますが。ただこの国を民主主義で運営してる以上、こういった言動を許してるのは私たち国民一人一人なんですよね。結局は今の状況を変えられるのはお上ではなく、国民しかいないわけです。

投稿: T | 2009年4月22日 (水) 23時51分

はじめまして。
う~ん、どうなんでしょうね?
自分は経済界と言いますか、例えばGMあたりがどれだけ被雇用者保険の負担金であっぷあっぷしてきたかを間近で見て骨身に染みているはずのトヨタあたりがアメリカ流の医療制度を真似しようと画策しているというのはちょっとどうなのかなという気がしています(万一思ってたらホンモノですが…)。
ただし物作り屋ではないオリックスあたりはまた別の思惑もあるようですから、経済界という言葉でひとまとめにして語るというのもなかなかに難しいのではないかな、と。
いずれにしても医療というのは現在既に30兆円、しかも将来性が極めて豊かな成長産業(何しろ国が全力で抑えにかからないと伸びを抑制できないほどの)ですから、今どきのご時世ではどこの業界にとっても魅力的な市場なんじゃないかなとは思いますね。
適正な市場原理によって業界全体が健全な方向で改善されていくのだとすれば別に誰にとっても何も困ったことはないはずなんですけどね…

投稿: 管理人nobu | 2009年4月23日 (木) 09時53分

GMなんかは、ブルーカラーとホワイトカラーが完全に分離してて、同じようにGMに就職(期間従業員とか、派遣社員とかの非正規雇用ではないですよ。ほとんどが正社員ですから)しても、工場勤務職員と事務系職員とは扱いが全く違います。日本の企業は、正社員を工場も経験させて、その上で事務職や研究職についたりしますが、全く企業風土が違い、アメリカではブルーカラーは一生ブルーカラーです。ホワイトカラーに出世する、なんてことはあり得ないわけです。
そのため、組合も会社単位でなく、「自動車ユニオン」という形でブルーカラーだけの組合になっています。で、そのせいか組合の結束力は異様に強く、過去の労使交渉で給与アップや労働条件改善が飲めないとき、その代りに健康保険や年金などの条件アップを交渉に使ってきたという過去があり、それが圧倒的な優遇ぶり、ひいては退職後も死ぬまで保険をみとめる、などという事態につながっていき、いまの会社の経営を圧迫しているという現状があります。
翻って日本企業、トヨタなどは、期間従業員や派遣社員は切り捨てればしまい。責任はない。正社員はホワイトカラーへの出世を望んで会社を責めるようなことはしない、ですから、アメリカ型の民間保険を入れたとしても、「超優遇」なんて甘いことはせず、今の会社負担、あるいはそれ以下の負担を狙ってるでしょうし、退職したら終了なのも当然でしょうから、アメリカ型というより、日本型「超廉価」民間保険になるのは目に見えています。
ひどい目にあうのは結局サラリーマンと医療者でしょうね。

投稿: | 2009年4月24日 (金) 19時23分

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