« 救急医療、崩壊!? その三 | トップページ | 毎日新聞捏造記事事件~続報その一 »

2008年8月 6日 (水)

邦人記者暴行事件

五輪目前の中国ではこの機会にとテロも活発化する気配があるようです。
かねて中国政府が苛烈な弾圧による統治を行ってきた新疆ウイグル自治区で4日警察官襲撃事件がありましたが、それに関連して日本人記者が警察に暴行を受けるという事件は発生しました。

 邦人記者2人に暴行 顔など殴りストロボ破壊 警察隊襲撃で武装警官

 中国新疆ウイグル自治区で4日起きた警官隊襲撃事件で、現地で取材していた日本テレビの邦人記者と、東京新聞の邦人カメラマンの計2人が、同日夜から地元の武装警察官に拘束され、脇腹をけられるなどの暴行を受けた。

 拘束されたのは、NNN中国総局で勤務する日本テレビ所属の男性記者(37)と、東京新聞東京本社のカメラマンの男性(38)の2人。

  東京新聞外報部によると、カメラマンの男性は現地時間4日午後10時半、テロ現場に1人で取材に向かった。現地の記者が午後11時過ぎに様子を見に行った 際、現場におらず、連絡が取れなくなった。約2時間後の5日午前1時ごろ、現地の記者に「解放された」と本人から電話があり、拘束されていたことが分かっ た。拘束中、脇腹をけられ、カメラを壊されたという。

 一方、日本テレビ総合広報部によると、テロ現場の取材をしていた記者の男性は午後10時50分ごろ、突然2、3人の武装警察に羽交い締めされ、約50メートルほど離れた警察の施設に連行された。

 男性は地面に顔を押しつけられたほか、顔を2、3発殴られ、軽傷を負った。約2時間後に解放された後も、宿泊するホテルのロビーで事情聴取を受けたという。

 警察側は「(警察施設と同じ建物内にある)軍の施設は撮影禁止だ」と主張したというが、同社によると、男性はテロ現場の取材をしていた。

 日本テレビは「正当な手続きを踏んで取材していた記者に対し、暴力行為が行われたことは極めて遺憾です」とのコメントを発表した。

ま、昨今の中国界隈ではこうした事件は珍しくないのでしょうが、この件に関して「極めて異例なことに」中国当局から迅速な謝罪が伝えられたと報道されています。

邦人記者の拘束・暴行で謝罪 中国外務省

 【北京=尾崎実】北京の日本大使館によると、中国新疆ウイグル自治区・カシュガル市で起きた武装警察襲撃事件を取材中の邦人記者2人が拘束・暴行された 問題で、中国外務省の秦剛副報道局長は5日、同大使館に対し、電話で「現地で起こったことは遺憾に思う」と表明した。中国政府が外国人などの絡む事件で迅 速に謝罪するのは極めて異例。北京五輪の開幕が目前に迫り、国際社会からの批判を避ける狙いがあるとみられる。(日経新聞)

あれ~?と思ったあなたはするどい!中国当局が表明したのはあくまで「遺憾に思う」ということだけです。

このあたりはかねてより「遺憾の意」と「謝罪」の違いについて極めて詳細な考察を為されてきた偉大なる朝日新聞社さんはさすがにこだわっていますね。

日本人記者への暴行、中国側が「遺憾に思う」

【北京=坂尻信義】カシュガルでの日本人記者に対する暴行について、中国外務省の秦剛副報道局長は5日、北京の日本大使館に電話で「遺憾に思う」と述べた

 日本大使館によると、秦副局長は「昨晩遅くに新疆ウイグル自治区外事弁公室から連絡を受けた」と説明。「事実関係を詳細に把握し、適切に対処するよう連 絡した」と話した。「中国外務省は規定に基づき、日本を含む外国人記者に良い環境を提供するよう関係部署と連絡をとり、引き続き努力する」とも語った。

 これに対し、日本大使館の道上尚史公使は、暴力行為が繰り返されないよう関係部署への徹底を要請した。

 また、東京新聞(中日新聞東京本社)編集局によると、5日昼、辺境警備隊副隊長らカシュガルの地元当局者ら3人がホテルを訪れ、中日新聞のカメラ マン、日本テレビ記者らに謝罪した。副隊長は「仲間の警官が殺されたので感情が高ぶっていたのだと思う。最初は記者だとはわからなかったようだ。壊した機 材代と治療費はこちらで負担する」と述べた。(朝日新聞)

 

実はこの「遺憾」と言う言葉、中国語においても使われるわけですが、日本と随分とニュアンスが異なるようです。

どちらも「残念」といった意味合いを持っていることは共通としても、日本語ではあまり日常目にしない硬い言葉、あるいは公式の声明としてある程度重みがある言葉として受け取られがち。

一方中国語においては日常会話でも用いることもあるとかで、日本よりもっと軽い意味合いで使われる言葉のようなのですね。

無論彼らが実際にどういう言葉を使ったのかは判りませんが、報道を目にするに際して日中間の言葉のニュアンスの違いにも注意しなければなりません。

中国における「わび」の程度

(略)中国語では、「わび」の程度を表す、いくつかの段階にわたる言葉があるようだ。

中国における「わび」の程度は、次のようになるのだろう。。

「遺憾(遗憾)(Regret)」 <  「抱歉(Sorry)=難過(难过)(Feels bad)」 < 「道歉(ApologyまたはVery sorry)=認錯(认错)(Admits mistakes)」

この「認錯」の「錯」という言葉の派生としては、「知錯、認錯、改錯」(過ちを知り、過ちを認め、過ちを改める)というような、言葉も中国にはあるようだ。
そのほか、ごく軽い意味で反射的に使う「対不起(对不起)」(「スミマセーーン。」という意味かな?)とか、「原諒」(「勘弁してね--」「かんにんね」程度の意味かな? )などもあるようだが。

さ らには、“后悔”(Regret)、“懊悔”(Regret)、“内疚”(Compunction=悔恨 かいこん)“致歉”(Makes an apology)、“深表歉意”(Expresses deeply the apology)“表歉意”(Expresses the apology)(「歉意」=Apology)など、いろいろな「わび」の言葉が中国にはあるらしい。

ちなみに、「麻煩(麻烦)」というのは、「Trouble」という意味で、日本語で言えば、「すまんなぁ」「面倒を掛ける」程度の意味で、わびの部類に入れるには、どうかとも、思われる。(略)

アメリカと中国との外交交渉で、アメリカのパウエルが中国に対して、regretというと、中国側は、それでは不十分だという。
今度はブッシュ自身が、regretというと、中国側は、「方向としては正しいが、不十分だ。」という。
そこで、今度は、文書で、sorry と書くと、それでも不十分だという。
そこで、次の文書で、 very sorry と書くと、外交交渉の終わったアメリカ政府職員を直ちに解放し、空港に車で送り届けて、本国に帰らせた。
本国に帰ってみると、今度は国内の反中国のマイノリティグループから、「ブッシュが中国側に、sorry といったのは、不快だ。なぜなら、中国では、sorry はapologizeの意味だから、そんなことをいうな」と、突き上げを食らう。
といった小話なのだが。

この「道歉(Apology)」をめぐる話は、中国との外交には、よくある話なのかもしれない。

|

« 救急医療、崩壊!? その三 | トップページ | 毎日新聞捏造記事事件~続報その一 »

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/519753/42082529

この記事へのトラックバック一覧です: 邦人記者暴行事件:

» 日本人記者 [田代まさし 記者会見 動画 画像]
日本人記者へ暴行 中国主席は謝罪するか日本人記者拘束、警察副隊長や市幹部らが訪問して釈明新疆襲撃:国境なき記者団が非難声明 日本人記者暴行で日本人記者 邦人記者暴行事件 キチガイ中国武装警察官、日本人記者を拘束・暴行 / 謝罪へ... [続きを読む]

受信: 2008年8月 6日 (水) 15時00分

« 救急医療、崩壊!? その三 | トップページ | 毎日新聞捏造記事事件~続報その一 »