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2008年12月 5日 (金)

またたらい回しか!? ~ 札幌市産科救急とっくに崩壊中?!

杏林割り箸事件の刑事訴訟控訴審では検察側が上告を断念したとのことで、先の民事訴訟とあわせて10年近くの長きにわたったこの事件も法的にはようやく決着することになりました。
それはそれとして、今日は最近になって意外にも燃え上がってしまったニュースから紹介しましょう。

早産男児、7病院拒否 10日後死亡 札幌で昨年11月(2008年12月2日北海道新聞)

 札幌市内の三十歳代の女性が自宅で早産した未熟児が昨年十一月、七病院に「満床」などを理由に受け入れを断られ、一時間半後に新生児集中治療室(NICU)のない市内の病院に搬送され十日後に死亡していたことが一日、分かった。道内で医療体制が最も整備されているはずの札幌で、生まれてくる未熟児の生命が危機にさらされている現実が明らかになった。

 専門医はNICU不足を指摘する一方「未熟児はすぐに低体温、低酸素状態となる。もっと早くNICUで治療できていれば助かったはずだ」としている。

 未熟児は搬送当初は呼吸をしていたものの病院に着いたときには心肺停止に陥っていた。リスクの高い新生児を引き受ける道央圏で唯一の「総合周産期母子医療センター」である市立札幌病院も受け入れを断っていた

 市などによると、女性は昨年十一月十五日午後十時半ごろ、北区の自宅で腹痛を覚え、妊娠二十七週で一三〇〇グラムの男児を出産。119番通報で男児は救急車で運ばれた。

 市立札幌病院救命救急センターの医師がドクターカーで駆けつけて二十八分後にこの救急車に同乗し、車内で応急処置にあたった。

 女性のかかりつけの医院は重篤な患者を受け入れる施設が整っていなかったため、救急隊が未熟児の状態を確認した直後から消防局指令情報センター(中央区)が電話で受け入れ先病院を探した。

情報センターは市立札幌病院、北大や札幌医大、道立子ども総合医療・療育センター、民間の総合病院三病院に「NICUが満床」などと次々と断られた。この中にはNICUがない病院もあったが「治療は無理」と断られたという。

 三番目に依頼を受けた市立札幌病院によると、同院のNICUも満床だった上、当直医が「別の患者の治療中で手が離せない」と断ったという。最終的にNICUのない手稲区内の病院が受け入れたが、病院着は翌日午前零時八分。通報から一時間半が経過し、未熟児は心肺停止となっていた。女性は別の救急車で産科のある病院に搬送され、無事だった。

 市立札幌病院は翌日、未熟児の受け入れを申し出たが、この病院から「動かせる状態ではない」と言われたという。市立札幌病院の服部司新生児科部長は「あってはならないケースと認識している。無理をしてでも当日に受け入れるべきだった」と対応の不備を認めている。

未熟児拒否 札幌市「申し訳ない」 NICU増床の方針(2008年12月2日北海道新聞)

 昨年十一月、札幌市内で未熟児が七病院に受け入れを断られ新生児集中治療室(NICU)がない病院に搬送された後に死亡した問題で、札幌市は二日、記者会見を開き「市立札幌病院を含めてNICUで受け入れられず、お子さんが亡くなったことは大変申し訳ないと考えている」と陳謝した。今後はNICUの増床や新生児科医の増員に取り組む方針を明らかにした。

 市立札幌病院は道央圏唯一の「総合周産期母子医療センター」だったが、満床などを理由に受け入れを断った。市病院局の野崎清史経営管理部長は「受け入れ可能な場合は唯一のセンターとして、可能な限り受け入れなければならない。今回は医師不足のため受け入れることができず、残念に思う」と釈明した。

 また、市保健所の飯田晃医療政策担当部長は「NICUの満床は平常時から続いているため、受け入れできない病院が重なってしまった場合は搬送まで時間を要する」と説明、市内のNICUのベッド数を増やすことが必要だと強調した。

 一方、市は会見で、子どもを最終的に受け入れた病院が手稲渓仁会病院(手稲区)であることを公表し、他の断った病院名も明らかにした。

記事からは自宅での突然のお産になってしまった事例だと推察しますが、突発的にこういう厳しい状況になってしまったと言うのはずいぶんと運がなかった話なんだろうなと同条申し上げます。

ところで昨年末という古いネタがなぜ今頃急に話題になっているのかと考えると、何かしら背景事情があるのかとも思うのですがどうでしょうか?
一方で今回の事例でいちばん注目するべきなのは市当局が謝罪声明を出していることなのですが、実はここにいたる経緯を知っていればさもありなんという事情があるのですね。
札幌市の産科救急がにわかに注目を集めることになったきっかけとなったのは、今年初めのこんなニュースからでした。

重症救急撤退を通告 札幌市産婦人科医会 市に「夜間の負担増」(2008年2月27日北海道新聞)

札幌市の産婦人科の救急医療で、重症患者を診る二次救急を引き受けている札幌市産婦人科医会(遠藤一行会長)が「各病院の負担が重く、これ以上は担いきれない」として、二次救急からの撤退を市に申し入れていたことが、二十六日分かった。
市は医師や住民による協議会を三月中に設置し、負担軽減策を話し合う考えだが、同医会は具体案が出ない場合は、九月で撤退すると通告している。市内では現状でも妊婦のたらい回しが起きており、撤退となれば、市の産婦人科救急に大きな影響が出そうだ。
(略)
担当医師の負担が増えたのは、産婦人科医の減少で二次救急を毎日交代で引き受ける医療機関が、四年前の十四から五カ所も減少したため。各医療機関の担当回数が二週間で一回から一週間で一・三回程度に増え、担当医から「産婦人科は慢性的な人手不足で、受け持ち患者の診療と出産で手いっぱい。これ以上、救急を分担できない」と、声が上がった。

このため、同医会は二○○八年度に向け、市の夜間急病センターに夜間の初期救急を診る産婦人科医を置き、初期と二次を分離するよう市に要請した。
遠藤会長は「センターで患者を振り分け、子宮外妊娠や早産などの重症患者だけを二次救急に送れば、医師の負担が大幅に軽減される」と説明する。しかし、市は新年度予算案に、二次救急医療機関への報酬の一千万円増額を盛り込んだものの、センターへの産婦人科医配置は見送ったため、医会として撤退を申し入れた。

市医療調整課の飯田晃課長は「夜間急病センターに産婦人科医を配置すると、約七千万円の予算が必要になる。財源が限られる中、住民合意を得られるだろうか」と説明。三月中に協議会を設置し、負担軽減に向けた代案を話し合う。

医療機関に二次救急を担う法的な義務はない。撤退が決まった場合、市が個別の医療機関に担当を依頼しなければならず、三次を担う市立病院や、市の依頼に応じる一部医療機関の負担が増大するのは確実。最悪の場合は救急体制が崩壊する恐れもある。
遠藤会長は「医療にどうお金をかけるか、市と住民で考えてほしい」と話している。

これ自体は昨今ではどこでもありふれた産科救急逼迫の話題であり、札幌市も改善を検討するということで何かしらの落としどころが見いだされるものだろうと言う程度で終わった話なのですが、問題はその後の経過です。
しばらくすると今度はこんな記事が出てくることになり、にわかに香ばしいものが漂い始めたのですね。

札幌の産科重症救急 医会、輪番制9月撤退 市と決裂(2008年7月23日北海道新聞)

 札幌市は22日、札幌市産婦人科医会(遠藤一行会長)が重症者を診る2次救急の輪番制から撤退するのを容認する方針を固めた。同医会は救急医療の負担軽減を求めていたが、市は財政上の理由から対応策で折り合えないと判断した。医会は9月末で撤退することが確実となった。医会は2次救急と組織的にかかわらなくなるが「個別の病院で対応する」としている。
 撤退により、重症者が重篤な患者を診る3次医療機関に集中する事態が懸念されるため、市は10月から夜間急病センターに看護師や助産師をオペレーターとして配置。札幌市内各病院の空きベッド数を確認し、その情報に基づき救急隊が病院を探す。また、市は三次救急を現行の4病院から7病院に増やす考えだ。
(略)
 今年3月には市と医会、市民団体のメンバーらで対策協議会を立ち上げて協議。市は6月末に「ニーズを調べ、必要性が認められれば来年度から同センターに医師を配置する」との改善策を示したが、医会側は「医師を必ず配置する確約がなければ応じられない」と難色を示し、17日の臨時理事会で受け入れ拒否を決定した。

 市保健所の館石宗隆所長は「センターに医師を常駐させる体制には少なくとも年4000万円以上かかる。財政が厳しい折に多くの市民に説明できない」と強調。オペレーター制度は年2000万円程度の費用を見込んでいる。
 一方、医会の遠藤会長は「産婦人科医が減少し続ける中、自分たちの病院の患者を守るのに全力を尽くさなければならない状況。ただ、市から重症者の受け入れ要請があれば個別に病院で対応する」としている。

かくて同年9月末で二次救急輪番から脱退してしまったと言うわけですが、医会の提案を蹴った市当局は「2次救急の患者を必ず受け入れる拠点病院を整備するから問題ない」と言うばかりで、それは心ある市民ならこのご時世に大丈夫なのかと心配になることでしょう。
実際のところ同市内の状況がどうなっているのかが垣間見えるこういう記事があります。

札幌未熟児死亡 2病院はNICU持たず、5病院は満床(2008年12月3日朝日新聞)

 札幌市の女性が自宅で早産した未熟児が昨年11月、病院に相次いで受け入れを断られ、8カ所目となる搬送先の病院で数日後に死亡した問題で、7病院は、未熟児の治療に必要な新生児集中治療室(NICU)が満床だったり、備わっていなかったりしていたことが分かった。当時、「たらい回し」の末の妊婦や胎児の死が問題化していた。なぜ、教訓は生かされなかったのか。

 未熟児の受け入れを断った病院のうち、NICU病床を持つのは5病院(計42床)。

 高度医療の中核である総合周産期母子医療センターに指定されている市立札幌病院(NICU9床)は「当日夜は満床のうえ、当直医師も別の新生児の治療中で引き受けられなかった」と説明。翌日になってNICUに空きができ、搬送先となった手稲渓仁会病院に転院を打診したが、「動かせる状態になかった」という。

 札幌市内で最多の12床を備える天使病院は「当時の記録は残っていないが、満床で断ったと思う」、札幌医大病院は「満床だったので断った可能性が強い」と話した。北大病院は当日、院内感染対策でNICUを消毒中で、「受け入れ不能の状態だったはず」という。
(略)
 NICUを持たない2病院も要請を受けた。

 札幌徳洲会病院は「この症状では当院での治療は無理という判断が当然。設備のある病院で手だてを作ってもらわなければ困る」と説明。KKR札幌医療センターも「毎晩産科医がいるわけではないし、そもそも急患は妊娠34週以降に限っている」と要請自体を疑問視する。

 市消防局は、これら7病院への搬送要請について「次々と断られたので範囲を広げるしかなかった」と説明している。

おわかりでしょうか?札幌市内ではそもそも産科・周産期救急医療のリソースが根本的に不足していたことが今回の事例の背景事情として存在しているわけです。
「道央圏で唯一の総合周産期母子医療センター」である市立札幌病院の対応を批判しているような場合でもなく、市当局が今ごろNICUの増床やら新生児科医の増員やら言いだして間に合うような話でもなく、ずっと以前から存在している構造的問題であるのです。
市当局が自信満々で問題ないなんて言い切ったことが、どれほど現場の実感から遠いことであったことかおわかりいただけましたでしょうか。

このあたりの現場の事情が見え隠れするのが、当の私立札幌病院のサイトにありますご意見箱の内容です。
ぱらぱらと見ていくと「ずいぶんと態度の悪い医者が多い病院なんだな」と感じられると思いますが、これなどまさに過重労働に過労した現場の志気崩壊寸前に典型的に見られる光景なんですね。
産科救急に限って言えば医会の輪番離脱で更なる過重労働を強いられているはずですから、それはもう現段階ではすさまじいことになっていることと想像します。
さらに志気崩壊の元をたどっていけば、こんな古い話にまで行き着いてきます。

平成16年度第7回定例市長記者会見より抜粋
「市立札幌病院における医療事故の医師名公表について」

北海道新聞
 市立札幌病院のこれまで非開示になっていた医療事故の医師の氏名等が、文書で開示されるということになりました。上田市長も医療過誤の専門家というようにも言われていらっしゃいますので、こういう流れみたいなものはどういうふうに受け止めていらっしゃるか。あと、今回のこの決定が今後どういうような影響をもたらすのか、お考えのほどをお聞かせください。

市長
 今回の審査会の決定については、私は一切関与しておりませんけれども、患者さんがどのお医者さんに何をされたのか分からないままいるという状況はどうしても不可思議なことではなかろうかなというふうに思いますので、大きな流れとして個人の責任といったものが明らかにされるということ、情報公開の流れの中では、全国的には非常に突出した決定のようにも思いますけれども、利用者の皆さん方、患者さんあるいはご遺族の皆さん方にとってみれば、より医療の透明性といったものを保たせるということに通じるだろうというふうに考えます。

当時の市長と言えば平成15年から今に続く上田文雄現市長の話ですが、この方は弁護士上がりで元々が医療事故訴訟の専門家と言いますから、医療には決して因縁浅からぬものがあるわけですね。
市立札幌病院の服部司新生児科部長の言うように「無理をしてでも当日に受け入れ」ていたらどういうことになっていたか、いささか悪趣味な興味も出てくるわけですが、それはともかくとしても噂を聞く限りかなり香ばしさ漂う市当局の方針だったようです。
記事中でもこうした件に自分はノータッチであることを強調していますが、現在に至る札幌市医療行政の流れを見る限りでは、これだけ崩壊しかけている同市の医療に対して少なくとも市長が率先して改革・改善していくというタイプの御仁とは到底見受けられないところでしょう。
その結果札幌市の産科救急はどういう状況になっていたのかは見てきた通りですが、実は今回の事例が明らかになる前のつい先日のこと、新たに開設されたオペレーター制度に関して市当局はこんなことを言っているのです。

札幌市の産婦人科救急、おおむね良好(2008年11月13日北方ジャーナル)

 産婦人科の救急医療体制について話し合う札幌市産婦人科救急医療対策協議会が11月13日開かれた。(略)
 協議会では主に施行から1カ月間の結果報告が行なわれた。相談窓口の助産師は、患者や医療機関、救急隊からの電話を受け、軽症者には翌日の受診を促し、医療措置の必要なケースでは2次・3次の病院を紹介している。1カ月の相談件数は181件で、そのうち救急医療機関に受診を手配したのは28件、1日あたり0.9件となった。9月以前の産婦人科への1日あたりの搬送件数は2.2件で、まだ施行から1カ月のデータで安易に判断はできないが、データだけを見ると救急搬送は電話相談により半減したことになる。

医会が撤退を表明し、市内の2次救急に穴が空くと心配されたが、現在のところ杞憂に終わっている。市の説得により協力を約束した「拠点病院」が毎日、市内の2次救急医療を担当しているほか、拠点病院以外の6つの「協力病院」が月の半分ほどの日数を当番制で救急を担当し、拠点病院とともに救急患者の受け入れのために待機している。月に半分ほどの日数は2つの医療機関が2次救急を受け持っているということだ。拠点病院なる病院が市内のどこの病院かはもちろん記者や関係者は分かっているのだが、この病院名は公表できない。「その病院では夜でも患者を受け入れているんだ」と、心ない市民が救急病院としてではなくコンビニのように便利な“夜間診療所”として利用する可能性があるからだ。だから公表しない。今後どこかで公表されることがあるとすれば、そのメディアが何にも考えていないか、あるいは拠点病院が2次救急から手を引くときかだろう。そういう見方で病院名を気にしておくのも面白いかもしれない。

 また、市では1月からの3カ月間、助産師だけではなく産婦人科医も相談窓口に置き、助産師だけの場合との比較、検証を行なう方針だったが、その相談医師の配置に産婦人科医会は、「電話だけでは医師は到底責任が持てない」と協力しない意向を示した。とりあえず、1カ月の結果検証では「おおむね順調なスタート」ということが確認され、そのほかにもさまざまな事柄が話し合われた。

ええと…この人達はどこまで脳内お花畑なんでしょうか(苦笑)。
とりあえず送り先が決まってるんですからそれは救急搬送先を探す手間は減るでしょうが、肝心の送り先が一杯という現実は無視でしょうか。
リソース不足という一番肝心な問題には最後の瞬間まで目をつぶっておいて、いざマスコミで事件が報道された途端に「すみませんすぐに増やしますので」って、それどんな蕎麦屋の出前やねん!出来ることなら最初っからやっとけ!と突っ込みも入ろうと言うものですよ。
この人達は現場の声を聞くとか、現場を守っていくとか言った考え方は持っていないんでしょうね。

医療に限らずどんな職場でも同じ事ですが、スタッフを尊重しない職場はスタッフから尊重されることもありません。
今回の事例を契機に市当局が今後「戦犯捜し」を始める気なのかどうかは知りませんが、現場はとっくにこれだけ崩壊してきているという現状に目を背け続けた結果が現在の状況であると考えていくなら、一番の戦犯は誰か?と言えばもはや明らかなんじゃないかと思うんですけどね。
今回の事例を彼らがどういう具合に総括してくれるものなのか、その成り行きが楽しみですよ。

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コメント

香ばしいブログ多数晒し上げ。
http://punigo.jugem.jp/?eid=495

中でも特に香ばしいやつを1つ。
人の命を何だと思ってるんだろう…。
    ↓

「トリアージ」 - 隠遁斎の「はらたち日記」
http://blog.goo.ne.jp/haratachi/e/f47c51d6938028c77ee401065dc019ba

子どもの頃、金魚鉢を壊してしまったことがある。
金魚は地面に放り出され、パチャパチャと暴れまくっている。
大急ぎでバケツに水を汲んできて、一匹づつ入れてやると嬉しそうに泳ぎ回っていた。
「魚って水から出しても、すぐには死なないもんなんだなぁ。」と子ども心に思った。

昨年11月に札幌で、自宅で未熟児を出産した母子が7つの病院をたらい回しされ、結果、新生児は救急車の中で心配停止状態になり、ついに死亡してしまったという。(公にされたのは、つい先日の12月2日だ。)
受け入れを拒否した7つの病院は、例の「新生児集中治療室(NICU)」が満床、あるいは当直医が治療中という言い訳だ。
その反省も対策も無いまま、いまだにたらい回しは続いている。

満床であろうと、治療中であろうと、一旦は受け入れるべきではないか。
一旦は受け入れて、それから空いている病院を探すべきだ。
病院内であれば、治療用具も薬も看護師も、いざとなれば医師も揃っているはずだ。
救急車の中で、何時間もじりじりと待っているよりはるかに生存の可能性は高まる。

たらい回しにするのなら、病院内でやればいい。
「新生児集中治療室(NICU)」が満床であったら、一時、他の未熟児を出して救急の未熟児をそこに入れればいい。
不謹慎と言われるかもしれないが、金魚と同じだ。
ある時間内なら、「新生児集中治療室(NICU)」から出しても大丈夫なのではないか?
一定時間経ったら、次の未熟児と入れ替えてやればいいではないか。
医師が治療中なら、医師自身が「たらい」になって、病院内を回ればいい。
これが隠遁斎の言う「病院内のたらい回し」という考えだ。
足らないのは、「ベット」でも「医師」でもない。
何としても助けようという「意思」と「知恵」だ。

投稿: 都筑てんが | 2008年12月 5日 (金) 13時44分

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